「偏差値」だけではない志望校選び

All About
志望校選びでは偏差値がひとつの指標になりますが、それ以外にも、男女別学か共学か、進学校か付属校か、教育方針や校風、自宅からの距離など、重視するポイントがたくさんあります。今回は、入学後に「こんなはずじゃなかった……」と後悔しがちな例についてご紹介します。
 

ケース1.「通学」が想像以上にツラかった

中学受験で通学圏内と考えるのは、多くの家庭で1時間程度の所要時間が一般的。なかには1時間半以上かけて通う子もいますが、子どもへの負担を考えれば近い方がいいでしょう。

しかしこの「所要時間」が落とし穴。自宅から学校までのルートを見落としがちです。乗り換えがなく電車1本で通えれば、電車内で勉強や読書などができ、通学時間が有効に使えます。一方、電車の乗り換えやバスなどの利用が必要な場合は要注意。乗り換えにかかる時間が不規則だったり、特にバスは時間が読みづらいというのも盲点です。

もうひとつ、通勤・通学時間帯に混雑する路線や方面に乗る場合も要チェック。通常より所要時間が長くなりがちな上、子どもにとって満員電車は大変な負担です。座って過ごす1時間と満員電車の1時間では大違い。通学が辛いと登校しぶりにつながってしまうことも。

実際の通学時間に合わせて自宅から学校まで移動してみる、また登下校する生徒の様子を観察してみるのもおすすめです。子どもと一緒に自宅と学校を往復してみて、通えるかどうかを確認してあげることで、入学後にギャップを感じずに済みます。
 

ケース2.「面倒見がいい」「お得校」の実態は……

最近、注目されている「お得感のある学校」。入学時に求められる偏差値に対して、卒業生の進学実績がいい学校を魅力的に感じる親は多いでしょう。いわゆる「面倒見がいい学校」も親にとっては安心感があります。補習授業や追加提出物などで、成績下位の子どもをフォローしてくれる学校なら、落ちこぼれになる心配も少なくなります。親子間のコミュニケーションが難しくなる思春期、学習面を学校に任せられれば、家庭内の平和が保ちやすいでしょう。

なかには「塾に行く必要がない」ことをアピールする学校もあります。大学受験のための塾代がかからないのは親としては喜ばしく感じますが、裏を返せば学校で相応の勉強をさせるという意味でもあります。勉強以外の活動を楽しむイメージで入学すると、厳しく感じてしまうかもしれません。「いい大学に入れたい」ということばかりを気にした親目線の学校選びが、結果として子どもを追い込んでしまうケースもあります。
 

ケース3.「学費だけ」じゃない、追加出費に衝撃!?

最先端のICT教育を取り入れている、海外体験の選択肢が多い、施設が充実していて新しい……どれも魅力的に感じます。しかしすべての運営には多額の費用が掛かっていることも忘れてはいけません。

たとえば宿泊を伴う国内外の課外研修には、数十万円以上のまとまった費用がかかります。「希望者のみ」「任意」の行事だとしても「9割が参加する」場合、不参加という選択は難しくなりがち。1年に何度も研修旅行を実施する学校であれば費用面も要チェック。

さらに学習フォローのための補習授業が有料か無料か、研修旅行の場所や内容など、学費以外にかかる主な費用は確認しておきたいところです。

そして、どの学校に入学しても“意外なところ”に費用がかかることを忘れがち。学校が遠ければ交通費もそれだけ高額になりますし、休日に友だちと遊ぶ場所も遠方になりがちで、子どものレジャー費、外食費などが休日のたびに飛んでいくことになります。小学校時代にはなかった部活費も、部活によって差がありますが、ユニフォームや道具類、大会や合宿などの遠征費が必要となります。また制服や所持品の指定・自由度も出費に関わってきますから、年間の学費に加えてさまざまな出費を予定しておきましょう。

>人気沸騰の「大学付属校」にも盲点が…?


【関連記事】

カンニング、嘘、反抗期…「中学受験期」の親から塾への問い合わせが多い5つのケース
中学受験で「最後に伸びる子」と「成績が上がらない子」の違い
中学受験を諦める・やめるときの「見極め基準3つ」
私立中学受験のメリットと厳しい現実! 受験に迷う親たちへ
中学校の内申点、性別による有利不利や先生による「えこひいき」の実態