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『花様年華』の記者チャウのその後をSFタッチで描く ウォン・カーウァイの『2046』

10月23日(土)~公開。待ちに待ったウォン・カーウァイの新作『2046』。脚本なしに撮影する独自のスタイルはこれまで通り。とにかくキャストが豪華、そしてクリストファー・ドイルの作り出す映像美に酔いしれて。

執筆者:南 樹里

『2046』ウォン・カーウァイ×トニー・レオン

『2046』ウォン・カーウァイ×トニー・レオン新たな愛を生みだす作家、チャウ・モウワン(トニー・レオン)

首をなが~くして待っていた作品がいよいよ10月23日に公開します。ストーリーは「愛」を知り、「愛」を求める人々の苦悩って感じでしょうか。主人公チャウ(トニー・レオン)の小説「2046」をあらわした想像の世界と現実の世界が入り組んで登場するのです。人によっては、実在の人物と小説の中のキャラと2役で登場します。チャウが周囲の人間を登場人物として小説の中で生かしているのです。観終わった後は、その世界に入ってウットリ気分。話はいたってシンプルなので、その見せ方-映像マジックを楽しんでほしい作品です。

『2046』と『花様年華』は兄弟関係の作品!?

『2046』ウォン・カーウァイ×トニー・レオン未知なる愛に戸惑うアンドロイドwjw1967/ワン・ジゥエン(フェイ・ウォン)

ウォン・カーウァイ監督自身が『2046』は『花様年華』の「続編ではない」と否定発言しているのですが…やっぱり無関係ではないでしょう。南の場合は『2046』を鑑賞後に再度『花様年華』を鑑賞。『花様年華』では「過去は~」というエンディングで終わった。『2046』は兄弟編という感じ…それは『花様年華』のチャウのその後っていう描き方だから。そして所々に関連しているショットや同じ食堂が登場したり、「切符がもう1枚…」「秘密を抱えているものは…に、ささやく」等のセリフ、人物(女好きのピンさん)が盛り込まれているので、それがわかると楽しみは増します。◎おまけ2002年に『花様年華』がテレビ放映された際に木村拓哉主演ドラマ「Good Luck」の告知がされていた。

『花様年華』『花様年華』2004/11/25発売予定。1962年、香港。新聞記者のチャウ(トニー・レオン)と、商社で社長秘書として働くチャン(マギー・チャン)は、同じ日に同じアパートへと越してきて隣人となった。クウさん宅に間借りしたチャウ。最初はすれ違う程度だったが、大家のスーエン夫人(レベッカ・パン)の仲立ちもあり親しくなる二人だが、ある日、一緒に昼食を取った際、お互いの伴侶が不倫関係にあることを知ってしまう。

原題:『2046』■スタッフ製作・監督・脚本:ウォン・カーウァイ『花様年華』『ブエノスアイレス』『恋する惑星』、撮影:クリストファー・ドイル、クワン・プンリョン、ライ・イウファイ、音楽:ペール・ラーベン、梅林茂『LOVERS

『2046』ウォン・カーウァイ×トニー・レオン真実の愛に傷つく女、バイリン(チャン・ツィイー)
■キャストトニー・レオン『インファナル・アフェア』『花様年華』、フェイ・ウォン『恋する惑星』フジテレビのドラマ「ウソコイ」、コン・リー『紅いコーリャン』『きれいなおかあさん』、チャン・ツィイー『LOVERS』『武士-MUSA-』、カリーナ・ラウ『インファナル・アフェア無間序曲』『欲望の翼』、チャン・チェン『ブエノスアイレス』『グリーン・デスティニー』、マギー・チャン『花様年華』『HERO』[2004年/香港(中国)/130分]配給:ブエナ ビスタ

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2004年秋映画を勝手に厳選

『2046』の上映時間を調べる▼南の試写コメ『2046』話としては、「愛」を求めて2046に旅立つ人間。ただし「2046」がどこに存在するのか、どういう場所か誰も知らない。ただ一人を除いては…という感じ。ウォン・カーウァイ&クリストファー・ドイル&ウィリアム・チョンの豪華スタッフに、豪華スター満載の作品。フェイ・ウォンの妹役で『最後の恋,初めての恋』のドン・ジェも出演。不思議ちゃん度は…姉フェイ・ウォンの圧勝。トニー・レオンは、来日した時の素(写真は、昨年秋のもの。2004年10月19日にトニー・レオン氏『2046』の来日会見を行っています。)と比べて、やっぱり役になりきる素晴らしい俳優だと感じました。もうちょっと登場してくれればイケメン特集に加えたかったcc1966役のチャンチェン。過去の出演作『ブエノスアイレス』『グリーン・デスティニー』では、それほど思わなかったのですが…ステキ! 
[2004年9月29日 @完成披露試写会]

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