貧乏人は「値段」で判断し、お金持ちは「価値」で判断する

日本のお金の常識に捉われているうちはお金持ちになれない!?
中国、シンガポール、マレーシア、香港などアジア各国・地域を拠点に
ビジネスを展開し、アジアの富裕層を知るジョン・シュウギョウさんが、
これからのグローバル時代にお金持ちになる方法を伝授します!

(第2回『お金は人間関係そのもの!人を大切にする華僑のお金の法則』から続きます)
 
アジアのお金持ちが実践するお金の使い方

アジアのお金持ちが実践するお金の使い方



お金持ちの人はお金の使い方が違います。買い物一つにしても、金額で決めるのではなく、それが持っている「価値」で判断します。
 
前にお話しした華僑の人たちや中国系のビジネスパーソンなどはとくに顕著ですが、たとえ100万円する商品であっても、それがその金額に見合う価値があるのであれば買う。逆にたとえ100円でも、その価値がないと判断したら絶対に100円を払いません。
 
私の知り合いのお金持ちですが、200円のマウスを買うのにあれこれ思案し迷っていたのが印象に残っています。価値がないものに関しては1円でも出しません。逆に価値があれば100万円でも1000万円でも買う。そのメリハリは見事です。
 
価値があると思えば銀座で一晩100万円をパーッと使うこともあるでしょう。一方で100円ショップで品物を厳選することもあるのです。高いから買わない、安いから買うのではなく、必要があり価値があると思うものしかお金を払わないのです。
 

絶対割り勘はしないアジアの富裕層たち

「割り勘」という風習がないのも特徴です。仲間で飲むことが多いのですが、その際誰かが必ず「ここは俺が払うよ」とまとめて払います。次の飲み会は別の人が全部払う。割り勘ではなくて奢り合うのです。
 
日本では当たり前の風習ですが、「割り勘」は向こうでは無粋で野暮なことなのです。私自身は割り勘の良さもあると思っています。奢った奢られたという関係ではなく、クールに割り勘で支払うのも、一つの関係の持ち方だと思っています。
 
ただし、彼らの場合、とくに仲間や同志との飲み会ということであれば、割り勘なんて「水臭い」ということになる。誰かがその場を一手に引き受けることでその人が株を上げ、また今度は別の人が奢ることで株を上げる。お互いが上げ合っていくという意識が、自然に表れているのだと思います。
 

いかに生き金を使うかがポイント

いかに「生き金」を使うか? そこに集約されるのではないでしょうか? 次につながらない「死に金」は一切使わない。しかし人のつながりを強め、次につながる「生き金」ならば金額の多寡にかかわらず思い切りよく使う。
 
向こうのレストランなどで食事を食べ終えて会計に向かうと、「もういただいております」と言われることが度々あります。入ったときに偶然知り合いがいて、挨拶してその人が一足先に会計した際、私の分まで支払って行くというパターンです。
 
恐縮してすぐにお礼の連絡をするのですが、その人に対する感謝とともにずっと忘れられない記憶に留まります。その人に対する好印象は生きている間続くでしょう。食事の費用がいくらだとしても、費用対効果は相当に高いものがあります。
 

金持ちになりたいなら上司に奢れ!

先日もびっくりしたことがありました。やはりレストランに入ったら、私の投資セミナーに参加している生徒の1人が同じように食事をしていたのです。ところが私が食事をし終えて会計すると、もう済んでいるとのこと。そのセミナー参加者の方が払ってくれていたのです。
 
本来なら私はセミナーの講師ですから、立場としては奢るほうでしょう。ところが逆に参加者の方が奢ってくれたわけです。「どうして払ってくださったのですか?」と聞いたところ、「先生はお金持ちになりたければとにかくギブ&ギブが大事だと言われましたね。私はお金持ちになりたいのです。ですから先生に奢らせていただきました」と。
 
これには参りました。たしかにギブ&ギブが大事だと私が彼らに話したことなのですから。それからは私も自分よりお金持ちの人、立場が上の人に奢るようにしようと思いました。そうすることでその人に近づくことができ、覚えてもらい、強い縁を築くことができるからです。
 
ただ、同じことを日本でやってうまく行くかどうかは別です。日本の文化は立場の上の人間が下から奢られたりすることを潔しとしない風潮が強いと思います。
 
しかし、何度か奢ってもらっている上司に、「日頃の感謝を込めて、今日だけは自分に払わせてください」と直訴することも、たまには良いのでは? 奢ってもらうのが当たり前のようにしている部下より、感謝を形にしたいと思っている部下のほうがずっと可愛く思えるはずです。
 
いずれにしても、お金持ちの人たちのお金の使い方の基本はひとつです。すなわち、自分にとって価値があると思うものに対してはお金を使う。その金額に見合う価値がないと思ったときには絶対に使わない。
 
価値基準を値段の高い安いではなく、自分の価値観で判断するのです。当然、自分の中で価値基準、価値判断ができなければなりません。じつは彼らは子供のころからその価値判断をするように教育され訓練されています。次回はその具体的な内容をお話ししましょう。


★第4回『日本と雲泥の差!海外のマネー教育の実態とは?』に続きます

教えてくれたのは……

ジョン・シュウギョウさん

1971年韓国生まれ。TBL投資アカデミー代表。経営学修士(MBA)。韓国の軍務服務時に日本語
 

  

を独学で習得。1997年に留学生として来日。3年間で大学のすべての単位を取得し飛び級卒業する。経営学修士(MBA)を取得後PwC、KPMGなどの会計法人のコンサルティング部門で経営コンサルタントとして活躍。投資に目覚め、独立。TBLアドバイザリーを設立し、東京を中心に投資学校を運営する。現在はマレーシアのペナンに家族とともに暮らしながら、マレーシア、シンガポール、ベトナム、香港などに法人を立ち上げ、投資セミナーや経営コンサルティング、ビジネスコーチングなどを行う。主な著書に『世界一やさしい株の教科書1年生』(ソーテック社)など。

取材・文/本間大樹
 
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