新車だと少し予算オーバーであきらめていた上級グレードの車も、中古車だったら買うことができます。中古車は、車購入時の選択肢を広げてくれます。今回は、中古車購入で迷っている人向けに、中古車購入までの流れや中古車を選ぶ際の注意点、購入時の契約事項や必要書類など、購入前に知っておくと良い知識を解説します。

■index  

中古車を購入するまでの流れと購入に必要なもの

中古車の購入

中古車の購入もネットでの情報収集から始めよう


中古車を購入する場合、家電などと同じく事前にネットなどで情報を調べて、気になった車があったら見に行きますが、購入代金を払ったからといって、その日のうちに乗って帰るということはできません。

動産は多くの場合、登録不要ですが、車は不動産に近い動産のため、さまざまな登録が必要となります。例えば、中古車の名義を変更する、車検切れの場合は継続検査登録を行うなど、いろいろな手続きを中古車販売店に依頼することになります。また、車両を保管する場所を警察に申請しなければなりません。この手続き自体は中古車販売店が代行してくれます。

中古車購入時の簡単な流れは以下の通りです。購入前に押さえておきましょう。

・購入したい車の見積りをもらう
・購入のための契約手続きをする
・購入に必要な書類を提出する
・任意保険の加入を検討する
・支払方法を確認して期日内に支払う
・納車

購入前に事前に最低限用意しておかなければならないものをまとめると、
(1)実印(2)印鑑証明書(下取り車がある場合は2枚必要)(3)駐車場ということになります。

▼参考情報
車を購入するまでの流れ
 

 

中古車購入にかかる費用。諸経費や保険について

中古車を購入する際は、店頭にある車の張り紙「車両本体価格」で車の値段を判断するわけですが、この金額だけを払えば買えるというわけではありません。車両本体価格プラス様々な税金や手数料も支払わなければいけません。これらの必要経費を「諸費用」と呼びます。

諸費用は大きく「法定費用」、「代行活動費用」の二つに分けられます。代行活動費用は店舗によって異なるため、実際に見積もりを出してもらうことで確認できます。

■諸費用
法定費用 代行活動費用
自動車税 登録代行費用
自動車重量税 納車費用
自動車取得税 車庫証明代行費用
消費税 整備費用
リサイクル料  
自賠責保険  

■法定費用
法定費用は、どの販売店で購入しても金額は変わりませんが、車種によりかかる税金が違ってきます。詳しくは下記の表で確認してください。

■自動車税
車の排気量に応じて課税される税金です。
※軽自動車は一律10,800円です。

■自動車重量税
車の車両重量に応じて課税される税金です。自動車重量税は車検を通すときに必要な税ですので、中古車の場合、車検が残ってる車を購入すると払う必要はありません。ですが、車検が切れている場合は以下の金額を納めなくてはなりません。
 
車種 自家用車 営業用車
1リットル以下 29,500円 7,500円
1リットル超~1.5リットル以下 34,500円 8,500円
1.5リットル超~2リットル以下 39,500円 9,500円
2リットル超~2.5リットル以下 45,000円 13,800円
2.5リットル超~3リットル以下 51,000円 15,700円
3リットル超~3.5リットル以下 58,000円 17,900円
3.5リットル超~4リットル以下 66,500円 20,500円
4リットル超~4.5リットル以下 76,500円 23,600円
4.5リットル超~6リットル以下 88,000円 27,200円
6リットル超 111,000円 40,700円

自家用車(継続検査等時)
車両重量 ◆エコカー減税適用 ◆エコカー減税適用なし
免税 50%減 エコカー 右以外 13年経過 18年経過
0.5t以下 0円 2,500円 5,000円 8,200円 11,400円 12,600円
~1t 0円 5,000円 10,000円 16,400円 22,800円 25,200円
~1.5t 0円 7,500円 15,000円 24,600円 34,200円 37,800円
~2t 0円 10,000円 20,000円 32,800円 45,600円 50,400円
~2.5t 0円 12,500円 25,000円 41,000円 57,000円 63,000円
~3t 0円 15,000円 30,000円 49,200円 68,400円 75,600円

エコカー減税適用車かどうかは下記の画像で確認してください
自動車重量税・税率早見表(国土交通省)

