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映画ライターが「第48回日本アカデミー賞」を大予想! 大混戦の中、“主演女優賞”だけは大本命あり!

第48回日本アカデミー賞が3月14日(金)に発表されます。そこで映画ライターの独断と偏見で、主要部門の予想をしてみました。※サムネイル画像:(C)瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

アメリカの第97回アカデミー賞授賞式が終わり、さて、今度は日本の第48回アカデミー賞授賞式ですよ!というわけで、予想をしてみました。作品賞、監督賞、主演男女優、助演男女優部門です。(本命(◎)、対抗(○)、大穴は(△)で選出)
 
<目次>
 

最優秀作品賞は『侍タイムスリッパー』VS『夜明けのすべて』

「侍タイムスリッパー」

(C)2024未来映画社

「夜明けのすべて」

(C)瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会

前哨戦(すでに決定している日本の映画賞)で多くの賞を受賞しており、海外でも話題になっている『侍タイムスリッパー』。これは『桐島、部活やめるってよ』(2012)『カメラを止めるな!』(2017)と同じく、観客の熱狂が作品をメジャーにしたという理想的な大ヒット作で、勢いに乗って受賞する可能性が大きいのではないでしょうか。

対抗は同じく多くの映画賞を受賞している『夜明けのすべて』か。でも『正体』の人気も根強いので侮れないです。
 
本命:『侍タイムスリッパー』
対抗:『夜明けのすべて』
大穴:『正体』

 
その他の優秀作品賞受賞作:『キングダム 大将軍の帰還』『ラストマイル』
 

最優秀監督賞は、安田監督VS三宅監督 

「夜明けのすべて」

(C)瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会

個人的に最優秀監督賞の予想はかなり難しくて、誰が受賞してもおかしくないし、みんな大本命のような監督たちばかり。

ただ、2022年『ケイコ 目を澄ませて』で受賞を逃した三宅唱監督に受賞してほしいという願いを込めて本命に。2作続けて素晴らしい作品をリリースした実力を認めてほしい!

とはいえ、勢いに乗る『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督、俳優たちの人気が高い藤井道人監督も可能性は大いにあり!
 
本命:三宅唱(『夜明けのすべて』)
対抗:安田淳一(『侍タイムスリッパー』)
大穴:藤井道人(『正体』)

 
その他の優秀監督賞受賞者:佐藤信介(『キングダム 大将軍の帰還』)、塚原あゆ子(『ラストマイル』)
 

最優秀主演男優賞は横浜流星VS山口馬木也!

「正体」

(C)2024 映画「正体」製作委員会

「侍タイムスリッパー」

(C)2024未来映画社

主演男優部門は横浜流星と山口馬木也の一騎打ちではないかと思います。誠実に芝居に向き合ってきたベテランの演技が開花した『侍タイムスリッパー』の山口馬木也か、毎作品、渾身のパフォーマンスでキャリアを積み重ねてきた横浜流星か。個人的にはもう両者受賞でもいいじゃないかという気持ちです。 
 
大穴は『カラオケ行こ!』で中学生に歌を教えてもらうヤクザの狂児を演じた綾野剛さん。善良なチンピラ感が最高にチャーミングだったので。個人的に意外だったのは『夜明けのすべて』の松村北斗と『大いなる不在』の藤竜也の候補落ち。
 
本命:横浜流星(『正体』)
対抗:山口馬木也(『侍タイムスリッパー』)
大穴:綾野剛(『カラオケ行こ!』)

 
その他の優秀主演男優賞受賞者:草なぎ剛(※「なぎ」は、弓へんに前の旧字体、その下に刀)(『碁盤斬り』)、山崎(※たつさき)賢人(『キングダム 大将軍の帰還』)
 

最優秀主演女優賞は河合優実一択! 

「あんのこと」

(C)2023「あんのこと」製作委員会

「夜明けのすべて」

(C)瀬尾まいこ/2024「夜明けのすべて」製作委員会

最優秀主演女優賞の大本命は河合優実でしょう。映画『あんのこと』『ナミビアの砂漠』では一筋縄では行かないヒロインを見事に自分のものにしていましたし、劇場版アニメ『ルックバック』の声の演技も高評価。加えて大ヒットドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS)でも話題に。まさに大活躍の年でした。
 
対抗はPMS(月経前症候群)と共存して生きるヒロインを葛藤しながらもポジティブに爽やかに見せた上白石萌音に決まり。どんでん返しがあるとしたら草笛光子。ベテランの圧倒的な存在感とスターの輝きで若い2人を抜き去るかも? 個人的には『愛に乱暴』の江口のりこの候補落ちが悔しいです。
 
本命:河合優実(『あんのこと』)
対抗:上白石萌音(『夜明けのすべて』)
大穴:草笛光子(『九十歳。何がめでたい』)
 

その他の優秀主演女優賞受賞者:石原さとみ(『ミッシング』)、満島ひかり『ラストマイル』
 

最優秀助演男優賞は大沢たかおがリードか?

「キングダム 大将軍の帰還」

(C)原泰久/集英社 (C)2024映画「キングダム」製作委員会

「正体」

(C)2024 映画「正体」製作委員会

最優秀助演男優賞の本命は大沢たかお。王騎として『キングダム』シリーズを通して出演し、今回の作品『キングダム 大将軍の帰還』では主役級の存在感。映画を見終わってすぐに「今年の助演男優賞は決まり!」と思ったほどです。漫画的なキャラクターを完全に自分のものにした演技は最優秀助演男優賞にふさわしい!

一方で、対抗と大穴は選ぶのが難しかったです。他の映画賞で助演男優賞を獲得している池松壮亮(『ぼくのお日さま』)が候補落ちだったので。安定感のある『正体』の山田孝之を対抗に。大穴は内野聖陽。主演映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』もよかったのでベテランの底力で逆転があるかも?

本命:大沢たかお(『キングダム 大将軍の帰還』)
対抗:山田孝之(『正体』)
大穴:内野聖陽(『八犬伝』 )


その他の優秀助演男優賞受賞者:岡田将生(『ラストマイル』)、佐藤二朗(『あんのこと』)
 

最優秀助演女優賞は吉岡里帆が逃げ切りか?

「正体」

(C)2024 映画「正体」製作委員会

「正体」

(C)2024 映画「正体」製作委員会

助演女優賞も混戦。吉岡里帆が『正体』で第49回報知映画賞助演女優賞を受賞しており、加えて、毎年コンスタントにいい結果を出しているので受賞に近いと思い、本命に選びました。
 
対抗は同じく『正体』の山田杏奈。本作だけでなく『ゴールデンカムイ』のアシリパ役でも熱演しており、今年大躍進をしたので対抗に。大穴は清原果耶。『碁盤斬り』だけでなく主演映画『青春18×2 君へと続く道』での好演も印象深いので大穴に選びました。
 
本命:吉岡里帆(『正体』)
対抗:山田杏奈(『正体』)
大穴:清原果耶(『碁盤斬り』)

 
その他の優秀助演女優賞受賞者:芦田愛菜(『はたらく細胞』)、土屋太鳳(『八犬伝』)
 

第48回日本アカデミー賞授賞式をテレビで見よう! 

第48回日本アカデミー賞は3月14日(金)に開催されます。
レッドカーペット:14時45分~
授賞式:15時~18時45分

生中継はなく、同日の夜に授賞式の模様が放映されます。

3月14日(金)21時~22時54分(日本テレビ系:全国29ネット)
 
<参考>
日本アカデミー賞 公式Webサイト
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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