サラリーマンの方には給与に配偶者手当がついている方もいるのではないでしょうか。今回は配偶者手当の平均はいくらなのか、企業によってどのような基準で支給しているのかを調べてみました。

《目次》
配偶者手当を支給する企業は約8割
支給の際に配偶者の収入基準がある企業は約9割
配偶者手当の平均額は10,589円
配偶者の収入基準103万円・130万円・150万円の意味は?
まとめ
 

配偶者手当を支給する企業は約8割

人事院の令和2年職種別民間給与実態調査によると、配偶者手当を支給する企業は79.1%であるとされています。規模別にみると500人以上の企業では73.3%、100人以上500人未満の企業で88.4%、100人未満の企業で92.9%であり、規模の小さい会社ほど配偶者手当を支給する傾向にあります。
配偶者手当

配偶者手当のある企業は約8割です

支給の際に配偶者の収入基準がある企業は約9割

配偶者手当が支給される企業の中の85.6%は支給に際して「配偶者の収入」による基準を設けています。その額は103万円が最も多く45.0%、ついで130万円の31.7%、150万円としている企業が9.4%であるとされています。

《参考》
人事院 令和2年職種別民間給与実態調査
 

配偶者手当の平均額は1万589円

それでは配偶者手当はどれくらいの額が支給されているのでしょうか。東京都労働相談情報センターでは業種別に手当の額を調べており、それによると全業種での平均は1万589円(最低額1000円~最高額4万円)であるとされています。

なお業種によって差があり、最も高いのは建設業の1万2075円、最も低い業種は宿泊・飲食サービス業の7875円となっています。

《参考》
東京都労働相談情報センター 中小企業の賃金・退職金事情
 

配偶者の収入基準103万円・130万円・150万円の意味は?

それでは、企業が配偶者手当を支給する際に基準としている「配偶者の収入」の103万円、130万円、150万円には、それぞれどのような意味があるのでしょうか。

収入基準103万円とは
配偶者のパートなどの収入がこの金額を超えると、配偶者本人に所得税がかかる収入基準です。所得税法ではパート収入も給与と同じ扱いのため収入から給与所得控除を引くことができます。そのためパート収入が給与所得控除の最少額55万円と基礎控除48万円の合計である103万円以内であれば配偶者自身に所得税はかかりません。

また103万円以内であれば夫が妻を「税法上の扶養」に入れ「配偶者控除」を満額(*)受けることができる基準でもあります。

企業としては「あなたの配偶者は自分で所得税を払うほどの収入があるのだから、あなたに配偶者手当は支給しません」というところでしょうか。

収入基準130万円とは
これは配偶者が夫の社会保険の扶養を外れ、自ら保険料を払わなければならない収入基準です。扶養には「税法上の扶養」と「社会保険上の扶養」の2種類があり「社会保険上の扶養」とは年金や健康保険の扶養に入ることを指します。「社会保険上の扶養」に入っていれば夫の支払う保険料に配偶者の年金や健康保険の保険料が含まれているので本人負担はないですが、配偶者の収入が130万円を超えてしまうと配偶者が自分で保険料を支払う必要があります。

企業としては「あなたの配偶者は年金も健康保険も自ら入るくらい収入があるのだから、あなたに配偶者手当は支給しません」というところでしょうか。

収入基準150万円とは
「収入基準103万円とは」の項で103万円は夫が「配偶者控除」を満額受ける基準でもあると書きましたが、実は配偶者の収入が103万円~150万円の間であれば夫は「配偶者特別控除」を満額(*)受けることができるのです。
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103万円までは「配偶者控除」、150万円までなら「配偶者特別控除」の満額が受けられます


150万円を超えると「配偶者特別控除」は減っていき201.6万円超えではゼロとなります。

企業からすると「あなたの配偶者はあなたが配偶者特別控除を満額受けられないくらい収入があるのだから、あなたに配偶者手当は支給しません」というところでしょうか。

*配偶者控除・配偶者特別控除の満額は夫の所得によって変わり、38万円、26万円、13万円の3種類があります。
 

まとめ

いかがでしたでしょうか。103万円・130万円・150万円の壁という言葉はよく聞くかと思いますが、それを配偶者手当の支給基準としている企業が多いことがお分かりになったでしょうか。

支給基準を少し超えただけで税金や社会保険が増えるだけでなく、配偶者手当まで減ってしまうのは避けたいところですよね。まずはご自身の勤める会社がどの基準を用いて配偶者手当を支給しているのかを確認されることをおすすめいたします。

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