末端冷え性? 指先・爪先のつらい冷え
指先、爪先の冷えが辛い、いわゆる「末端冷え性」。簡単にできる運動で血行をよくしていきましょう
心臓から遠い位置にある手先、足先は血流が届きにくく、外気に触れるとさらに冷たさを感じやすい部位です。冷え切った指先に息をはきかけたり、両手をこすり合わせたりして暖をとろうとしてもなかなか温まらなかったり、厚い靴下を履いても爪先が冷えたままで辛かったり、といったことは、多くの方に経験があると思います。冷えがひどい方は、冷たさだけでなくしびれや痛みに近い不快感を覚えることもあるようです。
「末端冷え性」は病気ではない? 病名ではなくてもつらい自覚症状の一つ
手先・足先などに冷えを感じる「末端冷え性」は西洋医学的な診断名ではなく、自覚症状に伴う冷え性の一つと考えられています。外気温を始め、自律神経の乱れや運動不足など、さまざまな要因が引き金となって毛細血管への血流が減少し、末端部分にある手先・足先などに特に冷たさを感じるためだと考えられていますが、冷たさを感じる末端部分のみを温めてもなかなか改善しないことが多いと言われています。深刻な病気があるわけでもないのに末端だけ冷えて辛い場合には、自分でできる改善法を試し、合うものを上手に取り入れていきましょう。
手足の冷え=末端まで血行をよくする運動のポイント
意外に思われる方もいるかもしれませんが、手足の冷えを改善させるためには「全身の血行を良くすること」が大切です。ウオーキングやジョギングなど体全体を使った有酸素運動はもちろん、手指や足指を積極的に動かすエクササイズによっても末端の筋肉が収縮を繰り返して血流をよくし、体全体の血流改善につながることが期待できます。
まずは手軽さ優先! 手足の冷えを改善するグーパー運動
冷えを強く感じる人は、そもそも運動習慣がなく筋肉量も少ないという人も少なくありません。きゅにジョギングなどの全身をハードに使う運動はなかなか始めにくいと思いますので、まずはごく簡単に、気負いなく始められるものからスタートしてみましょう。おすすめなのが、就寝前に布団の中でもできるグーパー運動。その名の通り、「手足の指をグーパーさせる」だけです。寝る前の時間に手軽にできるので、ぜひ試してみてください。
1. 寝転がってリラックスした状態から手足の指をグーでしっかりと握りしめる
2. パーで大きく開放させるように手足の指を開く
次第に末端がポカポカと温まってきますので、まずはゆっくりと、10回程度行ってみましょう。寝る前にしっかりした運動を頑張りすぎてしまうと寝つきが悪くなってしまう心配もありますが、ゆっくりと静かに行うグーパー運動であれば、筋肉の緊張がときほぐれることで副交感神経が優位に働き、スムーズな眠りにもつながります。