総合型選抜(旧AO入試)では「志望理由書」が重要!
総合型選抜は「志望理由書」で9割決まるとも……!
もちろん、「活動報告書」や面接、小論文などでも評価されます。しかし、志望理由書の内容は、面接にも活動報告書にも小論文にも影響するため、しっかり書ければ、総合型選抜の準備は9割終えたようなものなのです。
志望理由書は、「自分がその大学・学部に進学するのにふさわしいという理由を書く」というものです。いかに、大学・学部が示しているアドミッションポリシーに合った「自分だけのオリジナルストーリー」を伝えられるかがポイントです。
自分だけのオリジナルストーリーとは、自分ならではの「過去」「現在」「未来」を一貫し
たストーリーとしてつなぐことです。 この「自分だけのオリジナルストーリー」が、志望先のアドミッションポリシーとマッチしていれば、限りなく合格に近づくことできるのです。
志望理由書のポイント1:「過去」にどんなことに力を入れてきたのか
自分の「過去」を振り返ってみよう
うでしょう。しかしここで勘違いしないでほしいのは、別に輝かしい過去を書く必要はないということです。
輝かしい過去よりも、あなたならではの個性的な過去を書く必要があるのです。マンガやドラマでキャラが立っているという言い方がありますが、個性的であればあるほど、他の受験生との違いがはっきりします。あなたというキャラクターが印象的なものになるのです。
しかし、輝かしい過去を持ったキャラである必要はありません。むしろ、マイナスの過去の方が現在のあなたを引き立てます。立派な人物はたいてい、幼い頃や若い頃に大きな苦労をしているものです。つらい境遇に耐えてきた、または逃げ続けてきたというマイナスに思える過去は、よりよい未来への原動力になっているかもしれません。
あなたならではの過去は、どんな人にも必ずあります。じっくりと時間をかけて、思い出してみましょう。
志望理由書のポイント2:「現在」持っている問題意識について述べる
これは、今あなたがどんなことにどのような問題意識を持っているかを述べるということです。もちろん、それは志望大学・学部のアドミッションポリシーに合ったものである必要があります。たとえば、志望先が工学系であれば、日本のIT化が世界水準よりも遅れていることなどを問題点
として挙げることができます。世界の国々のなかで、いまだにマクドナルドでタッチパネル注文
が普及していない国は日本くらい、ということなどが問題点として挙げられますよね。この20年
で10代のノートパソコンの所有率が下がっているのも日本くらいです。
スクールカウンセラーを志望しているのであれば、いっこうに減る気配がないいじめ問題と、そ
の問題を解決するための体制づくりが進んでいないことなどが挙げられます。このように、いま
現在、あなたが志望している分野で問題となっていることを挙げるのです。
志望理由書のポイント3:「未来」の展望について述べる
将来、どんな研究をしてどんな社会貢献をしたいのか、未来の展望について述べる
ことです。将来、どんな研究をして、それをどんな仕事に生かしたいでしょうか。将来したい仕事のイメージがはっきりしていると、ここに書く文章内容も明確になって、試験官に伝わりや
すくなります。
さて、これら「過去」「現在」「未来」を一貫してつながりのある内容で書くことができれば、「それを実現するためには、〇〇大学〇〇学部に進学して、研究する必要があるのです」と説得力のある「志望理由書」ができあがります。
もしかしたら、ちょっと難しく思えるかもしれませんね。「大学・学部の示すアドミッションポ
リシーに合う、自分のオリジナルストーリー」を考えようとしているのであれば、発想を逆転させましょう。「自分オリジナルストーリーに合ったアドミッションポリシー」を掲げている大学・学部を探すのです。
現在、大学の学部は、約500学部もあるのです。500も学部があれば、きっとふさわしい学部があるはずです。どんな学部があるのか調べてみましょう。
最後に、いちばん大事なことを伝えます。それは、「志望理由書」を総合型選抜のためにだけに書かないということです。「志望理由書」は、あなたのより良い人生プランのために書きましょう。あなたにとって最高の人生になるために、「志望理由書」の作成に取り組んでもらえたらと思います。
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