雨が降り出してから気付いては遅い! ワイパーの不具合

ワイパーを動かしたら、思ったように水滴が拭き取れない、スムーズに動いてくれない、異音がするなどの症状に困ったことはありませんか? 雨の日は路面も滑りやすく、いつもより視界が悪くなり運転しにくくなります。そんな中での、ワイパーの不調は避けたいですよね。

そこで今回は、自分で簡単に出来るワイパーのメンテナンスをご紹介します。


ワイパーの構造と水を取る仕組みとは?

ワイパーは、ワイパースイッチ、ワイパーモーター、リンクアーム、ピボット、ワイパーアーム、ワイパーフレーム、ワイパーゴムという7つの部品で構成されています。

ワイパー構造

ワイパーは7つの部品から構成されています


ワイパーのスイッチをONにすると、ワイパーモーターが作動します。リンクアームは、モーター軸との接続部であるクランクを経由しモーターの回転運動を往復運動に変換する働きがあります。このことによりピボットに取り付けられたワイパーアームが左右に動くようになるわけです。

一般的にワイパーは「拭き取る」という表現を使っていますが、実はフロントガラスに付いた水滴を完全に拭き取っているのではなく、薄い水の膜を作り視界を確保しているのです。「均等に水を伸ばしている」という方が、正しい表現かもしれませんね。その薄く均等な水の膜を作る為に重要なのがワイパーブレードとワイパーゴムです。

ほとんどのフロントガラスは平面ではなく、微妙に曲面しています。その曲面に接しているワイパーゴムを均等な圧力で押さえる必要があり、そのためワイパーブレードはとても繊細な作りをしています。金属レール部分は、ワイパーゴムをガラス面に均等に押し付ける力を保つ役割をしています。

ワイパーブレード

じつは繊細な作りをしているワイパーブレード


そしてフロントガラスに付いた水滴などを拭き取るワイパーゴムは、ガラス面に対して非作動時では、リップ部が90度の角度になるように設定されています。そして、作動時には一般的に45度の倒れ角になっており、左右に折り返して動くワイパーがガラス面を均等に拭き取れるようになっています。これが主なワイパーの構造と、水を取る仕組みです。 


知らず知らずのうちに劣化するワイパーゴム、変え時はいつ?

一般的に、ワイパーゴムの推奨利用期間は1年、ワイパーブレードは2年と言われています。ですが、ゴムは紫外線やオゾンに弱く、あまり使わなくても経年劣化を起こします。また、環境や使用状況によって、寿命が変わってくるので、日頃から点検を行い、以下に当てはまることがあれば早めに交換しましょう。

<ワイパー交換の目安チェックリスト>
  1.  ワイパーのゴムが切れている
  2.  ワイパーゴムにヒビ割れが見られる
  3.  ワイパーゴムが硬くなっている
  4.  スジ状の拭き残しが目立つようになってきた
  5.  拭きムラが出るようになってきた
  6.  拭きとった際にガラスに水がにじむ
  7.  拭き取り時のワイパーがビビる(変な音がする)

1~3の症状は明らかにゴムが劣化しているので早急に交換しましょう。この状態が起こるということは、すでにキチンと水滴などを拭き取れていないと思います。

4~7の症状は一度ワイパーゴムの汚れを拭き取り、フロントガラスをクリーナーなどで念入りに洗ってみましょう。一見きれいに見えるガラス面も、油膜や劣化したコート剤で均等な水の膜が形成されなくなっている可能性もあります。

一般的に、多くの車種で使用されているワイパーの形状はトーナメント型です。拭き取り部分が、フロントガラスの曲面についた水滴を払うのに適していてるからです。このトーナメント型のワイパーを使用している場合、上記のチェックリストに加えて、レバーに異物が挟まっていないか、ガタがないかもチェックしてください。正常にレバーが作動せず、ガラス面に均等な圧力がかからなくなっている場合もあります。

改善されなければワイパーゴムを、それでもダメならワイパーブレードも交換しましょう。


ワイパーアームの異変はプロに相談を!

町の中古車屋さんに話を聞いてみると前述のリストの4~7の症状はワイパーゴム、ワイパーブレードの交換によりほぼ改善できるとのことです。

稀にあるのがワイパーアームの異常。アームの裏にあるスプリングが弱るのが原因で、ガラス面へのワイパーブレードを押さえる圧力が不足していたり、経年変化等によりアームが湾曲した事が原因で、フロントガラスとの設置角度が90度からズレてしまい均等な拭き取りができなくなっていることもあります。

湾曲したアームはプライヤーを使えば、力わざで修正できなくはないのですが、自分でやるとリスクが高いので、整備士さんなどプロに相談した方が良いでしょう。


種類もさまざま、あなたのカーライフに合ったワイパーは?

ワイパーは、環境や使用目的によってワイパーゴム、ブレードを選ぶと、より安全で快適なドライブを楽しむことができます。

例えばスノーブレード。これは、降雪地帯の方やウインタースポーツを楽しんでいる方に着用をお薦めします。一般的なブレードとの違いは、ブレードのレバー部分がゴムで完全に覆われているところです。降雪時にワイパーを作動していると、レバーに雪が詰まり拭き残しができたという経験はありませんか? そういった状態を防ぐにはスノーブレードがオススメです。

あとは、ワイパーブレードにスポイラーを取り付け、高速走行時に風圧でワイパーが浮き上がらないようにしているものもあります。


ワイパーゴムはノーマルタイプ、グラファイトタイプ、撥水タイプの三種類があります。

■ノーマルタイプ・ワイパーゴムの特徴
ノーマルタイプは最もスタンダードで、生ゴムとも呼ばれており、価格も安く一般的に使われているものです。フロントガラスに撥水コーティングを施していなければノーマルタイプで十分です。

■グラファイトタイプ・ワイパーゴムの特徴
フロントガラスに撥水コーティングを施している方にオススメなのはグラファイトタイプです。ワイパーゴムにグラファイトをコーティングしたものです。グラファイトとは日本語では黒鉛と記され、身近なところでは鉛筆の芯にも含まれています。油分を含まず潤滑性が高いので、ワイパー作動時のビビりを低減し、撥水コーティングを施したフロントガラスの撥水被膜の劣化もある程度押さえることができます。もちろんコーティングを施していないフロントガラスにも使えます。

■撥水タイプ・ワイパーゴムの特徴
フロントガラスに撥水コーティングはしたいけど面倒くさいという方には撥水タイプです。オススメ理由としては、ワイパーを作動するだけでガラス面が撥水加工され手間がかからないからです。私は面倒臭がりなので、こういうタイプは重宝しています。

これ以外にもメーカー独自のコーティングを施したり、素材にシリコンゴムを使ったりと、ワイパーゴムの種類もさまざまです。自分に合ったアイテムを見つけて下さい。


違いが分かりにくいワイパーのサイズ、調べておくことは?

ワイパーは一見どれも同じに見えますが、車種や年式によって違いがあります。中には左右のサイズの違う物もあるので、購入の際は愛車の型式や年式を車検書で調べておきましょう。

また、長さが同じでも断面の形状や幅が違う物があり、ワイパーゴムなら何でも使えるわけではありません。購入するときは、現在使用しているワイパーブレードに適合するかどうかを購入前に確認することが必要です。


>>つぎページでは、自分でワイパーゴム・ブレードの交換する方法を説明します