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お子さんを読書への道へ誘ってみませんか 子供を本好きにする方法(2ページ目)

作文練習法が書かれていた「国語のできる子どもを育てる」という本に、読書指導についても有用な方法が示されていましたのでご紹介します。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

黙読

ひらがなは読めるけれど自分で本が読めない、あるいは音読はできるけれど黙読ができない子には次のように読み聞かせましょう。
活字のみの本を読み聞かせ目で追わせます。いきなり自分で声を出さずに文字を読むことは子供にはできないのです。ですから大人が読んで、その文字を追わせるのがその練習になります。ただしこの際に指でなぞって字を追っていると、後に黙読する時にもその癖が出て読む速度が遅くなってしまうから、できるだけ我慢したほうがいいそうです。コツさえつかめば黙読へ移行できるようになります。

面白いところまできたら子供に本を預けて自分で読み進ませます。どんな本でも登場人物の説明や物語の背景説明があり、ここはあまり面白くはありません。あの「ハリーポッターと賢者の石」でもホグワーツからの手紙が届くまでは退屈でした。その部分を乗り越えてしまえば夢中になって読み始めます。今年小1の娘がこの方法で続きを読み始めました。

ただ残念なのは小学校低学年向けの本は書店でなかなか手に入れにくい分野です。高学年からは新書もありますし、幼児向けには絵本が沢山あります。ひらがなばかりで書かれた活字主体の本は少ないのです。そんな時はもう少し上級向けでもフリガナのふってある本を探しましょう。また図書館に行くのもいいですね。図書館の児童書コーナーには低学年向けの本も沢山置いてあります。

初めての読書では親の励ましが必要です。少し読み進んだことに気付いたら、「もうこんなに読んだの。凄いね。」と誉めてあげます。最後まで読んだらもっとオーバーに誉めてあげましょう。こうして初めての読書経験が楽しければ、続けて2冊、3冊と読み進むに違いありません。

この時期の本選びで大切なことは、子供が選んだ本にケチをつけないことです。私達大人はついつい「どうせ読むなら名作を」と思いがちです。名作は確かに面白いしためになりますが、ここはひとつ読書習慣が身に付くまではどんな本でもよしとしましょう。

また字の大きさも大切です。親が買い与える場合は字の小さすぎないものにしましょう。子供は案外字の大きさに敏感で、小さい字が沢山並んでいるとそれだけで敬遠したくなるようです。その子の読書力に応じた字の大きさがあるのです。

おまけ

ご紹介した本の中に「マンガすら理解できていない」子供も多いという文脈の中で、「風の谷のナウシカ」の原作について書かれていました。非常に奥が深い物語であると。私も実は図書館の児童書コーナーで原作に出会いました。これはアニメージュという雑誌に連載された漫画なのです。7巻にも及ぶ大作です。映画はこの中の1巻分ほどの部分で、もっと壮大な背景のある物語なのです。むしろ映画の先のナウシカをもっと知って欲しいと思います。読書が苦手な小学校高学年から中高生にも読んで頂きたい物語です。

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