大進化! スタンドタイプのパウチやチューブ型も
旬の野菜を「ぬか床」の中で熟成させると、しっとりとした質感とパリパリの食感とほどよい塩気を得て白いごはんにぴったりの味わいになります。しかも植物性乳酸菌も加わるのでお腹にもやさしい! コロナ禍による巣ごもりをきっかけに、ぬか漬けを始める人が増えています。管理が難しそう、場所をとるから大変そう、何を漬ければいいか分からない……といった声も多く聞きますが、最近ではすぐに漬けられる簡易タイプのぬか床が続々登場しています。
さまざまなタイプがあるので、選ぶ際のヒントとなるプチ情報を解説していきます。
<INDEX>
1. ぬか床は何でできている?
2. 新感覚、簡易タイプのぬか床とは……
3. ミニサイズ、1㎏サイズ、チューブサイズ、どれを選ぶ?
4. ぬか床の注目したい成分は?
5. 何を漬ける?おすすめ変わり種ぬか漬け
1. ぬか床は何でできている?
ぬか床は、炒った米ぬかに、塩、水、だし成分(昆布、かつおぶし、干ししいたけなど)、防腐効果成分(唐辛子・実山椒など)を混ぜたものを、大きな樽やタッパーに入れて2週間から1カ月かけて熟成させます。完成したぬか床に旬の野菜を漬けることで、ほどよい塩分、乳酸菌とうまみが野菜に染み込み、深みのあるぬか漬けができあがるのです。
2. 新感覚、簡易タイプのぬか床とは……
簡易タイプのぬか床は2タイプあります。■ドライタイプ
水以外の材料が全て混ぜてある。水を足してぬか床を作るドライタイプのぬか床の素。
■ウェットタイプ
開封したらすぐに野菜を漬けられるぬか床。使い切りタイプと、ぬか床を補充して使い続けられるタイプがある。
私がおすすめしたいのは、開封したらすぐ漬けられるウェットタイプのぬか床です。このタイプの利点は3つ!
1. 袋がそのまま容器になる
2. 毎日かき混ぜる必要はない
3. すぐにぬか漬けが作れる
袋は1kg入りの大袋タイプと、350~500g小袋タイプがあるので、自分の生活スタイルに合わせたものを選ぶといいでしょう。また必要量だけ使えるチューブタイプもあります。
3. ミニサイズ、1kgサイズ、チューブサイズ、どれを選ぶ?
さまざまなサイズのなかから、自分のライフスタイルに合うのはどの大きさか、考えてみましょう。■ミニサイズ 半分に切ったきゅうり1本分ほどしか入りませんが、少しだけ食べたいときに大変便利な大きさです。
■通常サイズ 1kgタイプだと、きゅうりが3本以上入るので、一度にたっぷり漬けることが可能。
■チューブタイプ チューブタイプは野菜とぬか漬けの素を一緒にラップで包むだけ。 1本できゅうり7本分を漬けることが可能。作りたいときに作れます。
四人家族の我が家では、少しだけ食べられればいいのでミニサイズを愛用しています。
4. ぬか床の注目したい成分は?
個人的にはだし成分、発酵成分、添加物の有無に着目して選んでいます。だし成分は昆布がメジャーですが、干ししいたけやいりこを使っているものなどがあります。発酵を手伝う成分はワインエキス・ビール酵母・酒精などがあり、仕上がりに作用します。 味の違い……気になりますよね。きゅうりを漬けて違いを比較してみました。 ・酒精:塩気がしっかりと効いていてみずみずしい。クセが少なく、発酵臭も控えめ
・ワインエキス:酸味が特に強い。ほどほどの発酵臭と塩気がある。チューブタイプだと漬かり具合が浅い
・ビール酵母:酸味が強い。後味はチーズに似た発酵臭があり、個性が一番強い
パック入りのぬか床は10回ほど使用できる使い切りタイプもあれば、無印良品から出ているもののように補充ぬか床を足しながらずっと使い続けられるものもあります。
5. 何を漬ける? おすすめ変わり種ぬか漬け
ぬか漬けは何を漬けても美味しいものですが、とくにおすすめの変わり種ぬか漬けを紹介します。■セロリ セロリは茎の部分をぬか漬けに。洗って筋を取り除いたら袋に入れられるサイズに切って8~12時間漬けます。取り出したらぬかを洗い落して、食べやすい大きさに切っていただきます。
■ズッキーニ ズッキーニは生のままぬか漬けに。縦の半割か4つ割りにしてぬか床へ。皮付近が漬かりにくいので、部分的に剥いてもよいでしょう。16~20時間漬けます。取り出したらぬかを洗い落して、薄切りにしていただきます。
■アスパラガス 生のままぬか漬けにできます。洗ったら根元部分を下処理し、ハカマを取り除き、袋に入る大きさに切りぬか床へ。細いものはすぐ漬かりますが8~12時間漬けます。取り出したらぬかを洗い落して、食べやすい大きさに切っていただきます。
■オクラ 生のままぬか漬けに。うぶ毛があるので塩で板ずりして洗ったら、ガクの部分をぐるりと剥いてそのままぬか床へ。12~16時間ほど漬けたら取り出し、ぬかを洗い落して、食べやすい大きさに切っていただきます。
■長芋 長芋も生のままぬか漬けにできます。皮を向いたら縦の半切りにしてぬか床へ。取り出したらぬかを洗い落して、食べやすい大きさに切っていただきます。薄切りにすると食感が分かりにくくなるので、食べ応えのある太さに切るのがおすすめです。
■アボカド 半割にして種を取り除いたアボカドをぬか床へ。チューブのぬか漬けの素を、果肉を丁寧にはずしたカップ状の皮の内側に塗って漬けてみました。ラップに包んで冷蔵庫で12~16時間ほど漬けたら取り出し、ぬかを洗い落として食べやすい大きさに切っていただきます。 アボカドは柔らかすぎると漬けられないし、硬いとおいしくないです。なのでほどよく熟しているものを選ぶことが大事です。
これ以外にも色々とぬか漬けにできるので、色々と試してみてください。
DATA
- 『熟成ぬか漬けの素』内容量170g 主要原材料:いりぬか、食塩、大豆粉末、リンゴ酢、唐辛子、乳酸菌、ワインエキス、酒精(株式会社もへじ)
- 『発酵ぬかみそ漬けるだけ』内容量350g 主要材料:米ぬか、食塩、焼ミョウバン、酒精(株式会社伊勢惣)
- 『乳酸菌で発酵させた熟成ぬか床』内容量1kg 主要材料:いりぬか、食塩、大豆粉末、唐辛子、ワインエキス、乳酸菌、酒精(株式会社コーセーフーズ)
- 『発酵ぬかどこ』内容量1kg 主要材料:米ぬか、食塩、昆布、唐辛子、ビール酵母(株式会社良品計画)