冷蔵庫に置いておきたい、調理いらずのレスキュー食材
自炊ビギナーの冷蔵庫に置いておきたい、調理いらずのレスキュー食材
春は朝晩の気温差が激しい上に、季節の変わり目、新生活のストレスで自律神経が乱れ、血流が悪くなり、不調や疲れが出やすい時期。約8割が季節の変わり目や生活環境の変化で「体の不調を感じる」と答えた、という調査結果もあります(※出典1)。
変化が体のストレスとなるこの時期の食事で心がけたいのは、「自分のペースを保つこと」。人の食行動には「恒常性」というものがあります。特別なものではなくて食べ慣れているもの、過去に食べたことがあるもの、刺激の少ないものを食べることが、心の安定に繋がります。そこでこんな「レスキュー食」たちを常備してみるのは、いかがでしょうか?
20~30代は「まごわやさしい」を「まごやさYO!」にチェンジ
医学博士の吉村先生が提唱されている、和の健康食材の頭文字を取った「まごわやさしい」は、聞いたことがありますか?ま:豆類
ご:ゴマ、種子類
わ:わかめ、海藻類
や:野菜
さ:魚類
し:しいたけ、キノコ類
い:芋類
食物繊維をたっぷり摂ると体調だけなくメンタルも左右する腸内をしっかりと整えてくれるので、確かに健康によさそう! でも、正直なところ、「うーん、体にはよさそうだけど、一人暮らしでこの食材を使いこなせるかな……」というのが本音ではないでしょうか。正直、20~30代の自炊デビューでイキナリ「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を網羅した食事を作るのは、荷が重いと思います。そこで、料理に興味がない人でもできる入門編をつくりました。
略して「ま・ご・や・さ・YO!」です。
1.開けてすぐに食べられる!
2.包丁、調理不要!
3.コンビニでも売っている!
一人暮らしだと備え付けの小さな冷蔵庫しかなくて本格的な料理ができない人、そもそもまったく料理に興味がないという人でも大丈夫です。会社帰りにドリンクと一緒に買って、冷蔵庫にストックしておく程度のライト感で行きましょう! では早速説明していきます。
ま(豆類):「納豆」か「ゆで枝豆」
冷凍のゆで枝豆は自然解凍でOK!
豆類の中でも、納豆は美肌、ダイエット、免疫アップなど健康に欠かせない食材です。食欲を抑制させる腸の「善玉菌」を増やして食べ過ぎ予防や、炭水化物と一緒に食べると食物繊維が血糖値の急上昇を抑えてくれるなど、効果は計り知れません。熱に弱いので、ほかほかご飯にのせるより、冷ましてから食べるほうが効果的。冷たくてもおいしいコンビニの納豆巻きなんて、とっても理想的です!
納豆キナーゼは夜働くので、遅い時間の夜食やおつまみにも最適。かき混ぜて空気に触れると納豆菌が元気になります!
納豆は苦手という方は、「ゆで枝豆」がオススメ。チルド食品や冷凍食品にもあるはずです。枝豆は良質なタンパク質でありながら、抗酸化(若返り)作用のビタミンA・C・Eを含むハイスペック食材。海外でもダイエットフードとして人気です。お酒の前にポンポンと食べておくと悪酔い予防にもなります。外食では肉類など動物性タンパク質は取れても、植物性タンパク質が不足しがち。タンパク質は2種類揃えると相乗効果があるんです。夏に向けて筋肉をつけたい男女にもオススメです。
ご(ごま、木ノ実類):ノンフライ、食塩不使用の「くるみ」・「アーモンド」
ナッツはそれぞれ特徴を知って食べよう!
最近人気のナッツ類。おしゃれっぽいから、となんとなくミックスナッツを買っていませんか?
ナッツと言っても効果は様々です。オススメは、抗酸化(若返り)効果が高く、代謝や免疫をアップしてくれるビタミンEと食物繊維が抜群のアーモンドと、“ダイエット脂“オメガ3が血管を元気に若々しくしてくれるくるみ。ノンフライ、食塩不使用のものを選びましょう。
ナッツ類は湿気に弱く、湿気たりカビたりしやすいので、冷蔵庫保存がおすすめです!
や:ぬか漬け(野菜)
発酵させている漬物を選びましょう!