自動車重量税・税率早見表(国土交通省)

 

■自動車取得税
自動車取得税とは、50万円以上の車を購入した方を対象に課税される税金のことです。ここでの50万円は下記の計算式で求める取得価額のことです。自分が自動車取得税をいくら払わなければいけないかは、計算により求めることができます。計算式は以下の通りです。

計算式
課税標準基準額x残価率=取得価額
取得価額x3%=自動車取得税額

・課税標準基準額
課税標準基準額は希望販売価格の90%程度とされています。
希望販売価格x0.9=課税標準基準額

・残価率
残価率は下記の表の数値です。
 

経過年数 1年 1.5年 2年 2.5年 3年 3.5年
残価率 0.681 0.561 0.464 0.382 0.316 0.261
 
経過年数 4年 4.5年 5年 5.5年 6年
残価率 0.215 0.177 0.146 0.121 0.1

【自動車取得税の例】
希望販売価格300万円で3年経過している中古車の場合
課税標準基準額は300x0.9=270

270万円x0.316=853,000円(取得価額)
853,000円x3%=25,590円(自動車取得税額)

この中古車に対しての自動車取得税額は、25,590円ということがわかります。

■消費税
すべての商品にかかる税金のことで、車両本体価格は消費税を含む金額で表示されています。消費税は8%です。(2018年7月現在)

■リサイクル料
リサイクル料とは、車の廃棄処分の際に必要な料金で、最後に廃車を行う所持者が負担することになっています。もし購入した中古車をもう一度売りにかける場合はリサイクル料は返還されます。

下記金額がリサイクル料の大体の目安です。
・軽自動車、小型車(4/5/6/7ナンバー車)約7,000円~16,000円
・普通車(1/3ナンバー車)約10,000円~20,000円

こちらのサイトで自身の車にいくらのリサイクル料がかかるかを調べることができます。
自動車リサイクルシステム

■自賠責保険
自賠責保険は強制保険と呼ばれていて、すべての自動車は自賠責保険への加入が義務づけられています。自賠責保険に加入せず運転した場合は「50万円以下の罰金または、1年以下の懲役」+「違反点数6点、免許停止」という厳しいぺナルティが科せられます。

自賠責保険による補償限度額は下記のとおりです。

死亡による損害の場合:3,000万円
後遺症による損害の場合:4,000万円
傷害による損害の場合:120万円

保険料は下記の表の通りです。
車種 37ヶ月 36ヶ月 25ヶ月 24ヶ月 13ヶ月 12ヶ月
普通車 36,780円 35,950円 26,680円 25,830円 16,380円 15,520円
軽自動車 35,610円 34,820円 25,880円 25,070円 15,960円 15,130円

■その他の保険に加入する(任意)
任意保険に加入していると自賠責保険の補償だけでは払いきれない額をカバーすることができます。保険は任意ですが万一の時を考えて入っておきたいところです。任意保険の加入方法は大きく分けて2種類あります。

1.販売店で加入する
中古車を購入した店舗が保険会社の代理店業を行っていれば、そのままの流れでスムーズに保険に加入できるため便利です。ですが手数料を取られてしまいます。

2.ダイレクト保険を使う
ダイレクト保険とは、インターネットを利用して自分でプランを選び加入するという方法です。自分自身で手続きを行うため、手間はかかるものの手数料がかからないため、少しでも安く済ませたいという方におすすめです。

代表的なダイレクト保険会社をいくつか挙げておきます。

三井ダイレクト損保
ソニー損保
イーデザイン損保

■代行活動費用

・登録代行費用
・納車費用
・車庫証明代行費用
・整備費用

代行活動費用については、店舗により各手数料の名称も価格も違うため、疑問な点は店員に聞いてみることをおすすめします。

▼参考記事
自動車税とは?基礎知識と早見表
自動車重量税・税率早見表
残価率 - 総務省
詳しい保険料(共済掛金)について

 

中古車ディーラーと中古専門販売店の違いとは

中古車を販売するお店は、大きく分けて中古車ディーラー中古専門販売店の2つにわけることができます。2つのメリット、デメリット、特徴を押さえて購入の際の参考にしましょう。

