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「アカデミー賞」授賞式直前!映画ライターが主要6部門の受賞予想をしてみた(5ページ目)

4月25日(日本時間4月26日)に第93回アカデミー賞授賞式が開催されます。世界がコロナ禍の中、どのような形で授賞式が行われるのかワクワク。今回は主要6部門の候補作と受賞予想をしてみます。配信映画も多いので、みなさんもすぐに観られますよ!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

 

助演男優賞:予想が一番難しい! 個人的にはポール・レイシー

ポール・レイシー

ポール・レイシー Amazon Prime Videoにて独占配信中 (C) Courtesy of Amazon Studios

■助演男優賞候補
◎ダニエル・カルーヤ『Judas and the Black Messiah』
 サシャ・バロン・コーエン『シカゴ7裁判』
△ポール・レイシー『サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~』
 ラキース・スタンフィールド『Judas and the Black Messiah』
 レスリー・オドム・ジュニア『あの夜、マイアミで』(Amazon Prime Videoで配信中)

 
助演男優賞はいちばん難しい選択です。ハリウッドでは、ダニエル・カルーヤが一歩リードしているという噂ですが『Judas and the Black Messiah』を観ていないので何とも言えず。この作品からはラキース・スタンフィールドも候補入り。
 
ダニエル・カルーヤはイギリス人で、大ヒットホラー映画『ゲット・アウト』で主演男優賞候補になっており、今回は2度目の候補。アメリカで黒人民族主義運動を行った政治組織ブラックパンサー党の党首を演じています。
 
対抗はポール・レイシー。『サウンド・オブ・メタル ~聞こえないということ~』では、聴覚を失った主人公を受け入れる支援団体の代表役。温かさと厳しさを内包した人物を毅然と演じて印象深かったです。
サシャ・バロン・コーエン

サシャ・バロン・コーエン NICO TAVERNISE/NETFLIX (C)2020

サシャ・バロン・コーエンも可能性あり。『ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』の脚本と主演で有名なコメディアン&俳優ですが、『シカゴ7裁判』では後半の裁判シーンで大きな見せ場があり、場面をかっさらってます。
 

助演女優賞:本命は韓国のベテラン、ユン・ヨジョン

ユン・ヨジュン

ユン・ヨジョン (C)2020 A24 DISTRIBUTION, LLC   All Rights Reserved.

■助演女優賞候補
△アマンダ・セイフライド『Mank マンク』
◎ユン・ヨジョン
『ミナリ』
△マリア・バカローヴァ『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』
 グレン・クローズ『ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌』(Netflixで配信中)
 オリヴィア・コールマン『ファーザー』
 

前哨戦で圧倒的な強さを見せているのが『ミナリ』のユン・ヨジョン。韓国のベテラン女優が、ついにオスカーに王手をかけました!
マリア・バカローヴァ

マリア・バカローヴァ 『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ 物計画』Amazon Prime Videoにて独占配信中

しかし、私はマリア・バカローヴァに受賞してほしいんですよね。『続・ポラット~』で演じたトランプへの貢ぎ物になる娘・トゥータは、マリア以外に演じられる女優はいないと思えるくらい、とんでもない怪演。助演女優賞って演技派が受賞する傾向にありますが、こういうモンスター級の演技を披露した女優が受賞したっていいじゃないかと。
アマンダ・セイフライド

アマンダ・セイフライド NETFLIX

もうひとりの対抗は、アマンダ・セイフライド。往年の美人女優マリオン・デイヴィスを演じています。美人女優が汚れ役に挑戦して認められるというのは、よくありますが、美人女優が美人女優を演じるという正攻法は意外に難しいもの。でもアマンダは、女優として評価されず、新聞王の愛人としてしか見られなかったマリオンの屈辱的な人生を終始美しさとスマートさで圧倒していました。
 
マリアがダメならアマンダに受賞してほしい!(ユン・ヨジョンもいいのですが、ベテラン女優の余裕の演技で驚きはなかったので)
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