地球のためにあなたができることを考えてみませんか?
環境問題に関して実施したある意識調査で「環境問題に関心がある」と答えた人は8割にも上っていました。ところが「実際に何かアクションをしている?」との問いに「Yes」と答えた人は1割にも満たなかったとか……。「何かしたいけど、何からすればいいか、きっかけが難しい」という方が多いのではないでしょうか。

では、そのきっかけを探すには? そもそも環境ボランティアって? その魅力は?などなど、「何かしたいけど、きっかけがつかめない」という方の思いをかたちにするために、「環境」をテーマにしたボランティアとはどんな活動で、どんな魅力があるのかなど、環境ボランティアの始め方をご紹介しましょう。


【INDEX】
◆基本精神は、Think Globally, Act Locally!
◆長期的な視点での活動とは?
◆環境ボランティアは、癒し系……P2
◆「好き」や「気になる」を足がかりに、気軽にTRY!……P2
◆環境ボランティア 8つの活動 ……後編
◆環境ボランティアの情報を得るには ……情報編 
◆地球を冷やす5つの習慣……暮らし編



基本精神は、Think Globally, Act Locally!

大気中に放出された有害物質の汚染に、国境はありません。
環境ボランティアとは、環境問題の解決や自然保護を目指した活動です。その解決のためには、ときには、国や地域を越えてアクションを起こす必要もあるグローバルなボランティアです。

人、物、そして情報が国境を越えて行き交い、社会経済活動の規模が大きくなっている現代は、環境問題は特定の地域や国だけの問題ではなくなっています。たとえば、ある国で、発電などの目的で石油や石炭などの化石燃料を大量に燃焼しているとします。化石燃料からは大気中の硫黄酸化物や窒素酸化物などの物質が放出され、気流に乗って運ばれ、各地で酸性雨の原因を引き起こします。さらに化石燃料から発生される二酸化炭素は、地球規模での温暖化の原因ともなってしまいます。

環境ボランティアは、こういった地球規模の問題に、国家の利害を越えて取り組むダイナミックな活動です。環境や自然が相手ですから、今の活動に対する答えをすぐに期待はできませんが、50年後、100年後の地球環境がどうなっているかと長期的な視点を持って取り組める活動なのです。

こう書くと大変そうですが、1つずつ目の前の課題をクリアしていかなければ、解決には至りません。基本精神は、Think Globally, Act Locally!(地球規模で考え、足元から行動する)なのです。

地球規模の課題の解決なんて、考えてしまうと観念的になりがちですが、知識としての環境問題を現場での作業を通して体感すること通して、自然と人間の関係を考え直すきっかけになります。そして、自分自身の意識や行動を変えることもできるボランティアです。

長期的な視点での活動とは?

50年、100年という時間をかけて育まれる森。ボランティアのアクションは小さいけれど、確実な一歩です。
では、具体的に環境ボランティアとは、どんな活動を行うのでしょうか。森を守る森林ボランティアを例にとってみましょう。森林ボランティアというと植林のイメージがあるかもしれませんが、冬の間に、森林の地面の枝や雑草を刈り、きれいにする“地ごしらえ”から始まります。

春になると、いよいよ植林です。成長したときに木同士がぶつからないように間隔を考え、苗を山に植え、支柱を立てて苗木を保護します。植林が終わると、雑草を刈る“下草刈り”。これを怠ると、せっかく植えた苗木が、まわりの雑草に養分をとられて育ちが悪くなり、雑草に覆われて枯れてしまうのです。これは5~10年続けられます。

植えた木の枝が太くなってきたら“枝打ち”作業です。将来、この木から品質のよい材木を得るため、根元からなるべく高いところまでの枝を切り落として、円筒形になるように幹を整えていきます。余分な枝を落とし、森林に日光を入れて成長を助けるのです。さらに成長し、植林をして10年ほどで、形の悪いものやまわりに出てきた成長を邪魔する木をとり除く“除伐”作業や、植林した木が混み過ぎないように間引く“間伐”作業が行われます。

ここまできてやっと商品となる一本の木が育て上げられます。この中のどの作業をはぶいても、木は健康に育ちません。そしてこのサイクルを繰り返しながら、50年、100年という時間をかけて森林はゆっくり育ち、水を貯める力や土砂崩れを防ぐ力が育まれていくのです。

この長い過程の中、ボランティアとして関わるのはたった1日かもしれません。でも、その1日は地球環境を次世代に受け継ぐための第一歩。それを実感できるアクションが、環境ボランティアです。

次ページでは、環境ボランティアの魅力を紹介しましょう!