肩こりではなく四十肩・五十肩? テレワークで増加する肩の痛み

四十肩・五十肩の改善に!おすすめの運動法

四十肩・五十肩は悩みもの

新型コロナウイルスによる新しい日常で、テレワークを実践する企業が増えています。在宅でのウェブ会議も日常のものになりましたが、先日私が参加したウェブ会議では、会の後で複数の人が肩の痛みについての悩みをこぼされていました。

「最近、肩が挙がらない」と話された方に続き、「テレワークの影響なのか、肩が痛い」「年齢だから仕方がないのかしら」「四十肩、五十肩っていうのよね……」と、他の方も次々に肩の痛みに関する悩みを話されていました。テレワークではお互いのちょっとした不調が見えづらいですが、今、肩のコリや痛みに悩まされている方は、思っている以上に多いのかもしれません。
 

四十肩・五十肩とは……40代、50代に多い「肩関節周囲炎」の症状

四十肩・五十肩というのは医学的な用語ではありません。医学的に正式な疾患名としては「肩関節周囲炎」といって、肩関節の周囲が何らかの原因で炎症を起こしている状態をいいます。特に40~50代の方に多く見られることから、一般的には「四十肩」「五十肩」という名称で呼ばれているようです。

四十肩・五十肩になると、関節内や関節周辺部の炎症が起こり、腕を水平より上に挙げることが難しくなります。「洗濯物が干しづらくなった」「シャンプーをするときに痛い」というように、日常生活でのちょっとした動作に支障をきたしたり、就寝時に痛みがおこる「夜間痛」などが起こったりします。
 

四十肩・五十肩の改善法・肩こりとの違い

四十肩・五十肩は肩こりとは異なり、関節内や関節周辺部に炎症が起きている状態です。痛みの強い発症後2~3日前後の「急性期」には炎症を抑えることが優先されるため、医療機関を受診して適切な指導を受けることが大切です。炎症は次第に落ち着いてくることが多いものですが、たとえばテレワークの姿勢に問題があるのであれば、それを解決しないと炎症はおさまりません。対処療法とともに四十肩・五十肩の原因となるものを医師と相談しながら解決していくようにしましょう。
 
一方、痛みは落ち着いているが動作の段階で肩が自由に動かせない「慢性期」や、痛みが少しずつ改善傾向にある状態であれば、これ以上肩関節が硬くなって動きにくくなるのを避けるためにも運動療法は欠かせないものとなってきます。炎症がある程度コントロールできている中では、肩関節を支える腱板筋群、いわゆる肩のインナーマッスルと呼ばれる筋肉の機能を回復させるエクササイズと、その周辺にある肩の筋肉をストレッチするなどが四十肩・五十肩の改善につながります。
 

四十肩・五十肩改善におすすめの簡単な運動法・「振り子運動」

肩のインナーマッスルは立っている姿勢でも腕の重さや重力に抵抗し、腕が肩関節から外れないように支えています。そのため、腕を挙げる、重いものを持つなどの重力に抵抗する運動は、その状態からさらに大きな負担を強いることになってしまいます。

インナーマッスルに負担をかけずにその機能を回復させるために行いやすい簡単なエクササイズとしては、腕をだらんと下げた状態での振り子運動がおすすめです。
 
■腕の振り子運動
  1. 片手をテーブルなどについて少し前屈みの体勢をとります。
  2. 反対側の手を重力にまかせてだらんと垂らし、そのまま前後や左右に10~20回程度振り子のように揺らします。円を描くようにすることも良いでしょう。
  3. 痛みがない場合は500mlのペットボトルや軽いダンベルなどを使って行うと、インナーマッスルの強化にもつながります。
 

四十肩・五十肩解消のための運動の注意点 

炎症症状が強く出る急性期の時は、できれば医療機関を受診して適切な処置を行ってもらうようにしましょう。痛みの出る動作は行わないようにして、患部が落ち着いてから運動療法を行うようにします。

四十肩・五十肩に適切な運動療法などはウェブ記事や動画などでもいろいろと紹介されていますが、自分の状態と照らし合わせながらムリをしないように段階的に、インナーマッスルを強化したり、肩甲骨周辺部のストレッチをしたりするようにしてください。またテレワークの姿勢などが原因となっている場合は姿勢改善のための環境整備を行うようにしましょう。
 

四十肩・五十肩には、エクササイズ・ストレッチも活用を

四十肩・五十肩は文字どおりその年代に多く見られる症状の一つですが、適切なエクササイズやストレッチで改善が期待できるものです。日常的な動作で支障がある場合はなるべく早めに医療機関を受診し、適切な処置や運動療法を実施するようにしましょう。
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