All Aboutが実施している「年金生活と貯金」に関するアンケートから、2026年5月7日に回答があった、神奈川県在住69歳男性のケースをご紹介します。
回答者プロフィール

ペンネーム:やまだ
年齢・性別:69歳・男性
居住地:神奈川県
家族構成:本人、妻(67歳)
住居形態:持ち家(戸建て)
リタイア前の雇用形態:正社員
リタイア前の世帯年収:850万円
現預金:2200万円
リスク資産:800万円
「医療費や冠婚葬祭が重なった月は、3万~5万円の赤字に」
年金生活で貯金ができているか、の問いに「あまり貯金できていない」と回答したやまださん。
現在のひと月当たりの世帯収入は「年金月22万円、株の配当など月平均2万円程度」で合計24万円。
一方、月の生活費は「冠婚葬祭などで変動はある」ものの、平均すると「食費5万円、固定資産税積立などの住居費1万5000円、光熱費2万円、通信費8000円、医療費2万円、交通費5000円、日用品代1万円、保険料1万円、交際費1万円、趣味娯楽費1万円、車関連の費用1万円、そのほか1万円程度。合計17万~18万円ほど」と言います。
一見するとゆとりのある家計に見えますが、年金生活では貯金が「想定よりできていない」とのこと。実際には年間ベースで見ると「月1万円程度の赤字。大きく崩れているわけではないが、医療費や冠婚葬祭が重なった月は、3万~5万円の赤字になることもある。年間10万円前後を取り崩している感覚」だそうです。
生活費が不足した月は「現預金から補填(ほてん)している。大きな出費が重なった月は、株の配当収入が入るまで待って対応することもある」と話しています。
「以前と同じものを買っているのに、なぜこんなに高いのか」
こうした状況の中で、特にきついと感じる支出については、「医療費、食費、光熱費。特に妻の通院が増え、医療費が予想以上にかかっている。年齢とともに増えていく一方。この先が不安」と打ち明けます。
さらに、「現役時代は『年金+退職金でなんとかなる』と思っていたが、実際に生活してみると、物価高の影響が思った以上に大きかった」とも。中でも「食費への影響が最も大きい。肉、魚、調味料などが、2~3年前と比べると明らかに値上がりしている。妻と『以前と同じものを買っているのに、なぜこんなに高いのか』とよく話す。光熱費も冬場は特に厳しい。3万円近くなることもある」とため息をつきます。
税金や社会保険料についても、「これほど引かれるとは想定していなかった。年金の手取り額が思ったより少ない。住民税・国民健康保険料・介護保険料が重なって、年間で50万円近くは持っていかれる感覚がある。現役時代は会社が半分負担してくれていたのだと、今さら実感した。特に介護保険料は、使ってもいないのに毎月引かれるのが、納得しにくい」と複雑な思いがあるようです。
「時間はたっぷりあるのに、お金の不安が思ったよりも大きい」
年金生活を始めてからは、「コンビニでの買い物はほぼゼロに、タクシーの利用や、会費が高く体力的にもきつくなったことからゴルフもやめた」そう。
また、「節約のためにポイントカードやアプリを駆使するようになった。スーパーでは、特売日に合わせてまとめ買いをしている。事前に必ずチラシアプリを確認して行くようにして、(割安の)プライベートブランドを積極的に使うようになった。さらに、現役時代はほぼ放置していたが、ふるさと納税制度をきちんと活用するようになり、食費の節約に役立っている」と、工夫を重ねている様子です。
節約を意識する暮らしの中では、「家庭菜園でのトマトやきゅうりなどの栽培、ウォーキングや図書館通いを始めた。電気代節約のために、こたつ生活を復活させたら、妻にも好評だった」と前向きな一面も。一方で、「外食時は値段を見てから注文を決めるようになり、以前より少し惨めな気持ちになることがある」と率直な思いも口にしています。
最後に、「時間はたっぷりあるのに、お金の不安が思ったよりも大きい。現役時代は『退職したらのんびりできる』と思っていたが、収入が年金だけという状況に慣れるまで、かなり精神的に落ち着かなかった」と、リタイア後の苦労を語られていました。
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