読者の質問にお答えするコーナーです。さて、前回「シャドーイングとオーバーラッピングの違い」を記事で取り上げましたが、読者の方から、「シャドーイングとオーバーラッピングは、どちらが効果的な練習法なのですか?」という問い合わせをいただきました。さあ、どちらなのでしょう?
シャドーイングとオーバーラッピングは組み合わせれば最強
リスニング&リピーティング、シャドーイング、オーバーラッピング、英語を口から出す練習方法はたくさんあります。 |
ただし、ちょっと気をつけていただきたいことがあります。実は、オーバーラッピングはシャドーイングを練習してからでないとできないのです。前回、オーバーラッピングはカラオケで歌を歌うようなものだと書きましたが、カラオケに行って、いきなり音楽に合わせ歌を歌えるでしょうか? ちょっと練習が必要ですよね。
さらに、シャドーイングに入る前にやっておくとさらに効果を上げることができる方法があるんですよ。つまり、英語を口から出す練習方法はいろいろありますが、順番がある程度必要になってくるということです。
ダンスを習うと考えてみてください。まずはお手本の踊りを見ます。次は全体の踊りを分解して少しずつダンスの練習をしますよね。うまく身体が動かせないところは、ステップの踏み方、手の動かし方、足の位置などを確認しませんか? この作業はいわば、発音、リズム・イントネーション、声のスピード、間の取り方といった英会話練習に通じるものがあるのです。
ダンスの場合、それぞれの踊りにはテーマがあり、自分が何を表現したいのかまず想像すると思うのですがいかがでしょう? もちろん楽しく自己流で気分にまかせて踊ることもあります。
英語の場合も一緒です。 まず全体を聴いてイメージを膨らませます。モデル音声を聴いて、「こんな風に絶対に話せるようになってやるぞ!」 と、心に誓うのです。このとき自分が英語でこれから何を話すのか、日本語の部分をざっくり読んでしまってかまいません。内容をおおまかに理解するということです。自分がこれから話すことの内容がわかったら、さて、ステップバイステップで練習です。
つまり、シャドーイングの練習に入る前には、長い文章を細切れにして分解して練習してあげる必要があるのです。