カーメンテナンス

フロントガラス「撥水とコーティング」基礎!自分でやる方法とは?

フロントガラスをコーティングすると、撥水効果で雨の日の運転がしやすくなったり、汚れが付着しにくくなり日々の車のお手入れが楽になるといった嬉しいことだらけ! そこで今回は、自分でフロントガラスのコーティングができるよう基本の工程を解説していきます。

矢田部 明子

執筆者:矢田部 明子

カーメンテナンスガイド

フロントガラスをコーティングする必要性とは?

雨の日の運転で、ワイパーをかけていても視界が悪いと困ったことはありませんか?そんなときに効果的なのが、フロントガラスのコーティングです。水滴をはじき、視界良好で運転できるようになります。他に、汚れなどが付着しにくくなり、日々のお手入れが楽になるという利点もあります。フロントガラスのコーティングは自分でも簡単にできる作業なので、ぜひ挑戦してみましょう!
撥水コーティングを施していても効果が落ちてくると水滴が円を保てなくなりベタっとしてきます

撥水コーティングを施していても効果が落ちてくると水滴が円を保てなくなりベタっとしてきます

  

コーティング剤は2種類:フッ素系とシリコン系 ■フッ使用したコーティング
フッ素でコーティングすることで、水だけでなく油分や雨シミなどの汚れ全般をガラスに付着しにくくなり、効果が長持ちするのが特長です。水の弾きはシリコンを使用したコーティング剤の方が優れています。価格はシリコンを使用したコーティング剤より高めの物が多いです。
  ■シリコン使用したコーティング
シリコンは撥水効果に優れ、水をよく弾きます。フッ素系コーティング剤に比べ持ちは劣り、短い周期でコーティングをしなければいけませんが、皮膜は柔らかいので再度コーティングを施す時の下地作りは楽に行えます。価格は、フッ素を使用したコーティング剤より安価なものが多いです。
 

撥水性、耐久性、コスパなど、何にこだわるのかを考えて自分に合ったタイプを選んで下さい。

コーティングをする前の注意点!

大切なのは、フロントガラスについた『油膜』『汚れ』などをきれいに取り除く事です。このコーティング前の下準備で仕上がりが決まると言っていいでしょう。不十分な状態でコーティングをすると、ノリが悪くなったり、剥がれやすくなったり、ワイパーをかけたときに白い筋ができたりしますし、フロントガラスのギラつきの原因にも繋がります。まずは洗車し、その後に以下のアイテムを使ってしっかり落としましょう。
 

フロントガラスの洗車後に便利アイテム!油膜・汚れ落とし

■石鹸水
石鹸を水に溶かして、スプレー等で吹きかけます。その後に水で濡らしたタオルで優しく拭き取ります。

■食器用洗剤
優しく泡立てて、洗いましょう。

■油膜クリーナー
頑固な汚れは、油膜クリーナー等の商品を使って落としましょう。

この一手間が、綺麗にコーティングするためのコツです。
 

コーティング剤の塗り方とは?

今回はシリコン系のコーティング剤「スーパーレイン・X ザ・ビッグ」と下地作りには、この道のプロ推薦のキイロビンを使ってみました。
プロ推薦のキイロビンを使ってみました

プロ推薦のキイロビンを使ってみました

まずはフロントガラスを食器用洗剤で洗い、表面についている砂埃などを洗い落とします。これだけでもかなりきれいになるのですが、今回コーティングした車は半年前にフッ素系のコーティングをかけてたようなので、キイロビンを使い古い皮膜を落とすことにします。
しっかり落としていきましょう

しっかり落としていきましょう

キイロビンに付属するスポンジにキイロビンをつけ、縦方向横方向とやや力を入れゴシゴシと磨いて行きます。磨き終わったら水で洗い流します。
フロントガラスに傷がつかないようにしましょう

フロントガラスに傷がつかないようにしましょう

きれいに流し終えたら、再度フロントガラスに水をかけます。古い皮膜や油膜が残っていると、写真のように水が弾いている所が出てきます。フッ素系のコーティング剤は皮膜が硬いので力の入りにくいフロントガラス中央付近の古い皮膜が落としきれていませんでした。キイロビンは濡れていても使用可能なので、水を弾いている古い皮膜を再度キイロビインで磨いて落としていきます。
この一手間が綺麗な仕上がりに繋がります

この一手間が綺麗な仕上がりに繋がります

古い皮膜を落とし、きれいな下地が整ったら全工程の8割まで来たと思っても良いでしょう。皮膜を落としきったら、コーティング剤を塗りこんでいくことになりますが、その前にまず使う製品の使用方法をしっかり読みましょう。

使用方法に忠実に作業を行うと、失敗を防げるし仕上がりや持ちも違ってきます。今回使用したコーティング剤は、ガラス面が良く乾いてから塗り込んでいくタイプのようです。まんべんなく塗伸ばし、塗布面が乾いたらよく絞ったタオルできれいに拭き上げて終了です。
ピカピカになりました!

ピカピカになりました!

仕上がったフロントガラスにホースで水を掛けてみました。ガラス面を水が流れるというより、弾いているという表現がピッタリ!
この製品は40km/h以上でノーワイパー走行が可能と表記されていました。

この製品は40km/h以上でノーワイパー走行が可能と表記されていました。

 
走行条件により撥水走行速度に差が出ることがあります。

走行条件により撥水走行速度に差が出ることがあります。

雨の日はどうする? コーティング後のフロントガラス

を弾きやすくなったコーティング後のフロントガラスにワイパーをかけると『ビビリ音』がしてしまう時があります。理由は、水滴の付いていないフロントガラスにワイパーをかけているからです。これは、コーティングがとれやすくなる原因にも繋がります。

改善策として、グラファイトタイプのワイパーゴムを使うのをオススメします。油分を含まず潤滑性が高いので、撥水コーティングしているフロントガラスに向いています。
 

コーティングを長持ちさせる方法とは?

コーティングさえすれば、ずっと綺麗なフロントガラスを維持できるというわけではありません。効果を持続させるためには日々のお手入れが重要になってきます。このお手入れを怠ると、効果の持続期間が短くなってしまいます。コーティングを長持ちさせるために気をつけるべきことは以下の2点です。

■窓ガラスに汚れを付着させない
汚れが付いたままにしておくと、そこからコーティングが剥げやすくなってしまいます。1ヶ月くらい掃除しなくても綺麗なままを維持できると思っている方もいますが、汚れや水を弾きやすくするためなので日々の掃除は必要です。またコーティング剤と同じ銘柄のウォッシャー液使うのも効果的です。

■洗車の際はフロントガラスを優しく洗う
フロントガラスを洗車するときの『洗い方』にも注意が必要です。研磨剤の入った洗剤を使ったり、強く擦らないように洗車しましょう。イメージとしては、泡で優しく撫でるように洗うのがベストです。
撥水コーティングが効いていると残った水滴は小さな球体に近い状態になります。

撥水コーティングが効いていると残った水滴は小さな球体に近い状態になります。

コーティングでフロントガラスが視界良好に!

雨の日、フロントガラスをコーティングした前と後では、かなり違いを実感できると思います。そして、フロントガラスからの眺めが良いとドライブも楽しくなりますよ! 愛車と、素敵な景色を眺めてみてはいかがでしょうか?

この後、撮影の為に濡らしてしまったフロントガラスをもう一度コーティングしなおしました。

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