運転者限定と年齢条件などの範囲外に当てはまるケース

補償の対象となる運転者を絞ることで保険料が割り引かれる制度に「運転者限定」と「年齢条件」がありますが、補償されなくなるケースをしっかり理解しておきましょう。

運転者限定
運転者限定の種類は「本人・配偶者限定」「家族限定」が多く、「本人限定」が選べる保険会社もあります。特に注意したいのは「家族限定」の範囲で、一般的に次の1~4に該当する人になります。
  1. 記名被保険者(主に車を使用する人)
  2. 記名被保険者の配偶者
  3. 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
  4. 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子
つまり、家族限定では同居の家族だけでなく、例えば進学や就職などで別居している未婚の子どもが帰省時に運転した場合も補償されますが、子どもが結婚したときには補償されなくなることに注意が必要です(ただし、子どもが結婚後に同居の親族となれば、同居の親族扱いとなり補償されます)。

また、当然ですが運転者限定を設定していると、友人・知人が運転しているときの事故は補償の対象外になるため、運転する人が契約している自動車保険の「他車運転特約」などで補償されるかを必ず確認しましょう。

年齢条件
年齢条件の種類は「21歳以上補償」「26歳以上補償」「35歳以上補償」、そして「年齢を問わず補償」を含めた4区分が多いですが、「35歳以上補償」ではなく「30歳以上補償」としている保険会社や、「35歳以上補償」を設けず3区分としている保険会社もあります。

年齢条件は契約車両を運転した人全てに適用されるわけではなく、次の1~3に該当する人に限定されるのが一般的です。
  1. 記名被保険者(主に車を使用する人)
  2. 記名被保険者の配偶者
  3. 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族
上記以外の人、例えば、別居の子どもや親族、友人などが運転中の事故は年齢を問わず補償されるため、年齢制限の設定は本人、配偶者、同居の親族の中で「契約車両を運転する最も若い人」の年齢に合わせればよいということになります。

例えば「26歳以上補償」とした場合、別居の未婚の子どもは年齢条件が適用されないため、26歳未満でも補償されますが、同居の弟が26歳未満の場合は補償されないため、注意が必要です。
 

車両保険の設定により保険金が支払われないケース

車両保険は設定により補償されないケースも少なくないため、補償内容をしっかり把握して設定しましょう。

車両保険のタイプ
多くの保険会社は、車両保険で「一般型」と「エコノミー型(車対車+A)」の2タイプを用意しています。「エコノミー型(車対車+A)」は補償の対象となる状況が一般型より限定され、「電柱への衝突などの単独事故」や「他車との接触で相手が不明の当て逃げ事故」が補償されません。また、自動車同士の事故が対象のため、自転車との接触は対象外です。盗難や洪水・高潮による車の浸水・水没などは、「一般型」「エコノミー型(車対車+A)」のどちらでも補償対象となります。

なお、車両保険の補償範囲をより細分化して選ぶことができる保険会社も一部あり、そのような保険会社で契約する場合は、設定により「盗難」や「自宅・車庫での水災」なども補償されなくなることがありますので、しっかり補償範囲を確認しましょう。

車両保険の免責金額
保険金を受け取るときに自己負担する金額である「免責金額」は、保険期間中で1回目の車両事故と2回目以降の車両事故でそれぞれに金額が設定されたいくつかのパターンから選びます。パターンは保険会社により多少違いがありますが、選んだ免責金額以下の損害であれば、保険金は支払われないことになります。また、免責金額以上の損害でも、免責金額部分は支払われません。


「こんな補償内容だったな」と大体は思い出せる人が多いと思いますが、保険料が支払われないケースを正確に把握している人は少ないでしょう。また、運転者限定と年齢条件は、家族の同居/別居、子の未婚/既婚といった状況の変化により、設定を変えないと補償されなくなることもあり得ます。自動車保険に加入している人は、保険金が支払われないという事態を避けるために、継続的に補償内容や設定のチェックを行うことが必要です。


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