不用品売買のプラットフォーム、フリマアプリ
不用品を売る場所として定着しつつあるフリマアプリ。現在のところメルカリが最大規模を誇りユーザーや出品数でも群を抜いています。それに次ぐのが楽天のラクマ、そしてPayPayフリマでしょう。いずれも個人間の取引の場を提供しているプラットフォームという立ち位置です。メルカリ、ラクマ、PayPayフリマは「フリマ」というスタイルは同じですが、中身はちょっと違ってきています。今回はPayPayフリマについて詳しく見ていきましょう。PayPayフリマは簡単に言えばPayPayを使ったフリマアプリ
PayPayフリマは、その名の通りキャッシュレス決済のPayPayとの関係性がとても深いです。PayPayは累計登録者数が3000万人を超えていて(2020年6月末)、決済回数は4.3億回(2020年6月)にもなる決済方法です。PayPayフリマは「フリマ+キャッシュレス決済」というスタンスで、PayPayを使って決済ができたりするのも特徴の1つ。PayPay自体ユーザーが多いので、PayPayフリマもリリースから約1年で500万ダウンロードを記録しました(iOS・Androidの合算値)。2020年9月の時点で国内フリマアプリでは最速です。もちろんこの他にも特徴があるので、ここからはPayPayフリマについて、メルカリやラクマなどを比べながら解説していきます。
PayPayフリマの基本
■参加資格について
PayPayフリマに参加するにはいくつかの条件があります。
1. 満年齢が18歳以上
もし未成年が参加するならば、保護者などの法定代理人の同意を得る必要があります。
2. 事業者でないこと
あくまで個人間の取引なので、ショップなどはここに登録ができません。ショップの場合には、ヤフオク!やYahoo!ショッピングを利用することになります。
3. Yahoo! JAPAN IDを持っていてPayPayとの連携ができていること
Yahoo! JAPAN IDはアカウントと同じなので、必ず取得しておきましょう。そしてPayPayとの連携も必須です。
■手数料について
商品が購入されたときにかかる手数料は販売価格の10%です。ちなみにメルカリも10%、ラクマは3.85%。出品するだけならば手数料はかかりません。この手数料は取引が完了した後で、引かれます。例えば1000円の商品が購入されて送料が175円だったとすると、1000円-100円(手数料10%)-175円=725円が売上金として入ってくる計算です。
PayPayフリマの特徴
■配送方法が3つに絞られている
フリマユーザーが面倒だと思うことの1つに、梱包や発送があります。出品者が送料を負担することが多いため、出品者は出品の時点で配送方法をある程度決めておく必要があります。このときに選択肢がたくさんあると、「どれにすればいいの?」と悩むことも少なくありません。PayPayフリマの場合には使える配送方法は3つのみ。「ヤフネコ!パック」(ヤマト運輸)と「おてがる版 ゆうパケット・ゆうパック」(日本郵便)、「おまかせ大型配送」です。他の方法は使ってはいけないことになっているので、出品者としては配送方法で悩むことがなくなります。
メルカリやラクマはどうかというと、実は配送方法がたくさんあります。しかも着払いもOKになっていたりするので、出品時に迷うこともしばしば。着払いに関しては、出品者が送料を負担すると思っていた購入希望者と揉めることもあります。
■全品送料無料で匿名配送
配送方法に関しては上記の3つの方法しかないので、全て出品者が送料負担、そして匿名配送になります。メルカリやラクマでは匿名配送以外も使えるのですが、出品時に設定をしていないと匿名配送が使えないこともあります。その点PayPayフリマは設定の時点で匿名配送になっているので、うっかりミスがなくなります。
■価格の相談が簡単。そして他の人からやりとりが見えない
フリマでよく行われる値引き交渉。メルカリやラクマはコメント欄から行うため、他のユーザーから丸見えになってしまいます。値引き交渉だけではなく、質問なども他のユーザーから見えることもあって、内容によってはあまり見せたくないこともあるでしょう。そのようなユーザーの気持ちを考えたのがPayPayフリマの価格の相談です。金額を入力して出品者に送るだけなので、余計なコメントもなくとてもスムーズです。しかも他の人からは具体的な金額が見えません。ただ価格の相談を誰かがしていることは、他のユーザーにもわかります。そして相談の価格も販売価格の20%引きが限度になっています。
Yahoo! JAPANグループだからできる連携も
PayPayフリマはYahoo! JAPANのグループに位置していることもあって、他のサービスとの連携も可能です。■ヤフオク!との連携
日本最大のネットオークションであるヤフオク!に出品した商品が自動的にPayPayフリマにも掲載されるようになっています。ただし個人出品、そして定額出品の2つがクリアできていることが条件です。ヤフオク!の商品も加わった方が出品物の数が増えるので、より欲しいものが見つけやすくなるのです。
■巨大企業だからこそ!他のサービスとの連携
ファッション通販サイトのZOZOTOWNがYahoo! JAPANのグループに入っています。ここの連携もしっかりしていて、2020年7月からはZOZOTOWNで購入したアイテムを「持ち物リスト」に登録できるようになって、PayPayフリマに3ステップで出品ができるようになりました。同じように8月からはPayPayモール、やYahoo!ショッピングで買った物も対応しています。
ヤフオク!という巨大なネットオークション市場とは別に作られたPayPayフリマ。メルカリにはまだ追いついていない状況ですが、この先どうなるか楽しみなサービスといえそうです。
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