■中古車ディーラー

メリット
・品質が高い
・保証期間が長い
・全国にディーラー店舗が存在している

デメリット
・価格が高めの設定
・取り扱い車種が少ない

基本的に中古車ディーラーは、自動車ディーラーの系列なので、同メーカーの中古車をメインに販売しているところが多いです。ただ最近では他社メーカーの中古車を扱う中古車ディーラーも増えています。

メーカー側は信用に関わるため、一定の基準を満たした車を中古車として販売します。そのため品質が高い中古車が揃っていて、保証期間も長いです。また、全国に中古車ディーラーが存在しているため、購入した店舗でなくても同系列中古車ディーラーであれば、アフターサービスを受けられるという強みもあります。

ただ、基本的に価格設定が高めで、店舗によっては同メーカーの中古車しか置いていない場合があるので、品揃えの面で満足できない場合があります。中古車ディーラーでの購入に向いている人は、品質重視で何年もその中古車に乗るつもりの人、欲しいメーカーが決まっている人となります。

■中古車専門販売店

メリット

・抑えめな価格設定
・豊富な品揃え

デメリット
・保証期間が短め
・購入の際にある程度の知識が必要
・整備状態が不明な場合がある

なんといっても中古車専門販売店は、ディーラーと違って抑えめな価格設定で、値引き交渉も可能な点が魅力的です。また、様々な車種を扱っているため、品揃え豊富な点も特徴です。

中古車ディーラーと比較すると保証期間が短め、または保証なしという場合があったり、整備を外注していて整備状態が不明慮な場合もあったりと、ある程度買い手にも知識と見極める目が必要になるため、中古車販売店を利用することに、少し不安を感じることもあるでしょう。

ただ、店舗によってはサービス・対応などが良く、知識の少ない方にもしっかり説明してくれたりと不安要素を取り除いてくれる良心的な店舗もあります。中古車専門販売店での購入の場合は店舗による差が大きいため、良いお店選びがとても重要といえます。

▼参考記事
中古車のさまざまな買い方
 

良いお店とは?失敗しない中古車販売店の選び方

中古車販売店

知っておきたい良心的な中古車販売店の特徴とは


上記でも説明したように中古車販売店で購入する際には、店舗選びがとても重要になってきます。店舗選びの際に参考にしたい、良いお店のポイントをここでは紹介していきます。

ポイント
・店員が親切
・お店がきれい
・車が洗車されている
・デメリットも教えてくれる

良いお店選びは中古車を買う上でとても重要です。もし購入後に何か車にトラブルがあった際に、お店を味方につけておくととても頼もしいです。

店員が親切なのはもちろん、車に対する知識があり、質問にもしっかり受け答えできる人だといいでしょう。店頭に並んでいる車がきちんと洗車されていたり、店内もきれいな状態だと商品である車に愛情を感じます。まず基本的なところからできているかが大切です。

また、整備状況や保証の有無など、お店のデメリットになりうることもしっかり教えてくれる店舗は購入する際に安心できますし、良いお店だといえるでしょう。

▼参考記事
中古車販売店の選び方
 

 

 

中古車選びのコツ 購入時にチェックすべき項目

中古車購入前の選び方のポイント
まず、中古車を購入しようと思ってる際に、チェックしておきたいポイントを一つひとつ解説していきます。

チェックすべきポイント
•走行距離はどのくらいか
•保証をつけてもらえるか
•メンテナンスをしているか
•実際に試乗してエンジン音など確認、現車確認(修理歴)
•相場をチェックしよう

■走行距離
走行距離を見ることで、自分が買いたい中古車の状態がある程度判断できます。

5万km以下:新車同様のキレイさを重視したい方
5~10万km:価格重視で軽い傷などは我慢できる方
10万km以上:激安希望で3年ほど持てばいいと考えている方

中古車は5万km、10万kmを境に値段が大きく違ってきます。10万kmを超えると価格はかなり下がってきます。今の車は性能が上がっているため、きちんとメンテナンスを行っていれば、15~20万kmは走ると言われています。

