LCCで行くハワイが人気 片道1万円超から⁉
日本人観光客に人気のハワイ。定番のワイキキビーチをはじめ、グルメやショッピング、リゾートライフやマリンスポーツが満喫できます
ハワイは、誰もが一度は行ってみたい海外はないでしょうか。
1年を通して温暖な気候、美しいビーチや夕陽、魅力的なショップやグルメ、そして日本語も通じやすい観光スポットが数多くあります。海外旅行が初めて、またリピーターも多い、昔も今も人気の観光地です。
そのハワイに2017年6月、LCC(格安航空会社)のエアアジアXが、新たに路線を開設。当時のキャンペーン価格で片道1万円超(諸税費込)という衝撃的な運賃が大きな話題となり、早くも人気を集めています。続いて、2017年12月にはLCCのスクートも就航しました。
LCCで行くハワイ、運賃やサービスなど、大手航空会社と異なる点があります。特に気を付けるべき点などをまとめました。
ハワイへのLCCはエアアジアXとスクート、関空発着のみ
ハワイへの直行便を運航するLCC2社のうち、スクートの使用機材は最新のボーイング787型機です
日本からハワイへ直行便を運航するのは、いずれもLCCの「エアアジアX」「スクート」の2社。エアアジアXはマレーシア、スクートはシンガポールが拠点のLCCで、ホノルル線以外にも日本発着の路線を多く就航しています。
ホノルルへの直行便は「大阪(関西)-ホノルル」の路線で、大阪・関西国際空港のみです。東京の羽田空港や成田空港といった首都圏から、またその他の空港からのLCCでの直行便は、現在のところ運航されていません。
ハワイへのLCC直行便の『運賃』は? 最安3万円弱!?
日本からハワイへLCCの直行便を初めて就航したエアアジアX。特別な塗装を施した機体デザインが多いのも特徴です
LCCの魅力は、なによりも「運賃の安さ」です。また、片道ごとに航空券を購入できるので、行きと帰りで異なるLCCを利用するのも手。
エアアジアXの場合、公式ホームページから検索すると往復で最安3万円弱。スクートでは、往復で2万7600円からです。今までのこの路線だと最低でも8万円ほどするので、LCCでハワイが手軽に行けるようになったのが実感できるでしょう(いずれも諸税費込み)
LCCでは手荷物や機内食などが基本的に有料。必要に応じてオプションで追加するとフライトがより快適になります。写真はスクート
ただ、LCCは機内サービスや受託手荷物などが有料だったり、ルールが厳しかったりするので、利用する前にくれぐれも注意が必要です。
運賃は空席状況などに応じて変わるので、年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みなどの繁忙期はとても高くなります。
エアアジアXはグループ会社を含め、東南アジアを中心に日本をはじめ多くの路線を運航しています
また、エアアジアX、スクートともに「セール」を不定期で実施します。さらに格安の運賃が販売されることもあるので、日ごろからチェックしましょう。
セールの情報をいち早く得るには、LCC各社の公式ホームページからメールマガジンへ登録する、Facebookなど公式SNSアカウントのフォローがおすすめです。
ハワイへのLCC直行便、運航スケジュール
LCCのチェックイン時間は大手航空会社と異なります。カウンターが長蛇の列になることもあるので、早めに行動しましょう
運航スケジュールは、エアアジアXが毎日運航、スクートは週4便の運航です。
フライト時間は、日本からホノルルが「約6時間半から7時間強」、ホノルルから日本へは偏西風の影響で「約7時間半から8時間強」です。
【エアアジアX】
D7 001 大阪(関西) → ホノルル 23:25 → 12:30 (毎日 運航)
D7 002 ホノルル → 大阪(関西) 16:00 → 20:25 (毎日 運航)
【スクート】
TR 700 大阪(関西) → ホノルル 19:50 → 09:00 (月・火・木・土 運航)
TR 701 ホノルル → 大阪(関西) 11:00 → 14:25 +1 (月・火・金・土 運航)
※ アメリカでは夏時間(サマータイム)があり、時期によって時刻が変わるので注意
ハワイ行きLCC比較
『エアアジアX』:選べるシート、有料機内食が好評
エアアジアXのエコノミークラス。足元が広い座席は「ホットシート」で、有料で指定できます
エアアジアXは、マレーシアを拠点とするエアアジアグループでの中長距離の路線を運航する航空会社。使用機材は、エアバスA330-300型機。座席数は377席(プレミアムフラットベッド12席、エコノミークラス365席)です。
エコノミークラスは3-3-3の並びで、他社の通常仕様よりも1席多く、シートピッチも狭いのでやや窮屈に感じるかもしれません。もし心配なら、足元が広めの「ホットシート」、エコノミークラ最前方で特別照明がついた「クワイエットゾーン」などを有料指定しましょう。
