2014年以降は、中古マンション価格は総じて上昇。何を買うかだけでなく、いつ買うかも重要

東日本不動産流通機構発表の首都圏の都県地域別中古マンション成約平米単価のデータによれば、2017年7月~9月期の成約平米単価は、首都圏で前年同期比+4.4%上昇の50.18万円となっており上昇トレンドが続いています。また、都県地域別で過去3年間の成約平米単価の推移は、

●東京都区部62.56万円→74.35万円 18.8%↑
●東京都多摩35.81万円→38.99万円 8.8%↑
●埼玉県25.77万円→29.67万円   15.1%↑
●千葉県24.16万円→26.93万円   11.4%↑
●横浜市・川崎市41.03万円→46.61万円 13.6%↑
●神奈川県他28.22万円→29.92万円   6.0%↑

地域によってもバラツキがありますが、平均価格は総じて上昇しています。資産価値を考える上で、何を買うかは当然大切なことですが、いつ買うかも重要なことです。
首都圏地域別四半期の中古マンション成約平米単価推移(出典:東日本不動産流通機構undefined季報2017年7月~9月)

首都圏地域別四半期の中古マンション成約平米単価推移(出典:東日本不動産流通機構 季報2017年7月~9月)


◆参考記事:2014年は、マンション『まだ買い時』説の真偽

全体的な中古マンション価格が上昇しているとは言え、同じエリアでもマンションの上昇幅に違いがあるのも事実です。築年数がそれほど経っていないマンションでも大きく上昇しているマンションもあります。

例えば、東京五輪決定以降中古マンションの流通価格が総じて上昇した東京湾岸エリアでは、2000年代に供給されたWコンフォートタワーズやパークシティ豊洲といった物件だけでなく、「パークタワー東雲」や「スカイズ タワー&ガーデン」のように築浅でも価格が大きく上昇した物件もあります。エリアやタイミングだけでなくマンションの個別性も資産価値には、影響します。

資産価値を左右する需要と供給……世の中は、「常ならず」

資産価値を左右するのは、需要と供給です。直近の例では、2013年9月の東京五輪決定以降の豊洲・勝どき・有明エリアは、開発期待で注目度が高まり需要が増え好調物件が続出するなどマンションの売れ行きにも影響が出ました。また、品川周辺エリアは、中央リニア新幹線の新駅開業などの再開発期待で注目度が高まりましたが新築マンションの供給が少なく港区港南エリアの中古マンションの価格は、大きく上昇しています。

今も、全国のあちらこちらで再開発やオフィスの建設、交通網の整備が進んでいます。世の中は、「常ならず」。世の中が変化すれば、それぞれのマンションの価値も変わってきます。どんなマンションが資産価値を維持しやすいマンションかと言えば、将来にわたって堅実な需要が存在し、大量供給が難しいマンションと言えるでしょう。

例えば、リゾートマンション。中古マンションで、流通価格が低水準で推移しているのがスキーリゾートのマンションです。約30年ほど前のリゾートマンションブームの際に、湯沢や苗場といったスキーリゾートに数多くのリゾートマンションが分譲されました。中古マンションの売出し事例を見ると、100万円未満の価格の住戸が並び、中には売り出し価格10万円のマンションも。50平米超の新耐震マンションが50万円程度で売り出されているケースもあり資産価格は分譲時よりも大きく下落しています。通年リゾートとしての魅力の弱さやスキー関連の人口減少などの要因だけでなく、大量供給されたものが修繕費や高い管理費がネックになり一斉に売り出されていることも背景にあります。
 

軽井沢のレジャースポット

軽井沢のレジャースポット

一方で、軽井沢に目を向けると様相が異なります。観光客数も近年、上昇トレンドが続いている軽井沢地区ですが、景観と自然環境を守るための規制がしっかりと設けられているため高さ規制などによってリゾートマンションの供給が容易ではありません。結果的に需給バランスが安定し、築10年以内のマンションの中には、分譲時を上回る価格で取引されているケースもあるようです。もともと、保養地として別荘を利用している方も多い場所ですし、観光需要も旺盛。1995年にオープンした軽井沢・プリンスショッピングプラザも街のレジャー性を高めていて新規の需要層が増えていることもプラスに働いています。また、長野新幹線によって首都圏などの大都市圏からダイレクトにアクセスできることもセールスポイントになっているようです。

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