保護者からの「問い合わせ」が多い5つのケース

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幼児の面影を残した低学年期から一段階成長し、小学4~6年生頃の子どもたちは格段に自我が芽生え、意思もはっきりしてきます。言葉や態度を間違えると、子どもの心に届かないどころか、かえって反抗的な態度を引き出してしまったり、やる気を失わせてしまったり……ということになりかねません。困ったときどうしたらいいか、5つのケースとそれぞれの対処法をご紹介します。
 

中学受験期の困った!ケース1. 褒めても響かない

「褒めて伸ばす」教育のほうがうまくいくといわれることが多い昨今。とはいえ、やみくもに褒めても逆効果になりがちです。褒められすぎると慣れてしまい、逆に褒められないと気分を害してしまうような状況に。常に子どものご機嫌取りをしているようで、むなしい気持ちにもなるものです。

褒めるよりも重要なのは「感心する」ことです。「すごいね」と子どもに伝えるのではなく、「すごいな」と感心すること。褒めるという行為は、その先に子どもの反応に対する期待がありますが、感心するという行為は自己完結なので、子どもの反応は気にしないものです。子どもに伝えようと思うのではなく、独り言のようにつぶやくことで、ナチュラルに子どもに届きます。
 

中学受験期の困った!ケース2. カンニングやウソを発見した

カンニングやウソを発見すると親も動揺して、つい感情的に叱ったりしてしまいがち。親に認めてもらいたくて、カンニングをしてでもいい点数を取りたい、いい点数だったとウソをついて褒められたい、そんな複雑な思いに寄り添ってあげたいですね。こんなときは塾講師に相談するのが得策です。どんな背景があったとしても、カンニングやウソはよくない行為。塾講師から注意してもらうことで、子どもも冷静に受け止め反省できます。

褒めすぎはよくないことを上記でご紹介しましたが、なかでも結果が出たときだけ「すごいね」「えらいね」と褒めるのはいちばんよくないパターン。褒め方やご褒美の方法についても見直しが必要かもしれません。
 

中学受験期の困った!ケース3. きょうだいと同じやり方が通じない

ありがちなのが、兄が成績優秀で、弟も同じような成長をしていくだろうと考えていたら想定外だったというパターン。同じ塾に通わせても成績が伸びず、兄が進学したレベルの中学には届きそうにない……。実は塾講師時代の面談で「上のお子さんとは全くちがうタイプですね」というお話をすると、ほぼ100%の保護者から共感を得られたほど。きょうだい間の違いに悩んでいる家庭は想像以上に多いようです。

偏差値だけではなく、子どもが生き生きと通える学校を探してあげるのが親の役割。きょうだいを比べないというのは中学受験に限らず、子育てにおいては鉄則です。「お兄ちゃんは同時期の模試で偏差値〇〇だった」といった比較のされ方は、子どもにとって想像以上のダメージに。中学受験の4教科で問われる点数や偏差値は、限られた部分を数値化したにすぎません。問われている目の前の問題に回答できないというだけで、人間力やコミュニケーション力が高かったりプログラミング的思考力に長けていたりする場合も。中学受験時代に成績が振るわなかった弟が、社会に出て兄以上に活躍するケースも多いものです。
 

中学受験期の困った!ケース4. ネガティブ思考

塾で大幅にクラス落ちしたり、模試などで思ったように結果が出なかったり……そのたびに落ち込む子どもを励ますのは一苦労。「だいじょうぶだよ」「次こそはがんばろう」とあいまいな励ましの言葉を並べても、かえって落ち込みが激しくなるばかりです。

ネガティブタイプの子どもには「数字」を示してあげましょう。

「あと10点取れれば偏差値が1ポイント上がる。そのためにこの1問が解けるようにしよう」
「各教科5点ずつアップできれば、合格の可能性が50%に上がるよ」

といった具合です。何が足りなくて、どうすれば解決できるのか、数字を使って伝えてあげることで、前向きに頑張り続ける気持ちを保つことができるでしょう。
 

中学受験期の困った!ケース5. 反抗的、やる気を見せない

ネガティブタイプとは逆に、何を言われても響かない、点数が悪くてもまったくやる気を見せず、態度は反抗的……という子どもの扱いも難しいもの。大人でも「ちゃんと仕事しろ」と言われて素直に頑張ろうとは思えないのと同じで、「ちゃんと勉強しなさい」と言われればますます反抗的な態度になりかねません。やる気を持続させるための唯一のものは勉強が面白い・楽しいと感じる気持ち

子どものワクワクやモチベーションの引き出し方に正解はありませんが、親に認められることは単純な動機づけになります。先に述べたようにまずは「感心」してみせること。「君のことをちゃんと見ているよ」ということを言葉と態度で表現します。失敗したときこそそばにいて味方になってあげましょう。「あなたは計算が得意ね」「文章を書く才能があるね」と具体的に褒めて、子どもを勘違いさせその気にさせるという方法も。「ママに教えて」と塾で習ったことを教えさせるのも子どもの優越感を刺激するいいアイデアです。

いずれの場合も、大切なのは子どもに「余裕」をもって接するということ。中学受験期の子どもたちは、親が想像している以上にプレッシャーやストレスを抱えながら頑張っているものです。目の前のトラブルに振り回されず視野を広くし、大きな心で受け止めてあげたいですね。子どもの様子をよく見て、コミュニケーションを密にとり、はげまし、見守る。10歳前後の子どもたちの未熟な心の安定につながり、結果的に穏やかに中学受験に向き合えるでしょう。


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