クッション言葉を使って「言いたいことをいきなり言わない」を意識
コミュニケーションを円滑にするクッション言葉
ビジネスは相手があってこそ成り立ちます。相手に頼みごとをしたり、時には相手からの依頼を断ったり、意見に反論したり、あるいは指摘したりとさまざまな場面に遭遇します。
そんな時に、自分の「言いたいこと」をいきなり相手に伝えていませんか?
たとえば、相手に何かを依頼する場合、「この荷物を送っていただけませんか?」といきなり伝えるよりも、「お手数をおかけしますが~」という言葉を添えて「お手数をおかけしますが、この荷物を送っていただけませんか?」と言うほうが、相手の気持ちを考えた表現となります。
この「お手数をおかけしますが」が「クッション言葉」と呼ばれるものです。
<目次>
クッション言葉とは
「クッション言葉」とはその名の通り、相手にものごとを伝える際に言葉の前にワンクッション添える言葉のことです。職場によっては「用件はダイレクトに」と教えられることがあるかもしれませんが、実際に自分が何かを頼まれた時には、クッション言葉があるのとないのとでは気分が違いますよね。
クッション言葉を使うと、相手の立場に立った表現となり、相手が要求を受け入れやすくなり、相手に対する敬意も高まります。
クッション言葉の例……仕事ができる人は使っている
クッション言葉を添えると柔らかな表現に
以下は頻繁に使われるクッション言葉の例です。用途に合わせて使うと、グッと印象が良くなりますよ!
クッション言葉の使い方……依頼する場合
依頼する場合は、相手に「命令された」という印象を与えずに伝えることが大切です。- 「恐れ入りますが」
- 「お手数をおかけしますが」
- 「お手間をとらせますが」
- 「勝手を申しますが」
- 「ご多忙中とは存じますが」
<例>「お手数をおかけしますが、こちらにお名前とご住所をお願いします」
クッション言葉の使い方……尋ねる場合
たずねる・問い合わせをする場合は、相手にぶしつけな印象を与えずに伝えることが大切です。- 「失礼ですが」
- 「つかぬことをお伺いしますが」
- 「差し支えなければ」
- 「もし可能でしたら」
<例>「差し支えなければ、本日お伺いしたいのですが」
クッション言葉の使い方……断る場合
断る場合は、相手を不快にさせないように、「申し訳ない」という気持ちを伝えることが大切です。- 「申し訳ありませんが」
- 「せっかくですが」
- 「あいにくですが」
- 「残念ですが」
- 「身にあまるお話ですが」
- 「ありがたいお話ですが」
<例>「残念ですが、その日は予定があります」
クッション言葉の使い方……反論する場合
目上の人に反論する場合は、謙虚な気持ちを伝えることが大切です。- 「差し出がましいようですが」
- 「無礼を承知で申しあげますが」
- 「お言葉を返すようですが」
<例>「差し出がましいようですが、こちらの案でいかがでしょうか」
クッション言葉の使い方……指摘する場合
指摘する場合は、失礼な印象を与えずに伝えることが大切です。- 「誠に申し上げにくいのですが」
- 「余計なこととは存じますが」
- 「大変失礼ですが」
- 「せんえつながら」
<例>「誠に申しあげにくいのですが、いくつか間違いがあるようです」
クッション言葉の使い方・まとめ
いかがでしたか?ビジネスでは多くの人と関わりながら業績を上げていかなければなりません。単刀直入な言い方では相手に不快感を与え、ビジネスチャンスを逃しかねません。
言い方ひとつで、自分の伝えたいことが相手に気持ち良く受け入れてもらえるのですから、クッション言葉を使わない手はありませんよね。
クッション言葉は、お互いの顔が見えない電話やメールなどにもとても効果的です。
ビジネスシーンで人間関係を良好に導く、クッション言葉をぜひ使ってみて下さい!
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