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『映画 妖怪シェアハウス』小芝風花にインタビュー! 超カオスな社会派コメディ、役作りの苦労は?(2ページ目)

人気ドラマの劇場版『映画 妖怪シェアハウス―白馬の王子様じゃないん怪―』(6月17日公開)の主演女優・小芝風花さんにインタビュー! 撮影の裏側の楽しいお話&フィギュアスケーターから女優への転身についても語っていただきました。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

 

「社会派ホラーコメディ」といっても過言ではない!

映画妖怪シェアハウス

(C)2022 映画「妖怪シェアハウス」製作委員会

 ―ドラマの続編が制作されたあとに、今度は劇場版。『妖怪シェアハウス』は理想的な盛り上がり方をしていると思うのですが、この作品が多くの人に愛される理由はどこにあると思いますか?
 

小芝
妖怪がたくさん出てくる非日常的でファンタジーな世界観の中、怖さよりも面白さがメインで、妖怪が白目でテレパシーを送るなど(笑)、大人から小さなお子さんまで、いろいろな年代の方が楽しめる作品であることが、愛される要因かなと思っています。
 
あと、ふざけているように見えますが、このシリーズには、けっこう社会的なテーマが隠されています。パワハラ、モラハラ、環境問題、差別などについて、問題提起していたり、観客の方に共感していただいたりという内容なので、私は「社会派ホラーコメディと言っても過言ではない」と思っています!
 
―澪を演じて、共感したり、影響を受けたりということはありましたか?
 
小芝
ドラマが始まったころの澪ちゃんは、本当に気弱で自分の考えを心に封じ込めちゃうところがありましたが、そういうところは私に似ているなと思っていました。私も周りの目を気にするタイプで、思っていることを言葉に出せないところがあるので。
 
でも澪ちゃんが、夢を実現させるんだと、自分のやりたいことを言葉にして、行動に移すことができるようになっていくに従って、私自身も少しずつ前向きになれたと思います。
 
ただ、思っていることをすべて言葉にすると、わがままになってしまう可能性もあるので、注意しながら前進していきたいと思っています。
 

グランプリ獲得と体型の変化……フィギュアスケート選手から女優の道へ

映画妖怪シェアハウス

デビューのときのこと、フィギュアスケートのお話もしていただきました

―小芝さんのキャリアについてもお話を伺います。小芝さんはもともとフィギュアスケートをやっていたそうですが、女優の道へ進むことになったきっかけは?
 
小芝
はい、フィギュアスケートはかなり力を入れて習っていましたが、中学生の時、事務所のオーディションでグランプリをいただいたのが芸能界入りのきっかけとなりました。
 
まさかグランプリをいただけると思っていなかったので、スケートの先生にも学校の先生にも話していませんでした。みんなビックリしたと思います。「知り合いの子がテレビにでている!」みたいな感じで(笑)。
 
―スケートと芸能界の両立は考えていなかったのでしょうか?
 
小芝
最初は、アイスダンスと芸能界のお仕事の両立を考えていたのですが、上京したら、週6日、方言指導、ダンス、お芝居、ウォーキングなどのレッスンがあり、学校が終わったらすぐレッスンの日々だったので、スケートの練習をする時間が取れなかったんです。
 
あとフィギュアスケート選手の女子は、体型が変わり始める中学2年生くらいで、それまで簡単に跳べていたジャンプが跳べなくなったりすることも多いんです。私自身、フィギュアスケートを続けていくか否かのターニングポイントの時期でした。
 
芸能界もスケートも片手間ではできない世界。私は両立させられるほど器用じゃないし、せっかくグランプリをいただいたので、こちらの世界で頑張ってみたいと思って、芸能界を選びました。
 

フィギュアスケートのスキルが女優の仕事に活きています!

―なるほど、すごく考えての結論だったのですね。でも元アスリートですから、運動神経や体幹はかなり鍛えられているのではないですか?
 
小芝
はい、体幹はすごく褒められます。映画『魔女の宅急便』に出演したとき、体にハーネスを装着してワイヤーで吊るされた状態で空を飛ぶシーンを撮影したのですが、体幹が鍛えられていないと、まっすぐ飛べずにくるりと一回転しちゃうんですよ。でも私はまっすぐ飛べたので、アクション指導の先生に褒めていただきました! 俊敏な動きも結構できるので、フィギュアスケートを習っていてよかったと思います。 ―なるほど、経験が演技に活かされていますね。
 
小芝
はい。スケートの練習も、集中して一気にガーっとやるタイプだったので、そこで集中力が培われていますし、競技生活だったので、負けず嫌いの性格もスケートを習っていたから生まれたと思います。
 
私はフィギュアスケート選手時代、試合では毎回、目標を立てるようにしていました。この試合では、トリプルジャンプを1つは跳ぶとか、前の試合でジャンプの回転不足がついたから、今度はクリーンに跳ぶとか、その都度目標を決めて、コツコツ練習していたので、そういう経験も、演技に活かされていると感じます。
 

女優の仕事はどこまでも登っていけるのが魅力

映画妖怪シェアハウス

(C)2022 映画「妖怪シェアハウス」製作委員会

―女優の仕事が順調ですが、小芝さんにとって、お芝居の喜びとは?
 
小芝
いただいた役を全うするために、監督や共演者の方々と、たくさん話し合って作り上げたものに、良い評価をいただくと素直にうれしいです。次はもっとこんなお芝居をしてみたいとか、反省点は次に活かすとか、いろいろ考えられます。
 
ゴールのない世界なので、どこまでもずっと登っていけますし、出演作を見てくださった方から「感動しました」「勇気をもらいました」という声をいただけるのもこの仕事の魅力のひとつです。
 
―女優としての未来はどのように考えていますか?
 
小芝
ずーっとお芝居をしていたいです。演じているときが、何より楽しい! 「小芝が出ているから、面白そう。見に行こう!」とか「小芝風花のお芝居は安心して見ていられる」など、演技を評価していただける女優になるのが目標です。

>次ページ:いつかは本格的な「大人のラブストーリー」にも出演したい
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