ダイエットのためには、できるだけエネルギーになるものを食べない方がよいわけですが、それでも健康を維持するために最低これだけは摂取すべきであるという栄養素も存在します。そのことに関して、現在のところもっとも信頼できるであろう指針に、厚生労働省の諮問機関である公衆衛生審議会が健康増進及び生活習慣病予防の観点から平成11年6月に当時の厚生大臣に答申した「日本人の栄養所要量-食事摂取基準-」というものがあります。そこで、今回はダイエッターならぜひ知っておいて損はない(知っておくべき)、この栄養所要量(ビタミン)について年齢別に紹介したいと思います。(ミネラルについてはこちらより)
用語の解説としては「所要量」が「健康な日本人のほどんどの人(97~98%)が一日の必要量を満たすのに十分な摂取量」すなわち「健康維持にはこれだけ食べれば十分でしょう」という量を示しており、「許容上限(摂取量)」が「過剰摂取による健康障害を予防する観点から、ほとんすてべの人に健康上悪影響をおよぼす危険のない栄養摂取量の最大値」すなわち「これ以上を継続的に摂取したら健康障害を引き起こすかもしれませんよ」という量をあらわしています。特に最近では自分が実際にどれくらいの量の栄養素を摂取しているかもよく分からないまま、サプリメントなどを常用している方も多く、そのような方は食事とサプリメントをあわせた摂取量が「許容上限摂取量」をオーバーしていないか注意する必要があります。
以降、女性年齢順、男性年齢順にビタミン所要量を表示します。解説は最終ページまで続きます。なお、食品に関する詳しい栄養成分は、栄養成分の検索サイトや市販の食品成分表をご参考ください。
■ビタミンA
光りの強弱を感じる目の機能、皮膚や粘膜を正常に維持する機能、生殖能力を維持する機能など様々な生体機能に関与しているビタミン。欠乏するとこれらに異常をきたします。通常ダイエット関連の補助食品に大量に添加されていることはありませんがサプリメントなどを常用している方は過剰摂取(許容上限摂取量)にも注意が必要です。過剰症に「頭痛」「吐き気」「皮膚の異常」「脱毛」「疲労感」などがあります。
☆多く含む食品☆
内臓類、うなぎ、モロヘイヤ、にんじん、とうがらし、バター、しゅんぎく、卵黄、こまつな、ほうれんそう、チーズ、うに
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