「おひとりさま」は不安? 40代未婚女性が抱える2つの悩み
結婚への迷いや、独身で生き抜くことへの不安……40代独身女性の抱える悩みとは?
カウンセラーとして様々な年齢層の方からのご相談を受けていますが、40代の独身女性から寄せられる悩みに多いのが次の2つです。
一つは、恋愛・結婚に対する迷い。今現在は未婚でも 「一生独身でいる」と決意している人は少ないです。パートナーとめぐりあう可能性を考えつつ、一方で「このまま一人かもしれない」という思いもあり、自分の立ち位置が定まらないことが悩みのタネであるようです。
もう一つは、独身で生き抜くことへの不安。将来的にも独身で生きていくことを考えると、経済的な心配も付きまといます。今の仕事をずっと続けていけるのか、途中で病気やけがをしたときに支えてくれる人がいなくても大丈夫なのか、といったことへの不安です。
これらをまとめると「自分の立ち位置が定まらず、すっきりしない」という思いはアラフォー独身女性の悩みの特徴といえるかもしれません。「私はこう生きる!」と決めたつもりでも、しばらくすると「本当にそれでいいのか?」という別の考えが首をもたげてくる。その繰り返しでしょう。
なぜこのようなためらいや迷いが生まれるのかというと、まだ自分の中に若さを感じているからです。パートナーとの出会いや出産のチャンスもまだまだありますし、体力もまだまだあり、アグレッシブに活動できる年齢です。そして、肌の衰えなどもアラフィフに比べるとまだ大きく目立つ年齢でもありません。
自分自身の若さも感じるからこそ、それを失うことを恐れます。そのため、少しでも若いうちにパートナーとの出会いを始めやり残してきたことを実現したいという気持ちが強くなり、様々なことに迷いが生まれるのではないかと思います。
40代独身女性が抱える悩み……結婚・出産・お金・老後など様々
キャリアを積んでいることも多いのが40代女性ですが、出産のタイムリミットや、体力の衰え、親の老化などを目の当たりにするなど、様々な不安や悩みを抱えています。よく聞かれるものを以下で一例として挙げてみましょう。■仕事やキャリアの悩み・不安
- 体力的に今の仕事をずっと続けていけるのか
- リストラされずに定年まで働き続けられるのか
- 体を壊したとき、仕事を失ったときの収入源はどうなるのか
- 現在は賃貸だが、マイホーム購入をしないままで大丈夫か
- 購入する場合、女一人でローンを完済できるのか
- 両親との同居によるストレス(特に、性格やライフスタイルが合わない両親との同居ストレス。経済的な不安から一人暮らしもできず、将来の介護問題も含めて悩まれている方は少なくありません)
- この先も結婚はしないのだろうか
- 出産可能な年齢のリミットが近づいていることへの焦り
- 子どもを持たないことで人生に対する「やり残し」を抱えているような不安
- 体を壊したときに、誰が自分を支えてくれるのか
- 老親の世話はどうすればいいのか
- 老後を楽しんでいる自分の姿が想像できない
- 孤独な老後になってしまうのではないか
- お金の心配が頭から離れない
- このままでいて、生活に十分な収入を得続けられるのか
- 一人の老後を想定して、資金形成はどうすればよいのか
- 同じ境遇で共感し合える友達がなかなか見つからない
- 同じ境遇の友人がいても、相手にパートナーが見つかるなどして、離れてしまうのではないかと不安
40代独身女性がストレスを溜めこんでしまうことのデメリット
中高年になって、プライベートで自分を支えてくれる人がそばにいない状態であることは、大きな不安材料の一つになります。現在親が健在でも、10年、20年先には親に頼ることはできなくなります。また年齢を重ねると共に、親との考え方やライフスタイルの違いを実感しやすくなるものです。そのため、同居していると親の存在自体がストレス要因になることも少なくありません。また、独身の自分に対する親の思いを邪推して、苦しくなることもあります。すると、親と一緒に生活していてもどこか安心できず、ますます孤独を感じやすくなることも珍しくありません。
40代独身女性におすすめしたいストレス管理のポイントと注意点
健康的なメンタル管理は、自分の人生を充実させていくために非常に大切なものです。上手に工夫して、ストレスケアをしていきましょう。40代の女性がストレスを解消し、これからの人生を前向きに切り拓いていくためにお勧めしたいのが、「ゆるめる活動」「ひろげる活動」の2つです。1. ゆるめる活動
まず、日頃の緊張をゆるめましょう。頑張っている自分を労ること、大事にすることです。仏教に「心身一如」という言葉があり、肉体と精神は一体です。日頃のコリをほぐし、体の緊張をゆるませること。ヨガやダンス、整体などを続けていると、硬くなった体がやわらかくゆるみます。その結果心もやわらかくなり、物事を柔軟に考えられるようになります。
また、抱えている思いを表出することで、心をやわらかくするのもよいでしょう。心理的なカウンセリング、ヒーリングなども有効でしょう。人によって合うものは異なりますが、インナーチャイルドワークやヒプノセラピーなどで、自分の軌跡や自分が生きている意味を振り返ってみたりすることも、自分をゆるめて新たな気づきを得るヒントになるかもしれません。
2. ひろげる活動
交友関係をひろげる、活動領域をひろげる、肩書きをひろげる。このように、自分の枠組みを限定せずに、面白そうと感じたところに顔を出しながら、自分が活動しているフィールドも人間関係もひろげていくことをおすすめします。
これらを仕事でもプライベートでも行っていきましょう。手始めに勉強会や交流会に参加してみるといいと思います。ネット上のサービスとしても、Peatixやストアカ、ジモティーなど様々なものがあります。気になるワードで検索すると、リーズナブルで参加しやすい会が見つかるかもしれません。そうした交流の中で、思いがけない出会いからパートナーが見つかることもあります。
40代・独身だからこその魅力を活かして、充実した人生構築を
自分で「40代だからもう遅い」「40代だからこうあるべき」「40代なのにこうなのは恥ずかしい」と決めつけるのはやめましょう。現代はダイバーシティの時代です。同年代であっても、価値観や境遇や特性は一人ひとり異なります。お互いがもつ個性を活かしあいながら、互いに新しい気づきを得ていく時代です。そして40代には、40年以上生きてきたからこそわかること、できることがあります。それらは年齢を重ねているからこそ授かっている「ギフト」です。そして独身の女性には、独身だからこそ感じられること、気づけることがあります。それらをポジティブに表出しながら、自分の可能性を広げ、人との交流を広げていくこと。そのためには、まずは自分をゆるめて、心身を柔軟にしていきましょう。
充実した人生が送れるかどうかは、パートナーがいるかいないかではないのです。自分の心のあり方ひとつで、人生は変わります。