運動時間・強度・頻度はゆるやかに増やすことが大切
運動時間・強度・頻度を少しずつ段階的にあげていくことが運動効果を高めるコツ
運動習慣がある人は今まで行ってきた運動時間や強度・頻度を少しずつ増やしていくようにしましょう。20分ウオーキングしている人は、20分から30分といった具合に時間を少しずつ増やしていく。同様に強度であればウオーキングをジョギングに切り替える、頻度であれば週2回行っていたものを週3回にするといった具合に、急激に増やすのではなく少しずつ増やしていくことが大切です。
今まで運動をしてこなかったという人はまず運動を「心地よい」と感じる強度で始めるようにします。目安としては「運動の途中で話しかけられても答えられる」程度の強度です。翌日以降の筋肉痛はどうしても起こってしまうと思いますが、運動後の適切なクールダウンと食事、入浴、十分な睡眠等、心身のケアを行うようにすると筋肉痛は最小限度におさえられることが期待できます。
ストレッチも伸ばしすぎは良くない?
パートナーストレッチの際には相手に痛みを我慢させないように心がけよう
一方で体の硬い人が、痛みを我慢してストレッチをすると筋肉や腱などの軟部組織を傷めることにつながります。体の柔軟性には個人差がありますので、特にパートナーストレッチで相手の体を押す場合は、相手が痛くないレベルでゆっくりと筋肉を伸ばしていくことが大切です。ストレッチをしているときに伸ばされている感覚以外に部分的に痛みを伴う場合は、筋線維が傷んでいわゆる「肉離れ」を起こしていることがあります。肉離れかもしれないと思ったらストレッチは行わず、氷などを使って痛みのある部位を冷やす等の応急手当を行いましょう。しばらくたっても痛みが変わらない、または悪化する場合は早めに病院で適切な処置を受けることをおすすめします。
効果的にストレッチを行うポイントとしては、息をゆっくり吐きながらゆっくり伸ばすようにするということ。息を吐くことで筋肉はゆるみ、より伸びやすくなります。またお風呂上がりや運動後など体が温まった状態は筋肉も温まっているのでよりストレッチ効果が高まりやすいといわれています。ストレッチをするタイミングも考慮してみると良いでしょう。
膝痛・腰痛・疲労骨折など……運動が原因となるリスク
筋力や体の柔軟性が低下しているとケガをしやすくなる
スポーツによるケガは打撲や転倒、衝突など突発的に起こるものを急性のスポーツ外傷、繰り返し起こる負荷が原因となってケガをする慢性のスポーツ障害と大きく二つにわけて考えられますが、時間をかけて発症する慢性のスポーツ障害はある程度予防することが可能です。多くの場合痛みを感じる前に「何かいつもと違う」「運動前後に軽い痛みがある」といった予兆がみられますので、それを見逃さないことや痛みを我慢しないことなどが運動によるケガを回避することにつながります。
自分の健康状態を把握しておくこと
自分の健康状態を把握しないまま無理な条件で運動をすると、体に大きな負担がかかる
運動をすることは健康的な生活を送る上で欠かせないものですが、その一方で過度な負荷をかけたり、間違った知識で運動を行ったりすると心身にとって大きな負担となってしまいます。自分にあった運動強度を確認し、無理のない範囲で行うようにしましょう。