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高速電脳の大変静かなパソコンを取材しました 静かなPCは如何?(4ページ目)

パソコン自作派のカリスマ的な高速電脳が満を持して作成した、音の静かな高性能パソコンを取材しました。実物を見た筆者がこれをレポートします。

執筆者:中村 伸

ファンの取り付けもネジではなく防振タイプのゴムが使われていたり、ゲル状の防振シートを挟んであったりします。このあたりは直接高速電脳さんのページをご覧頂くと判りやすいと思います。ドライブの取り付けフレームも防振ゴムブッシュが入っていたり、不要な隙間はスポンジで隙間塞ぎされています。極めつけは内部の防振シートと電源部に付けられたサイレンサです。写真に写っている緑色の部材が防振シートです。この手のパーツは少し前から静かなパソコンを作りたい自作派の間で話題になっていました。大手メーカー製でも一部類似の防振パーツを使っている場合もありますが、高速電脳さんの「静」シリーズでは大胆に使っていることが写真からお解りいただけると思います。


電源サイレンサ、抜群の消音効果を生みます


総合力を感じる出来映え

筆者も自分では自作パソコンや改造パソコンを何台も作ったり組み直したりしていて、もう少しパソコンが静かだったらいいのになぁ、と思うことも結構あります。どのような時かというと、DVDで映画などを見ている時、MP3ソフトで音楽を聴く時、CDのリッピングをしている時、テレビ視聴をしている時などです。つまり、AV関連(オーディオビジュアルです、念のため)にパソコンを使っている時と言うことになります。電源投入直後はどのパソコンでも静かですが、5分も動かしているとファンの音がうるさくなってきます。大体は電源ユニットが通電により加熱され、温度センサーの働きにより電源部のファンがうるさく回転するようになるためです。

「静」シリーズはそのような要求にぴったりのパソコンと言うことが出来そうです。オリジナルではDVD-ROMが搭載されていて、DVD再生支援機能を持ったディスプレイアダプタが採用されていますので、DVDの再生は得意中の得意と言うことでしょう。アルミヘアラインの筐体こそ好き嫌いの分かれるところかと思いますが、性能、静粛性については文句の付けようがないと思います。さすが高速電脳といった印象を受けました。問題は様々な消音の工夫に部品と手間がたっぷりかかること。現在、Celeronの900MHzを統合チップセットに組み合わせた、どこにでもあるパソコンが7万円程度のところ、158,000円という価格がどのように感じられるか悩ましいです。納期も月産5台程度ということで、どこまでユーザーが静粛性の価値を認めてくれるかにかかっています。そうは言うものの、現在2ヶ月待ち程度のバックオーダーのようで、世の中にはちゃんと存在価値を認めてくれる人もいらっしゃるようです。

筆者の個人的な感想ですが、どうしても欲しいという状況にはなりません。何故かと言えば、高速電脳さんでも現在も将来的にも「完成することのない命題」と仰っているとおり、筆者も自分なりにチャレンジしたい事だからです。しかし、様々な機器やそれらを取っ替え引っ替え付けたり外したりする手間や検証の手間を考えると、完成品の「静」シリーズが大変リーズナブルに見えてくるのは不思議です。音楽やDVDなどにどっぷり浸かりたい方、HDDレコーディングなどのベース機にしたい方などにはぴったりのパソコンかと思います。

ということで筆者にとってはかなり微妙なパソコンと言うことを結論にしたいと思います。

高速電脳さんへのリンク

「静」シリーズトップページ
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