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高速電脳の大変静かなパソコンを取材しました 静かなPCは如何?(2ページ目)

パソコン自作派のカリスマ的な高速電脳が満を持して作成した、音の静かな高性能パソコンを取材しました。実物を見た筆者がこれをレポートします。

執筆者:中村 伸

「静」パソコンの狙いとは?

この「静」パソコンは、高速電脳さんの面目躍如といった、高性能と静粛性を両立させたパソコンと言うコンセプトになっています。こういった冷却系パソコンパーツに注目したのは、高速電脳さんが最初です。そして、これらのパーツを非常に深く追求しているからこそ、今回のようなパソコンが企画されたと思います。前述の通り、高性能なパソコンを作ろうとすると発熱が馬鹿になりません。発熱を逃がすためにファンを付ければ音がうるさくなります。静かにするためにはファンの数を減らすことになるのですが、ファンが減っては高性能なパソコンはすぐ熱暴走してしまいます。そして、高性能パーツを充分に冷却するには、大口径ファン、若しくは高速ファンが必要になるということを充分承知しているからこそ、高性能と静粛性を両立するという、難しい事に挑戦されているわけです。

こういう書き方をすると「大手メーカー製のパソコンだって1GHzの高性能を小型の筐体に入れて売っているじゃないか、あれはかなり静かだぞ」というご意見を頂くこともあります。さもありなんなのですが、パソコンの性能はCPUの速度だけではありません。ディスプレイアダプタの性能、メモリの容量と性能、HDDの性能、サウンド機能、拡張性など、様々な切り口があります。特に直接性能に響くのがディスプレイアダプタ、メモリ、HDDの性能です。大手メーカー製の多くのパソコンは、統合チップというディスプレイアダプタ機能を内蔵したチップセットを使っています。ビジネスやメール、インターネットや年賀状などの用途ではそれらのパソコンで充分な能力を持っています。しかし、3Dグラフィックに代表されるコンピュータグラフィックスの処理やビデオ編集、ゲームを動かすには、統合チップのビデオ機能は全く能力不足です。こういう真の「高性能」パソコンは、パソコンの総合的な性能を上げる必要があり、CPU性能ばかりアップした大手メーカ製パソコンは該当しません。

詳しくは後述しますが、「静」パソコンには様々な高速化の工夫がされていました。そしてそれらの殆どは静粛性にも貢献しています。現在入手できるPentium-!!!パソコンで最も高性能な構成を選択できるのも、様々な工夫があるからに他ならないでしょう。


内部はノウハウだらけ、よく取材させていただけました
(箱さんありがと!)
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