弔電の打ち方を解説……弔電を打つ前に、まずは社内規程を確認
弔電はマナーを守って正しく送る
取引先の訃報に際しての社内ルールとして定めておきたい項目は以下の通りです。
・訃報への対応を行う対象範囲
・通夜、葬儀告別式への参列の判断基準/弔問に行くのか、弔電・供花・供物で弔意を表すのか
・通夜・葬儀告別式への参列者の判断基準/取引先の重要度や故人の役職などを考慮
・弔電、供花、供物の基準、送る場合の名義/社長名、担当役員名等々
・弔電の担当部署と利用サービスの指定
・香典金額の基準と香典袋の名義
・手伝いを依頼された場合の対応
・弔辞を頼まれた場合の対応
弔電の打ち方:弔電は「とにかく早く」届ける
弔電は、通夜、告別式当日までには必ず届くように手配する
さらに、遺族は葬儀までに届いた電報を読み上げる順番を決め、さらに社名や名義等の読み方を確認する、という作業があります。葬儀直前に弔電が届くと荷を掛けることになるため、こうした意味からも弔電は早く手配したほうがよいのです。なお、弔電を打ったからといって葬儀に出席できないわけではなく、急遽出席しても失礼には当たらない、とされています。
相手方の宗教を確認する
弔電を打つ場合、多くの方が電報サービスの定型文から選んで送る場合が多いでしょう。ただ、その文言が相手方の宗教によっては相応しくない場合があります。たとえば、「ご冥福をお祈りします」というのは、葬儀がキリスト教式の場合は不適切です。下記に宗教別に一般的なお悔みの言葉を記します。
仏教 「心よりご冥福をお祈り申し上げます」
キリスト教 「○○様が安らかな眠りにつかれますよう、心よりお祈り申し上げます」
神道 「御霊の安らかならんことをお祈り申し上げております」
弔電の打ち方:弔電の送り先住所・宛名を確認する
弔電の届け先ですが、仕事上のおつきあいなので、会社宛にするのが基本のマナー。葬儀直前であれば斎場宛となり、送る際には「◯◯斎場気付 ◯◯様」といったように、誰の葬儀かを分かりやすくすると良いでしょう。弔電の宛名・宛先は受取人である「喪主」となります。通常は通夜や葬儀のお知らせに喪主が記載されていますが、喪主が分からない場合は、「◯◯様(故人の名前)ご遺族様」のように故人の遺族宛で送るようにします。
弔電の打ち方:弔電の依頼主は会社名か個人名
ビジネスの弔電における依頼主名は「会社名」の場合と「個人名」の場合があります。会社名で打つときには、省略は使わず正式名称で打ちましょう。個人名で打つときには高い役職者(通常は役員以上)の名前にして「社名・役職名・氏名」の順で記載します。現場担当者ではなく、故人と親しくなくとも関連部署のトップなど、役職者の名前にするのが基本です。
また、社名や個人名が特殊な読み方をする場合は、読み仮名をつけると良いでしょう。弔電は読み上げられるケースが多いので、名前の読み方が分からないと遺族・関係者に調べる時間をとらせてしまいます。
弔電の個人名、会社名に読み仮名をつけておくと親切
弔電の打ち方:弔電の台紙を選ぶ
お悔やみ用の台紙を選びます。台紙はグレードごとに値段が異なります。シンプルなものから豪華なものまで。線香や花付きのものもあります。値段は500円前後から1万円を超えるものまで様々。故人との関係性を考えて台紙を選びます。通常のビジネス上の付き合いであれば3000円程度が相場となるでしょう。弔電の打ち方:弔電の文例を選ぶ
弔電の文章は、多くの場合は定型文を利用することが多いでしょう。定型文は簡潔な文章で間違いがなく、文面を考える時間が省けます。もちろん、定型文の一部を編集することもできますが、仕事上の弔電は形式的な文言を基本とします。個人的な思いや余計な表現は使わず、簡潔に形式を重んじたものとしましょう。下記のような文例が一般的です。
「○○様のご逝去を悼み、謹んで哀悼の意を表するとともに、長年のご厚誼を深く感謝申し上げます。衷心よりご冥福をお祈り申し上げます」
【関連記事】