小さな子供を持つ親御さんから、美術館は子供がいるからなかなか行けないという声を聞きます。確かに、静かな空間で子供が騒いだり、展示品を触ろうとしたり、途中飽きてしまったりと、想像するだけで大変そうです。
子供の絵画や工作ガイドをしている私としては、小さなお子さんにも美術館を楽しんでほしい。そんな思いから今回イチオシするのは「富山県美術館 アート&デザイン」です。芸術鑑賞だけではなく、アートを通して発見や気づきを体感することができるので、大人も子供も楽しめるワクワクする美術館です。
アート体験と交流の場がコンセプトの美術館
私は美術館巡りが好きで、全国のいろいろな美術館へと出向いては、美術鑑賞や、建築・空間デザイン鑑賞をしています。そんなとき富山県美術館を訪れ、すっかり魅力にはまってしまいました。ここは親子で楽しく休日を過ごす体感型美術館なのです。
富山県美術館は、老朽化した富山県立美術館のコレクションを引き継ぎ2017年にオープンしました。新時代に対応するためのデザインの視点を積極的に取り入れ、人とアート、デザインをつなぐ場となることを目指しています。 誰もが気軽に訪れ、いつでも楽しめる場であるよう、館内にはさまざまな工夫がされています。
観て、創って、触れて実感するアートとデザインのおもしろさ
常設展示では有名なピカソ、ロートレック、シャガールなどの作品を観ることができます。そして無料エリアは子供の好奇心を引き出す体感型のスペースが盛りだくさん。特におもしろかったのは、体の動きで光のアートを創り出すインタラクティブアート体験です。子供達がワイワイ体験している中、大人ひとり混ざって楽しんできました。
また人気スポット、オノマトペの屋上には、ひそひそ、ふわふわなどの擬音語の名前が付いたカラフルな7つの遊具があります。
夜はライトアップされた環水公園や世界一美しいと言われるスターバックスもあり、雰囲気のよいデートスポットへと変わります。アートに触れて体感できる「富山県美術館 アート&デザイン」。ぜひ足を運んでみてください。
DATA
富山県美術館
[開館時間]
美術館:9:30~18:00(入館は17:30まで)
屋上庭園:8:00~22:00(入館は21:30まで)12/1~3/15は休館
[休館日]毎週水曜日(祝日除く)祝日の翌日・年末年始