野菜の発酵食品「ぬか漬け」はまさに美容食。野菜の風味や栄養素がぎゅっと増すだけでなく、「米ぬか」には整腸作用の優れた乳酸菌は有名ですね。植物でありながら、豚肉やうなぎに含まれる豊富な代謝ビタミン(=ダイエットやスタミナ補給に必要)B群がとれるので、動物性脂肪が抑えられる点でも見直されています。
ぬか漬けはコンビニでも、そのまま食べられるスライスされた一人前サイズが売られています。「漬物」選び方にはポイントがあります。市販のものには味付けされた液につけた「即席漬け」など発酵されていないものもあります。乳酸菌を丸ごと食べるなら、発酵された漬物を選びましょう。コリコリと食べると満腹ホルモンを刺激しますし、適度な酸味は疲労回復にも。漬物はもともと「お茶受け」としても食されていましたから、温かい緑茶と一緒にどうぞ。さらにリラックス効果も得られますね。
さ(魚):じゃこ
ジャコならふりかけ感覚で!
魚は嫌いじゃないけれど、調理が面倒な食材ナンバーワンではないでしょうか。生臭さやコンロのべたべたを考えると……身構えてしまう人が多いのも無理はありません。
でも、魚は食べることで、体の老化を抑えたり、内臓脂肪を減らしたりと、いいことがいっぱいの栄養の宝庫なんです。
そこで、魚習慣はトッピング感覚で「じゃこ」からはじめましょう。
頭から食べられるじゃこは、切り身の魚では得られない、体の代謝を上げるカルシウムやDHA、若々しいホルモンを分泌するビタミンDなど栄養の宝庫。食欲抑制効果のレプチンの分泌にも働いてくれます。
ご飯はもちろん、納豆にひとつまみかけたり、コンビニのサラダや、ピザ、トーストにも相性良く、使いやすい。そのちょい足しで、ぐーんと若く健康に。すぐには現れなくても、30代には確実に差がつきますよ。
Y:ヨーグルト
ヨーグルト
太りにくく若々しい腸を作る善玉菌「乳酸菌」は乳糖と乳酸菌が必要。その両方が取れるのがヨーグルトです。最近は菌の種類も効果もいろいろ。腸内細菌の構造は千差万別と言われています。自分に合うヨーグルトは食べてみるのが一番!腸のバランス良くなると免疫が上がり自律神経も整うので、お肌だけでなくメンタルも調子が良くなります。毎日食べるなら、無糖タイプに、自然の果物や蜂蜜を加えると、より老けない食べ方になりますよ。ヨーグルトは女性の糖尿病や心疾患リスクを下げるというデータ(※出典2)もあります。体調と相談しながら上手に摂り入れましょう!
O!:おやつ!
リラックスタイムは、体のスムーズな代謝や免疫力を保つ上でもとても重要。体を温めて、緊張を緩め、代謝をあげるホットドリンクと一緒に食べましょう!■「ブラックチョコレート&ブラックコーヒー」
ブラックチョコレートはオッケーおやつ!
チョコレートの原材料「カカオ」が優れた抗酸化作用に加えダイエット効果も期待との報告もあります。甘党には嬉しい報告!食前に食べると満足感から食事の食べ過ぎを防ぐとも。例えば、これから食事会!という前に、ひと欠片お口にポン! 脂肪燃焼のブラックコーヒーを飲めば代謝アップのおやつですね。
■「ほし芋&緑茶」
さつまいもは食物繊維やビタミンC豊富なダイエット食!
ヘルシーなおやつとして人気が高まっているサツマイモをあったかいお茶といっしょにどうぞ! 食物繊維やビタミンCが豊富で腸内をきれいに整えてくれますし、白米やじゃがいもに比べても血糖値の上昇が緩やかなヘルシー食材です。ゆっくりと噛みながら、お茶と一緒に食べると、食物繊維がお腹の中で水分を含みカサがますので、少量で腹持ちのいいおやつになりますよ。
コンビニで買えるお手軽食材でOK!
いかがでしたか?「まごやさYO!」をおさらいすると以下になります。ま:納豆や茹で枝豆
ご:ナッツ
や:ぬか漬け野菜
さ:じゃこ
Y:ヨーグルト
O!:おやつ!(ブラックチョコや干し芋)
どれもコンビニで売っているお馴染みの食材ばかり。クタクタで帰ってきても、開けてすぐに食べれる手軽さがありながら、ちゃんと体調や肌、気分までも整えてくれます。春を楽しむためにも、自炊ビギナーの冷蔵庫にレスキュー食としてストックがあると安心ですよ。
【出典】
※1『働く女性が悩まされる「首こり」 春から初夏にリスクが増加』(保険指導リソースガイド)
※2『ヨーグルトを食べると心血管疾患のリスクが低下 女性では30%減少』(保険指導リソースガイド)