プレミアムフラットベッドは、大手航空会社のビジネスクラスに相当します。座席がほぼフラットになるので、長時間のフライトも快適。事前座席指定、優先チェックインや優先搭乗、機内食の提供、枕と毛布もレンタルできます。※追加料金が必要
エアアジアXの機内食。路線ごとに異なるメニューも要チェックです ※画像はイメージです
エアアジアXでは、機内で販売する機内食が人気です。マレーシア料理をはじめとした各国料理、ベジタリアン料理、子ども向け軽食ボックスなどが揃っています。他社LCCよりリーズナブルな価格で美味しいと評判です。事前予約も可。※参考→ エアアジアの機内食
LCCなので、カウンターで預ける手荷物、座席指定、機内食などは基本的にすべて有料です。機内持ち込み手荷物も「2個、7kgまで」(サイズ規定もあり)。大手航空会社より厳しくチェックされますので注意しましょう。
ハワイ行きLCC比較
『スクート』:最新ボーイング787型機で快適フライト
「スクートビズ」は大手航空会社のビジネスクラス並みのシートで快適。優先搭乗などの特典も多くあります(画像提供:スクート)
スクートは、シンガポール航空の子会社。このスクートの魅力は、運航機材が最新鋭の「ボーイング787型機」であることです。大手航空会社並みのシートピッチ(78cm~)と機内環境で、LCCながら快適なフライト時間を過ごすことができます。
スクートのシートは「エコノミークラス」と「スクートビズ」の2つ。「エコノミークラス」はスタンダードシートに加え、シートピッチが86cmと広いストレッチシートが有料で選べます。
一方、「スクートビズ」はシートピッチ96cm、リクライニング112度に加え、フットレスト付き。座席指定、受託手荷物20kg、機内持ち込み手荷物2個・15kg、シート専用電源、機内食の提供、スクートTV(ストリーミング動画配信サービス)、優先チェックインと優先搭乗などの特典があります。
「スクートビズ」は大手航空会社のビジネスクラス並みのシートで快適。優先搭乗などの特典も多くあります(画像提供:スクート)
機内食やドリンクは有料で、シンガポールの定番屋台料理やアジア料理などを販売し、事前予約メニューもあります。さらに、全クラス共通で機内Wi-Fiも有料で楽しめます。
スクートもエアアジアX同様、LCCなので、大手航空会社とは異なるルールやサービスなどにはくれぐれも注意してください。
ハワイ行き激安ツアーも登場、LCC利用かの確認を
ハワイ行きツアーで利用航空会社がLCCというケースも増えています。申し込む時に必ず確認しましょう。 ※画像はイメージ
LCCのハワイ・ホノルル線就航で、旅行会社のパンフレットなどで「エアアジアX利用」「スクート利用」という、とても安いツアーも販売されています。激安のツアーで「航空会社未定」だとLCCだった、ということもあるかもしれません。
大手航空会社とLCCでは、フライトまたその前後で、さまざまな違いがあります。LCCを利用する際に注意すべき一例を、以下に挙げました。
- 座席の間隔(シートピッチ)が狭い
- 機内での食事やドリンクが有料
- 機内でブランケットの貸し出しがない
- 機内エンターテイメントを楽しむ個人モニターがない
- 空港でのチェックイン時にカウンターで預ける手荷物が1個から有料
- 機内持ち込み手荷物が「2個、7kgまで」と厳しめ
- 座席指定が有料
ハワイでLCCに行く際、現地での注意点
ハワイは物価が全体的に高め。航空券以外の出費にも注意が必要です。またハワイでは安全度は高いものの、海外なので治安にも用心しましょう
ハワイへLCCで行く場合、飛行機以外で注意しなければいけない点がいくつかあります。
まず、現地のホテルが他のリゾート地よりもやや高めです。
航空会社のウェブサイトで購入すると航空券のみなので、ホテルは別途手配となり、何泊もするとその分、旅行費がかさみます。最近はLCCとホテルがセットになった旅行会社のお得なツアーなども販売されているので、合わせてチェックするのをおすすめします。
また、ハワイは”リゾート地”なので、現地のレストランやショッピングなどの物価も、日本またアメリカ本土の感覚からすると高めです。
特に、ホノルル国際空港(ダニエル・K・イノウエ国際空港)からワイキキなどのエリアに行く際、スーツケースなどの荷物があると路線バス(THE BUS)を利用できず、ホテル巡回シャトルバス(片道16ドル程度)かタクシーしか交通手段がありません。 ※2020年にハワイ初の高架鉄道「ホノルル・レール・トランジット」が開通予定
これまでハワイは”富裕層が行く場所””新婚旅行など特別な旅行地”などというイメージがあって、航空券がまず高いというのがネックでした。LCCの就航で、航空券の価格が一気に下がり、誰もが気軽にハワイへ行ける時代になったのは確かです。
ハワイへぜひLCCで、上手に利用して行ってみましょう。
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