小学校受験/小学校受験学校情報

ペーパー試験の自宅学習はどうしたらいいの? 家庭でできるお受験対策2(2ページ目)

小学校入試ペーパーのドリルを家庭でやる場合に、気をつけたい点についてまとめてみましょう。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

2.常識問題の落とし穴

小学校入試の常識問題とはどのような問題を指すのでしょうか。
・季節ごとの行事
・旬の野菜や草花
・果物や野菜の切り口
・お店と品物
・風向きと煙の方向
・仲間はずれetc.


行事は幼稚園や保育園で体験しているため子供達も良く知っています。ところが旬の野菜や果物となると、実際にそれらが出回る時期と本来の旬がずれてきてしまっているので、間違って覚えている可能性があります。また、お店と売っている品物の関係も、スーパーやコンビニで買い物をする現代では意外と知らなかったりします。

入試問題では何故か旧き良き時代の日本の常識が問われ、常識が常識でなくなっているために、敢えて常識問題対策が必要となります。

3.キーワードは体験学習

ではどのようにして幼児にペーパーのやり方を教えればよいのでしょうか?それはやはり実物を使った体験学習です。冒頭で紹介した釣り合いの問題でしたら、実際に天秤を用意して見せれば一目瞭然です。もし玩具の天秤と重さが整数倍の関係にある重りを与えたら、子供達はきっと自分で法則を見つけてしまうでしょう。

鏡の問題も同様です。実際に鏡の前に子供を立たせたり、親が立ったりして挙げた手や足の左右を当てさせます。そして本当にその通りか確かめさせると、次第に理解していきます。幼児は論理的思考は苦手でも、自然の中からパターンを見つけるのは得意です。ですから実際に繰り返してやってみる内に自然と分かるようになるのです。

上では取り上げませんでしたが、数も同じです。年長になれば数の分解や合成もこなせるようになりますが、これを3,4歳でやろうとしたらおはじきなどを使って「5個あげる。」「2個頂戴」「残りは何個かな?」とやれば理解してくれます。

旬の果物も親が意識して、本来の旬の時期に食卓へ並ぶようにして「これは今の季節の果物なのよ」と言ってあげれば良いでしょう。お店と品物の関係も子供を連れて買い物へ行くときは、スーパーではなく八百屋や魚屋にするとか、買わなくてもそういった小売店をのぞくなどの体験が必要です。

こうしてみると何のことはない、家庭で普通に出来ることを心がけるということに気がつきます。もちろんそれでは対応できない分野も多数あります。でも少し意識するだけで、実体験からペーパーという抽象の世界への橋渡しができるのですから取り入れない手はないと思います。

お子さんがペーパーでつまづく時は、問題に出てくる概念そのものが理解できていないと考えて、どうしたらその概念を分からせてあげられるかを工夫したいものです。
家庭でできるお受験準備
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます