8Kテレビとは? 4Kとの違いやコンテンツの入手方法を解説!
テレビはデジタル化以降、さらなる高精細化に向かって進化を続けています。既にフルHD(1920x1080画素)の4倍の画素を持つ「4K」(3840x2160画素)が浸透し、テレビ売り場では「4K」が当たり前になりました。そして今、次なる「8K」の足音が。
今回は、そんな気になる最新の「8K」について解説します。8Kテレビとは? 4Kとの違いは? 映像コンテンツの入手方法は?
究極の臨場感をもたらす「8K」
「8K」は、7680x4320画素を持つ新しい高解像度テレビの俗称。日本ではNHKが「スーパーハイビジョン」の名称で、放送システムや受像機関連の開発と普及をリードしています。「8K」の7680x4320画素は、「4K」(3840x2160画素)の4倍、フルHD(1920x1080画素)の16倍に相当し、100インチクラスの超大画面でも、画素のツブツブが気にならず、究極の臨場感が得られる水準で、「テレビの最終形」と考えられています。
また、画面サイズが同じ場合、8Kは4Kに比べて画素の密度が4倍も高精細なので、映像や文字をより緻密に表示することができ、情報用ディスプレイとしての活用も期待されています。
8Kテレビはもう、100万円で手に入る!
液晶テレビの雄であるシャープは、いち早く8Kテレビの開発に着手。2017年12月に発売の70型8K液晶テレビ「LC-70X500」は、約100万円と戦略的な値付けで、8Kテレビ時代の到来が現実味を帯びてきました。将来、8K放送が受信できるチューナーが登場すると、追加接続することで、8K放送を楽しむことができます。
現時点でも、フルHDの放送やブルーレイ、4K放送やUHD-BDを8Kに変換して視聴でき、画素のツブツブが目立たない高密度で滑らかな映像は、とても魅力的です。
8Kで撮影されたデモ映像なども確認しましたが、4Kとはまた次元の違う空気感や立体感は圧巻。こうした映像が、近い将来、家庭でも日常的に楽しめるようになると思うと、感慨深いものがあります。
8K映像はどうしたら見られるの?
現在、BS-17chで8K試験放送が行われていますが、家庭用のチューナは未発売で、一般視聴者が受信することはできません。今後の予定ですが、2018年12月に、BS・110度CS衛星による実用放送が始まる予定で、そのタイミングには、各社から8K放送が視聴可能なテレビやチューナーが製品化される見込みです。
そのほか、ケーブルテレビ網や、高速インターネット回線を利用した再送信も検討が進められているので、各家庭で衛星アンテナを所有せずとも、視聴できる環境が整う見込みです。
2020年に開催される、世界的なスポーツイベントも、8K放送なら、家庭でその場に居合わせたかのような臨場感で楽しめると期待されています。
今テレビを買うなら4K?それとも8K?
今「4K」テレビの購入を検討されている方の中には、「8K」と聞いて、「また買い替え?」と心配な方もいらっしゃることでしょう。しかし、この先しばらくは、8Kテレビは大画面が中心で価格も高止まりすると思いますので、一般のご家庭なら、安心して4Kテレビを選ぶと良いでしょう。
実際のところ、現在の地上デジタル放送(2K)、4K放送やUHD-BD(4K画質のブルーレイ)は継続しますので、テレビは4Kで必要充分と言えます。また、8K放送が始まったとしても、8Kチューナーは、4Kに変換して出力できる製品が主流になると考えられ、4Kテレビでも視聴することができます。
画質面からの判断ですが、8Kの高精細が威力を発揮するのは、100インチクラス以上と考えられています。一般家庭で主流の65型程度未満なら、4Kでも充分満足できる画質が得られるでしょう。もちろん、高画質に興味のあるマニアはその限りではありません。
8Kは本当に必要なのか?
「4Kもまだなのに、もう8K?」という嘆きの声も聞こえてきます。新しいモノが登場した際には、必ず不要論が浮上しますが、8Kについてはどうでしょうか?筆者の意見としては、いずれ価格問題が解消されれば、放送もテレビも8K化すると考えています。
根拠は、スマホを振り返ると良いでしょう。iPhone 3Gが登場した時、多くの方は美しいグラフィックに驚いたものです。しかし、Retinaディスプレイがあたり前になったいま、iPhone3Gの画面を見ると、画素のツブツブが気になって仕方ありません。そう、一度、より高精細な映像に慣れると、もうそれが基準になってしまうもので、誰もが体感している事実です。
人間の目の解像度は非常に高く、画素は多いに越したことはありません。テレビの8K化も進化と受け止め、積極的に楽しんではいかがでしょうか?