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家計調査で判明!コロナ前後で最も増減した支出は?

コロナ禍により、家計の支出はどのように変化があったのでしょうか。このたびオールアバウトでは1000人以上を対象に家計のアンケート調査を実施! その結果と考察についてお伝えします。

西山 美紀

執筆者:西山 美紀

貯蓄ガイド

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コロナ禍で増えた支出、減った支出は?

コロナ禍により、生活に大きな変化が起きた2020年。収入や支出に大きな変化があった方も多いでしょう。さて、他の家計ではどのような収支状況か気になる……という方もきっと多いと思います。
 
そこでこのたび、オールアバウトで家計のアンケート調査を実施しました(2020年9月実施。18~91歳の男女1143人が回答)。項目別に、増えたもの、減ったものにはどんなものがあるでしょうか。結果を見ながら、一緒に考えていきたいと思います。
生活が大きく変わり、以前より支出が増えたもの、減ったものとは?

生活が大きく変わり、以前より支出が増えたもの、減ったものとは?

 

収入全体で「減った」人は33%

まず「収入」についてです。「減った」と答えた人が33%と、3分の1という結果です。年金を受け取っている世代は基本的に変化がないと思いますので、現役世代で考えると収入が減った人は、さらに多いことが予想されます。
 
収入全体はコロナ前後で変化があった?

コロナ前より収入が減った人は3割

 
「手取りで5万円ほど減った」「ボーナスがなくなった分、年収が大きく減った」「残業がゼロになって、その分として月4万円減った」「夫婦では減っていないが、子どものアルバイト代がゼロになった」など、切実な声がありました。さらに「2020年は大丈夫そうだけれど、来年からは影響がありそう」と心配する声も。
 
一方で、「副業が順調で、月3万円アップ」という声もあり、収入の柱を複数持つことの効果を感じた方もいるようです。
 
また「年金生活なので変わりがない」「年金収入は変化がないので、こういうときにありがたさを感じる」という声も。一生涯受け取れる年金の良さは、有事の際に実感することも多いでしょう。 
 

支出全体で「増えた」人は30%

次に「支出全体」について聞いてみました。「増えたものもあるが、減ったものもあり、差し引きでトントン」という声に代表されるように「変わらない」人が半数いましたが、残りの半数では、「増えた」という人が多く、全体の3割でした。
 
3割の人が収入が増えたと回答

3割の人が支出が増えたと回答

 
では、「増えた支出」にはどんなものがあるのでしょうか。以下で確認していきましょう。
 

増えた支出は「光熱費」「食費」「雑費」「通信費」

 「在宅の時間が増えて、電気代がアップ」「家にいる時間が増えて、電気代だけでなく、ガス代や水道代も上がった」という声が多く、光熱費が増えた人が約半数いました。一方で「在宅勤務ではないため、特に変わらない」という声もありました。
 
光熱費

光熱費が増えた人は約半数

 
次に、増えたという声が多かったのが「食費」です。増えた人は40%以上。「3食全部作ることが増えて、食費がいっきにアップ」「ネットスーパーでついたくさん買ってしまう」「家で食事を作ると何かとお金がかかる。学校の給食代は安かったと実感」「節約しなきゃとは思うが、家にいる時間が長くなると食べるのが楽しみになって、つい……」という声が聞かれました。
 
食費が増えた人

食費が増えた人と回答した人が約4割

 
逆に食費が減ったという人では、「通勤していたときは、コンビニでよくドリンクやおやつを買っていた。在宅勤務でその分が減った」「以前はよく夕食を外で食べていたが、家で食べるようになって食費がダウンした」という声もありました。 

雑費は3人に1人が「増えた」と回答。「マスクや消毒液を買った」という必需品の購入の他、「在宅勤務のために、少しいい椅子を買った」「スーパーやドラッグストアに行くと、つい予定外のものを買ってしまう……」といった声もありました。
 
雑費

雑費は3割の人が増えたと回答 


増えた人が若干多かったのが「通信費」で、22%が「増えた」と回答。「家にWi-Fiをひいたため」「家で動画を見る時間が増えて、スマホの料金がアップ」という声があげられました。
 
通信費が増えた人は多い

通信費は約2割の人が増えたと回答

 

 減った支出は「趣味・教養・娯楽費」と「お小遣い」 

次に「減った」と答えた人が多い項目を見ていきましょう。「趣味・教養・娯楽費」と「お小遣い」で「減った」という人が多い結果になりました。
 
趣味や教養、娯楽費

趣味や教養、娯楽費が減った人は約3割


「毎年行っている旅行に行けなくなり、その分支出が減った」「ライブなどにまったく行けない」「みんなでわいわい飲むのが好きだったけれど、一切行けていない」といった具合に、楽しむ費用については、3人に1人が「減った」と回答。
 
一方で、「動画サービスを契約」「周囲と距離を取れる遊びとしてキャンプを始めたため、キャンプ代がかかるようになった」と、逆に増えた声もありました。

「お小遣い」も同様に、減ったという人が23%と、増えた人よりも多いという結果に。
 
お小遣い

約2割の人がお小遣いが減ったと回答


「収入が減ったため、自由に使えるお金が減った」「今後収入が減る可能性があり、お小遣いが減額」という声が聞かれました。
 
一方で、「コロナ対応の仕事が増えて、その分収入がアップ。一人暮らしなので使えるお小遣いが増えた」という声も。
 
「趣味・教養・娯楽費」と「お小遣い」は、私たちにとって「楽しみ」を増やしてくれるお金といえます。収入が減る際には、これらを減らすことは仕方ない面ももちろんありますが、我慢を強いられ、ストレスが増えていたりしませんか。

いつかそのストレスに耐えきれなくなることで、衝動買いなどにつながってしまうと危険です。こまめに(お金を使いすぎることのない方法で)ストレスを解消していくこともおすすめしたいです。
 

変わらなかったのは「住居費」「車関係費」「保険料」

そして「変わらない」と答えた人が特に多かったのが、「家賃・住居費・管理費」「車関係費」「保険料」の3つで、いずれも「変わらない」と答えた人が80~90%でした。
 
住居費

住居費
 

車両費

車関係費
 

保険料

保険料

 
現在は支出に変化がなくても、今後収入が大幅にダウンすることがあれば、これらの費用を大きくテコ入れをする必要も出てくるかもしれません。
 
もちろん、必要な支出まで焦って削ってしまってはいけませんので、まずは現状の暮らしに照らし合わせて「要不要」を見極めておきましょう。「要」であればより安くなる方法はないか、「不要」ならいつどのようにカットするかを考えていきたいところです。時間があるときにじっくり考えつつ、ご家族と話し合っておくことをおすすめします。
 
以上、コロナ前後で項目別に「増えた?」「減った?」についてのアンケート結果とその考察についてお伝えしました。お金のかけどころ、減らしどころは家庭によって大きく異なります。上記は参考までにしていただき、自分にとって、我が家にとって一番心地のよいバランスを見つけていきましょう。

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