運動と健康

水風呂・温冷交代浴・ハッカ油の効果…夏の運動後の入浴法

【アスレティックトレーナーが解説】運動後に汗を流すときは、夏場もシャワーではなく湯船につかるのがおすすめです。温熱作用・水圧作用・浮力作用で、疲労回復や筋肉痛予防などの嬉しい効果が期待できます。今回は水風呂や温冷交代浴のメリットと注意点、ハッカ油を使った爽快な入浴法をご紹介します。運動と入浴の相乗効果で心身ともに気持ちよくリフレッシュしてください。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

夏場も湯船につかって入浴することのメリット

お風呂に入る男性

シャワーのみで済まさず、湯船につかって入浴しよう

運動後や夏などの暑い季節は、シャワーで汗を流すだにしている方も多いと思います。しかし運動後の疲労回復も目的とする場合、ぜひ湯船につかることを心がけてください。湯船につかる入浴効果として、温熱作用・水圧作用・浮力作用という3つの物理的作用の働きが期待できます。

■温熱作用……疲労感や筋肉へのメリット
お湯に浸かることで身体が温められて血管が拡張し、身体にたまった疲労物質や老廃物の排出を助けます。また筋肉は温められることによってより柔軟性が増し、疲労などで感じる筋肉の緊張がほぐれます。

■水圧作用……血液循環や心肺機能へのメリット
お風呂では水面からの深さに応じて水圧が加わります。この圧力は全身にかかってくるのですが、足への水圧はポンプ作用としてたまった血液を心臓に戻すことを助けるため、血液循環が良くなります。また腹部にかかる水圧は、身体の中心部にある横隔膜を押し上げるため呼吸回数が自然と増え、心肺機能が高まります。

■浮力作用・・・・…筋肉・関節へのメリット
水中では浮力が働くため、身体が軽くなります。普段体重を支えている筋肉や関節は重力によるストレスから開放されて負担が少なくなります。痛みがあるところも水中では動かしやすく、少しの抵抗でもトレーニングとしての効果が期待出来ます。

運動後に汗を流すタイミング・入浴法にも工夫を

湯船につかる入浴で気をつけたいことは、運動直後は避け、しばらく時間をおいてから入浴することです。湯船に首までつかった状態は水圧によって肺活量がやや下がってしまうと言われ、体に負担がかかりやすいことが懸念されます。また暑い時期は必ずしも温かいお湯ではなく、体調にあわせて水風呂や温冷交代浴、半身浴などを選ぶようにしましょう。

暑さによる疲労を感じるときは水風呂

ジョギングする女性

運動後に体の中から暑さを感じるときは水風呂を利用してみよう

暑い環境の中で運動を続けたり、運動時間そのものが長くなってきたりすると、運動後に体が内側から暑さを感じることがあります。体の中に熱がこもっているときは、一度体全体をしっかり冷やす水風呂を利用してみましょう。

熱中症の一つである熱疲労への対応では、アイスバスといって氷を入れたお風呂に体全体をつからせるようにして、深部体温を下げるようにしています。普段の運動後ではあえて氷を準備する必要はありませんが、水道水と同じぐらいの温度の水につかることで体の中にこもった熱を下げるようにします。

ただし急に体全体を水風呂に入れてしまうと、心臓に大きな負担がかかってしまい危険です。必ず手先や足首など末端部分を水につけ、温度に慣れてからゆっくり入るようにしましょう。また水につかっている時間も数分~5分程度の短い時間から始めて、体調にあわせて延ばすようにします。体が冷え切ってしまうと体調を崩しやすくなりますので、心地いいと思える程度にとどめておくことが大切です。

パフォーマンスアップにもつながる温冷交代浴

シャワーをする男性

シャワーを使うと温冷交代浴が手軽にできる

温水浴と冷水浴を交互に繰り返す温冷交代浴は、自律神経への刺激と血管の伸縮作用によって血流を促します。温かいお湯では緊張をほぐす副交感神経が働き、冷水を浴びることは交感神経を優位にします。このように副交感神経と交感神経を交互に刺激することで、自律神経のバランスを整え、運動後の興奮した脳や体を落ち着かせる効果が期待できます。また交代浴によって毛細血管を拡げたり、縮めたりという作用が交互に行われ、血管のポンプ作用が活発になります。血管のポンプ作用をうまく利用して血流を促すことが、身体全体の疲労回復にもつながります。

自宅で浴槽を2つ準備することは難しいと思いますので、冷水シャワーを使った方法をご紹介します。まずは少し熱めのお湯(42℃程度)に2~5分つかり、浴槽から出て冷水シャワーを30秒~2分程度、体にかけるようにします。これもいきなり頭からかぶらずに、手や足など体の末端から少しずつ慣らしていくようにしましょう。これを3~4回繰り返し、最後は冷水で終わるようにします。

また、温冷交代浴も、体に大きな負荷のかかりやすい入浴方法ですので、注意が必要です。体調の悪いときや持病のある人は必ず医師に相談してから行うようにしましょう。また入浴前後には十分な水分補給を行い、入浴後は体を休める時間を設けましょう。

ハッカ油を活用した爽快な入浴法

ミントの葉

ミントのメンソール効果を利用すると入浴後もサッパリ

温冷交代浴は温水と冷水の切りかえが少々あわただしいと感じることがあるかもしれません。そのときは温度の切りかえが必要なく、爽快感を感じられるハッカ油を使用してみましょう。

ハッカ油は近隣の薬局などで購入することができます。これをぬるめのお湯に1~2滴垂らして使用すると、メンソール効果でお湯につかりながらもヒンヤリとした感覚があり、入浴後もサッパリとした爽快感が得られます。ただし一度にたくさんハッカ油を入れてしまうと逆に強い寒冷刺激となってしまうため注意が必要です。また家族とともに生活をされている人は、メンソールの刺激や独特のにおいなどに敏感な人がいないかどうかをあらかじめ確認してから使用するようにしましょう。ハッカ油をつかった入浴法は、温冷効果による体全体の血流促進効果と、入浴後のサッパリした爽快感が得られる夏向きの入浴方法です。

入浴前後には脱水を防ぐためにも水分補給を忘れずに行い、夏の暑さに負けずに元気に過ごしましょう。

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