「ハイホーム」とは?材質や使える場所、使えない場所をご紹介
巷で話題の掃除道具、洗剤をガイドが使ってみます。その使い勝手、感想をレポート。第1回めは、日本珪華化学工業「ハイホーム」です。そもそもまず「ハイホーム」とは、どんな洗剤なのでしょうか。商品の説明による説明は、以下の通り。
「『ハイホーム400g』は、天然の珪酸の華(湯の花)に、ヤシ油使用の高品質石鹸を配合した、自然派のクレンザー。昭和38年の製造当初より有害性が心配される高級アルコール・リン酸塩・合成界面活性剤・蛍光剤・着色料・脱色剤・香料などを一切使用しない独自の製法で人や環境にやさしい洗剤です」
■材質
研磨剤(50%)、けい酸系鉱物、界面活性剤(10%純石鹸分)
■適応する素材
食器、まな板、ステンレス製品・換気扇・電化製品・ホーロー製品の油汚れ、黄ばみ、黒ずみ、水垢や金属磨きやガラスのくもり、衣類の部分汚れ、浴槽、トイレの汚れなど。
■適さない素材
漆器、革製品、紙製品など。光沢のあるものやデリケートなもの、大切なものには目立たないところで試してから。
「ハイホーム」のメリットは、材質の明白さとシンプルさにある!
「ハイホーム」は、半練りタイプのクレンザー。いわゆるクリームクレンザーよりは固く、粉クレンザーよりしっとり水っぽいテクスチャーです。そのため量の加減がしやすく、水気を足さなければ垂直面に塗りつけて擦ることも容易。汎用性、使い勝手が高いゆえんです。材料も、研磨剤と界面活性剤(純石けん)のみというシンプルさ。近年の「何が入っているかわからない」得体の知れない洗剤の類に不安を覚える向きにリーチ、使用時の安心感につながるのではないかと思います。
そういった意味で、他のエコ系洗浄剤(重曹、クエン酸、石けんなど)との併用にこそ向いているように思いました。一般的な合成洗剤、アルカリ性洗剤、酸性洗剤、研磨剤などと単純に比較してしまうと、ちょっと違うかなという印象です。
アルカリ性の汚れよりも、油混じりの油性の汚れのほうが好相性
研磨剤+石けんという内容から類推できるかと思いますが、キッチンシンク内や浴室など、水(お湯)で掃除後、汚れ混じりの洗剤成分をすすぐことのできる部位の掃除に向いています。掃除後の後始末を「拭き取り」で行うことを要する場所は若干、手間に感じることでしょう。また、浴室の鏡のうろこ状痕(一般的に水垢と呼ばれる)などの、およそアルカリ性の汚れに対しては、あまり向いていないのではというのが実感です。反面、油性(脂性)の汚れ、キッチン周りの脂混じりの水垢はわかりやすく、気持ち良く落としてくれました。
ステンレスシンク、その付帯物(排水溝のカゴ)洗いや、ステンレス鍋磨き、食器磨き、コンロの五徳、魚焼きグリルなどの掃除、洗浄には心強く活用できます。
プラスティック素材よりも、ステンレス、ホーロー、ガラス素材が好相性
油性の汚れという点で、浴室の洗面器、椅子などの小物も水垢のみならず皮脂汚れがあるため効果を期待したのですが、石けん成分が研磨成分をいささか邪魔するような、あまりすっきり仕上がらない印象を受けました。小物の素材がプラスティックである点も影響しているかもしれません。FRPの浴槽も同様。ただステンレス浴槽、ホーロー浴槽などの場合はその限りではないのではないでしょう。
あまり必要性を感じず、試用はしていないのですが、おそらく陶器であるトイレの便器との相性も悪くないと思います。ただしその場合、合わせる掃除道具は通常のトイレブラシでは大味で、「ハイホーム」の利点をあまり活かせないのではないかと思います。
このような研磨剤を生かす掃除に対しては、一般的なタワシやスポンジは併用する道具としてあまり向いていないと思います。研磨剤を吸い込まない「丸めたラップ」や、毛足の密なブラシ、固めのスポンジなどで、あまり多量の水を使わずに成分を活かし切るのが、この洗剤の上手な使い方なのではないでしょうか。
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