PC/ATパソコンが注目を集め始めたWindows3.1時代には、既に沢山の、今で言うパーツショップが秋葉原などに出来始めていました。それらのショップではケースやマザーボード、CPUといったパソコンを構成する部品を、台湾などから直接輸入・販売していました。そして、皆それらの部品を1台のパソコンに組み上げ、ショップブランドパソコンと呼ばれるジャンルができあがりました。

その頃は時代的にもNECの様な大手メーカーのパソコンが主流で、パソコンを自作したりショップブランドを購入するということは、一部のマニアがすることだと思われていました。ところが日本にもパソコンをBTO方式で直販するメーカーが進出して来て様子が変わってきました。これらBTOメーカーは、それまでのパソコンとは違い、交換可能な部分をユーザーの好みに合わせて適宜組み替え、1台のパソコンに仕上げていきます。この様子だけみるとショップブランドと違わないように感じられますが、BTOメーカーの場合パソコンの基本部分は独自のものが採用されています。ショップブランドメーカーは基本的に全て汎用品になります。

これらの日本ではショップブランドと呼ばれるパソコン達は、世界的にはホワイトボックスパソコンと呼ばれています。パーツショップを御覧になったことのある方はご存知かもしれませんが、部品としてのパソコンのケースにはメーカー名やブランド名が書かれていません。ケース、すなわち「箱」が「白い」ままであるということから 「ホワイトボックス」と呼ばれているわけです。

日本ではまだまだ市民権を得ているとは言えないホワイトボックスですが、DELLやGATEWAY等のBTOメーカーには無い魅力もあります。これは言うまでもなく仕様を全て自分で決めることが出来るという事です。サイトオープンから先日まで皆さんにお願いしていたワンクリックアンケートでは、自作パソコンの比率が50%を越えていてびっくりしました。自作パソコンには魅力も多いですがリスクがついてまわります。そのリスクが無く、またパソコンを組み立てる手間もいらず(尤も、自作の魅力の一つに組み立てる「行為そのもの」がありますが)一年程度の製品保証やサポートが付いて来るのですから魅力的ですよね。

反面、問題も内包しています。再インストールなどの手間は他のメーカーよりかかってしまいます。また余程のトラブルでも無い限り、メーカー側から修正モジュールなどの頒布がされなかったりという事もあります。それでも親切なショップやメーカーは再インストール用のソフトを頒布してくれたり、専用CD-ROMを用意してくれています。やはりどちらかというと中小家内工業的、ということになるかと思います。

ところで筆者はホワイトボックスに注目しています。というのも、世界的に見て今後ますますの多品種化、少量化の波が押し寄せてくると思われるからです。また、技術革新もますます行われていくでしょう。そのような中で、従来型メーカーのビジネスモデルのある意味での崩壊、為替などの影響、ユーザー側の大手メーカー製より自作パソコンという流れなどが追い風となり、日本でもホワイトボックスが受け入れられていくと考えています。また、今注目のパソコンの自作は、今後緩やかに横ばいから下降に移っていくと思われます。何より、ラジオやオーディオのような電子工業品は、以前は自分で作る方もいましたが、今は皆既製品を買ってきます。パソコンの自作が一時のブームで終わるとも思えませんが、面倒な組み立てやソフトのインストールなしで済むホワイトボックスに移行しても何ら不思議はないということです。


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