■保証付きの車を購入しよう
購入したはいいものの、せっかく買った中古車がすぐに故障してしまうのではないか?と心配する人も多いと思います。「現行販売」の車を購入し、すぐに故障したりする際にお店側とのトラブルになるケースが目立つそうです。そんなケースを避けるためにも保証付きの車を購入しましょう。

■メンテナンスの程度を確認
同じ5万km走った車でもメンテナンスをしてあるかしていないかで車の寿命が違ってきます。
安さや走行距離で選ぶのも大事ですが、整備点検記録簿などでメンテナンスの記録を参考に車を選ぶこともとても大事です。また、修理歴、水没車かどうかも確認しておいたほうが賢明でしょう。

■実際に触ったり座ってみよう
シートのくたびれ具合やライトがしっかり点灯するか、カーオーディオやパワーウィンドウ、電動ドアミラーなど確かめられるものは自分の目でしっかり確かめましょう。サインをしてから不具合を発見するのは悔しいですからね。

■相場を確認しよう
実際に欲しい車を見つけた場合、他の店舗でいくらで売られているかを確かめたり、インターネットを使って相場を調べたりする方法がおすすめです。中古車販売店で提示された価格と比較して、その値段が高すぎる場合は交渉をして提示された価格より安くできる可能性もあります。
以下サイトを使って相場を調べることができます。

中古車価格相場:車選び.com
グーネット車価格相場

また、相場にも価格の変動があり4~5月の時期は中古車の値段が下がるといわれています。春先は車が欲しいと考えている人が少ないことを理由に、価格が下がるということが起きます。

▼参考記事
中古車販売店の選び方
中古車購入トラブルを防ぐ方法
中古車のチェック方法2

 

不要になった車を買い取ってもらう方法とは

中古車を新しく購入した後は、以前乗っていた車が不要になる人も多いはず。車を買い取ってもらうには主に二つ方法があります。

1.中古車を購入した販売店で下取りをしてもらう
2.オートバックスなどの買い取り専門店を利用する

ここでは、下取り・買取のメリット・デメリットを紹介します。

■中古車を購入した販売店で下取り

メリット
・余計な手間がかからない
・手持ちの車がない状態を避けられる
・価値のない車でも下取ってくれる

デメリット
・買取専門店の相場に比べると金額が落ちる
・いくらで下取りしてくれるのかが不明瞭

メリットとしては、下取りの場合は中古車を購入する販売店で手続きをそのまましてもらえるので、手間もかからずスムーズに引き取ってもらえます。

そして、中古車を購入したと同時に、以前まで乗っていた車を引き取ってくれるので、「今、手持ちの車がない」という状態を避けられます。

ただ、デメリットもあり、相場より金額が低かったり、中古車購入時の割引額に含まれているので実際いくらで下取りできたのかが不明瞭です。

■買取専門店を利用する

メリット
・下取りよりも買取額が高い
・オプション装備にも値段が付く場合がある

デメリット
・手間がかかる
・次の車を購入するまで車がない期間がある場合もある
・相場変動があるため価格が定まっていない

下取りの場合よりも買取額が高く、複数業者にいくらで買い取ってくれるかを聞けば、その中で比較してより高い値段で売ることができます。そしてオプションを付けていた場合はプラス査定とされ、買取金額が上がるというメリットもあります。

デメリットとしては、下取りと比べ自ら買取店舗に出向き査定をしなくてはいけなく、手間のかかる一面もあります。ですが出張査定してくれる業者もいます。

買取が無事終わったのはいいものの、次に乗る車を購入していない場合は、手持ちの車がないという状況になりますので、そこも気を付けなければいけません。

価格変動があるためこれといった価格が決まっているわけでもなく、価値のない車には値段がつかないこともあります。

■車を売りたい場合は一度査定にかけてみよう
おすすめの方法としては、一度買取業者の査定にかけてみてから判断するという方法です。もしそこで価値がないと判断されたら下取りに出せばいいですし、高い買値がついたら買取業者に頼むのがいいでしょう。

どちらにしても中古車の購入、今まで乗っていた車の下取り、買取を頼む場合はある程度の時間の余裕を持ち、計画的に物事を進めていきましょう。

▼参考記事
高く売れれば家計も助かる!“愛車買取”を試してみた
 

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