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漢検は「2級以上」から履歴書に書ける
就職活動で漢字検定は有利になる?
漢字検定(日本漢字能力検定)の資格取得は、就職・転職時に履歴書に記載することが出来ます。漢字検定の級は10~1級までありますが、履歴書でのアピールとして効果的なのは2級以上です。2級は高校卒業程度の漢字知識を要し、全ての常用漢字2,146字の読み書きが出来るレベルです。漢字検定2級に合格し、就職・転職活動に活用してみましょう。
漢字検定の履歴書への書き方:正式名称と合格認定日は?
漢字検定の正式名称は「日本漢字能力検定」です。これを略して「漢字検定」または「漢検」と呼んだりしますが、「漢検」は公益財団法人 日本漢字能力検定協会の登録商標です。履歴書では「漢検」と略して書かずに、正式名で「日本漢字能力検定 ◯級取得」とはっきり書きましょう。そして取得した年月日も忘れずに書きましょう。漢検資格の取得日は、「合格証明書」に記載されている「合格認定日」となります。「合格証明書」は、年3回ある漢検の検定日からおよそ40日後に合格者へ「合格証書」と一緒に届きます。受検申込から結果通知までの流れ、及び検定日については漢検のHPに詳しく載っていますので参照してみてください。
企業の漢検活用状況について
漢検協会が上場企業2,334社を対象に調査を行ったところ、539社の回答のうち、468社が漢検を新卒採用や社内教育で評価指標として活用しているという結果が出ています。また漢検は単に言語力だけではなく、目標に向かって学ぶ意欲を測る指標としても活用されています。- 漢検を新卒採用や社内教育で活用していると回答: 468社
- 漢検を新卒採用の評価指標として活用していると回答:453社
- 漢検を社内教育で活用していると回答:69社
468社の業種の内訳は、最も多いのが製造業:52%、次が商業:17%、その次がサービス業:9%となり、情報・通信業、建設業、金融・保険業と続きます。製造業が約半数を占めていますが、漢検協会の調査データによると、様々な業種の企業で漢検を新卒採用や社員教育の場面で漢検を活用していることが窺えます。
企業内の生の声:漢検はどういう場面で活用?
企業側で具体的に漢検をどう活かしているか、詳しく紹介します。漢検のHPには、漢検を評価・活用している企業9社の役職ある方のコメントが掲載されてています。このうちマスコミ業界の企業を例にあげると、「アナウンサー新卒内定者に漢検2級取得を義務付けている」としており、入社した後もアナウンサーに限らず社員の国語力アップを図るシステムを導入していると回答しています。また、大手印刷会社ではキャリア開発の施策の一環として、漢検2級受検講座のプログラムを導入しており、会社側が積極的に社員へ資格取得を呼びかけています。社会人としての教養も身につけることができるということで人気の講座となっていて、校正業務のレベルアップにもつながっているようです。
他にも、日本語力の強化を目的に漢検準2級以上の取得を推奨し、合格者に対して漢検の学習教材と受検費用を全額補助するという支援を行っている企業もあります。9社の各コメントの詳細はこちらのリンク先を参照ください。
社会人の漢検は何級を受ける?
就職転職活動と漢字検定
漢検協会が2017年度に漢検の活用状況をまとめたところ、就職活動において、漢検2級(高校卒業・大学・一般程度)が多く評価・活用されています。一般的には、2級取得を一定の評価としている企業が多いです。準1級や1級だとそのレベルの高さ、合格の難度から、人事採用の担当者の目により留まりやすくなります。
準1級は常用漢字を含む3,000字が対象で大学・一般程度とされていますが、実際の試験でかなり難しい漢字や四字熟語も多く出題されます。準1級を目指すのであれば、少なくとも検定日の3ヶ月以上前からじっくり勉強して漢字力を身に付ける必要があります。
時間がない場合は「漢検CBT」の活用も
企業への書類(履歴書)提出時期によって異なりますが、漢検をペーパー試験で受検した場合、前述のとおり検定日から合否通知まで約40日かかります。逆算してどの日程で受検すればよいか、しっかり計画を練ってチャレンジするようにしましょう。日程的に時間がない時は、漢検CBT(Computer Based Testing)を活用するとよいでしょう。漢検CBTはパソコンを使って漢検(2~7級)を受検するシステムで、専用の会場で行われます。現在では全国47都道府県で受検することができ、日曜日や祝日にも受検可能な会場がありますので、より受検しやすい環境になっています。
合格すると、ペーパーでの検定と同じ資格を得ることができます(但し2~7級のみ)。年3回の検定日に限定されずに、都合のよい日程を選んで受検することができます。履歴書に記載するのに時間的余裕がない場合は、ぜひ利用してみてください。
漢検CBTの詳細はこちら
会場の詳細は、CBT-Solutionsのウェブサイトをご覧ください。
漢検は一定の言語能力を証明し、履歴書に記載できる資格として広く一般に認知されています。就職・転職活動で、ためらうことなく堂々と履歴書に記載しましょう。
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