トレッキングとは? ハイキングとの違い・特徴
ハイキングやトレッキングでは重ね着を基本としよう
一方、ハイキングは自然を楽しみながら歩くという点では、トレッキングと共通するところです。違いとしては歩くコースが山に限定されず、比較的歩きやすい道を選んで歩くため、気軽な装備で出かけられることがその特徴として挙げられます。
トレッキングやハイキングは自然を楽しみながら歩くことが目的なので、登山と比較すると初心者でも挑戦しやすいといえるかもしれません。今回はトレッキングやハイキングを行う時の基本として知っておきたい、服装やシューズ、持ち物について解説します。
軽装でも大丈夫? トレッキング・ハイキングの服装・シューズ・持ち物
登山ほど体力を消耗しないとはいえ、ハイキングやトレッキングも屋外運動の一つです。体を動かすのに適した服装で出かけるようにしましょう。汗をかいてきたときには羽織っていたものを脱げるように、重ね着をしておくことが基本です。平地に比べると山の天気などは変わりやすく、標高の高いところでは気温が下がっていることも考えられます。暑さや寒さによっても体力を消耗してしまうので、気温差にも対応できるように事前にしっかり準備しておきましょう。シューズは普段履きのスニーカーでも歩くことは出来ますが、できればトレッキング用、ハイキング用のシューズを準備すると足への負担軽減につながります。シューズを選ぶ際は「ソールの硬さ」と「足首が固定されているかどうか」を確認しましょう。長時間歩くトレッキングやハイキングではソールの硬いものが適していると言われています。柔らかいソールは足指が曲がりやすい分、疲れもたまりやすくなるためです。また足首が固定されることによって靴の中で足がずれてしまうことを防ぎます。シューズにはローカット・ミドルカット・ハイカットがありますが、試し履きをした上で自分が歩きやすいものを選ぶようにしましょう。
また、持ち物として水分や軽食を準備しましょう。おすすめの飲みものは、水分とミネラル分を一緒に補給できるスポーツドリンクです。また麦茶とあわせて塩分が含まれた飴やタブレット、塩昆布、梅干しなどを準備しておいてもいいと思います。短い距離であっても飲み物と軽食・おやつなどは必ず準備しておきましょう。
トレッキング・ハイキング前に大切な準備運動・ストレッチ
また体の準備も大切です。いきなり歩き出すと思わぬところでケガをすることもありますので、軽くウォームアップ(準備運動)を行ってから歩き出すようにしましょう。特に太もも、お尻、膝、ふくらはぎ、足首など下肢を中心に大きな負担がかかるため、軽く動かしたり、ストレッチをしたりして筋温を上げ、運動に適した状態になってから始めましょう。具体的な運動の方法については「準備運動・基本のダイナミックストレッチ」も参考になさってください。トレッキング・ハイキングの歩き方のコツ……会話が楽しめる程度のペースで
平地よりも歩幅は小さめに、足裏全体を使って歩こう
トレッキングやハイキングでは歩き始めにペースを上げてしまうと、後半にガクッとペースが落ちて疲れがたまってくることが予想できます。歩くスピードの目安としては歩きながらも会話ができる程度を心がけましょう。また一定のペースを保って歩くことは体への負担を減らし、体力を温存することにつながります。歩く基本姿勢としては猫背にならず、頭から背中にかけてまっすぐに保つようにするのがポイント。傾斜のあるところではやや前傾姿勢をとり、踏み出す足全体に体重をかけてゆっくりと歩きます。目線を上げ、地面ばかりを見て猫背にならように。また歩幅はいつもよりも少し小さくして細かく歩く方が、脚にも負担が少なくなることを覚えておきましょう。
足の着地時は平地以外であってもなるべく足全体を地面につけて歩くように意識してみてください。上り斜面ではつま先部分に体重がのってかかとが浮いた状態になりがちですが、この歩き方を続けているとふくらはぎの筋肉にかなり負担がかかります。また下り坂で傾斜を利用してつま先からブレーキをかけながら歩いてしまうと、足指や爪を痛めてしまう要因ともなってしまいます。
こまめな休憩で気持ちよく自然を楽しんで
最後に、健康的にトレッキングやハイキングを楽しむためには、こまめに休憩を取ることも大切です。運動に慣れていない人であれば、15分~20分を目安に休憩を取り、水分補給やエネルギー源となるような軽食・おやつなどを摂るようにしましょう。登山のようにハードではないとはいえ、歩き続けていると多くの汗をかきやすいものです。喉が渇いてなくても一口~コップ一杯程度の水分をとれば脱水症状の予防にもなります。
基本的な服装や準備を整え、歩き方のコツなども押さえながら、自然の中で思いっきりトレッキングやハイキングを楽しんでください。