【スマトラ沖地震・津波】04年12月26日に発生。05年3月28日には余震が発生し、600~1600人が犠牲に。 |
死者・行方不明者数が22万人以上にものぼった未曾有の大災害から、ちょうど1年。今、現地の様子はどうなっているのでしょうか。また今後はどんな支援が求められ、私たちに何ができるのでしょうか。
最も被害の大きかった、インドネシア、タイ、スリランカの状況について、いち早く被災地にかけつけ、支援活動を展開している5つのNGOにうかがいました。被災地の“今”を知り、“これから”を考えてみましょう。
INDEX
インドネシアからの報告…P1
タイからの報告…P2
スリランカからの報告…P3
私たちにできることは?…P4
インドネシア
不安定な社会情勢が続くアチェ州での支援活動
PWJの収入向上プログラムに参加する女性たち。3月中旬から被災した小学生のための制服作りを依頼し、PWJが購入するという取り組みも実施した。©PWJ |
アチェ州では70年代半ばから内戦が続いてきました(2005年8月に和平合意が成立)。
そのため、他地域よりも支援の手が届きにくいだろうと予測したPWJは、地震直後にアチェでの支援活動の実施を決定しました。そして、各国の援助団体では最初にアチェ州西海岸のムラボーに入り、物資の配給を開始。1月初旬にムラボーに、1月中旬にはバンダアチェにも事務所を開設し、3月末までにムラボー地域で被災した村や避難民キャンプを合わせて82カ所、3万人以上に、バンダアチェでは20カ所、約1万人に物資を配給しました。
状況が徐々に落ち着くにつれ、活動は被災者の帰還支援地震、夫や親を失った女性の支援、ムラボー地域の農業支援などの復興支援へと広がっていきました。5月からは女性たちが津波前に行っていた仕事を再開するための物資・資金の提供と貸付なども実施しています。
同じくアチェ州で活動をするのは、CARE(The Cooperative for Assistance and Relief Everywhere)の日本支部、ケア・インターナショナル ジャパン(CARE International Japan)。被災直後に、特に被害の大きかった3カ国に総額USD31,000(約3,280,000円)の緊急支援を行ったことに続き、このプロジェクトでは、仮設住宅に暮らす国内避難民が健康な生活を送るために、安全な水の供給、清潔な排泄施設の管理などのハード面と共に、衛生面での知識を身につけるための情報提供など、ソフト面での支援を実施しています。
ケア・インターナショナル ジャパンでは、被災から1年を機に、インドネシアとスリランカでの活動をまとめた写真展、