英語講師として働きながらその仕事に満足もしていた森山さん。しかし、何か自分に足りないものを探して歩き出し、常に上をみて、自分に磨きをかけていくその姿は、とても美しいと感じます。広く世間の知識を身に付けるためにも厳しいビジネスの現場に触れてみたいと思うようになったのですね。 |
そんな折、たまたま(株)リズムという会社の「通訳募集」の求人票を見た親戚から話を聞き、すぐに問い合わせました。通訳学校が終わってから、ちょうど半年位が過ぎた頃です。担当の方と電話でお話しすると、その日がちょうど応募最終日であり、締め切りの2時間前とのことでした。急いで家に戻り、履歴書と職務経歴書を書いてエントリーしました。運良く採用して頂き、現在は、役員秘書兼通訳として働いています。
締め切り直前の応募で採用に至るなんて、何か運命的なものを感じますね。どんな会社なのか、差し支えなければ教えていただけますか?
自動車部品のメーカーです。グループ全体で1000人ほどの会社で、本社工場が浜松にあります。もとは日産系列の会社だったのですが、昨年夏に親会社が米国ファンドに変わり、役員に外国人が加わりました。
主な通訳の場は、週に一度行われる役員ミーティングです。アメリカ人の会長が、日本人の社長や役員とのミーティングのために、週に一度、東京から来社するのです。その際に、もう一人の男性の社内通訳の方と共同で通訳にあたります。
普段は秘書業務、特に東京にいる会長と浜松の社長との間の連絡調整が主な仕事です。また、前職の経験から、週に一度、社員を対象にした英会話研修の講師もしています。
さて、憧れの通訳の仕事を手に入れたわけですが、今後の目標、あるいは夢があったら教えていただけますか?
▼ 知識を増やし通訳としての質向上
英語要員として採用して頂いたので、通訳に限らず「求められる場で英語を使ってきちんと機能できること」が目標ですが、当面は通訳の質を上げることが一番の課題です。役員の方々のミーティングなので、話の内容が製造のことだけでなく経営全般に及び、今の自分には難しいことばかりなのですが、少しでも知識を増やし、通訳の質に結び付けたいと思っています。一朝一夕にはいかないことですが、上を見過ぎず、自分を基準に、自分にできることを精一杯やっていこうと思います。
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