「無理をしない」「頑張りすぎない」ことが大切で、楽しむ余裕をもつのが北欧流の暮らしだとか。とは言え、「狭くても片付く部屋にしたい」というのが私たちの現実。理想の暮らしに一歩近づくために今から取り組みましょう。


ラダー(梯子)スタイルの壁収納

北欧の子ども部屋でよく見かけるのが、ラダースタイルの収納です。梯子段のような横パイプに、脱いだ服や学習用のカバン、趣味のスポーツ用品などを子ども自身がサッと掛けるだけで片付くようになっています。

北欧では幼いころから生活の場として子ども部屋を作る家庭が多いので、自分の責任で持ち物を管理する習慣づけを行うという、自立を促す北欧ならではの躾のあらわれです。
北欧収納インテリア

好きな色のラダーを取り付けると部屋のアクセントになる

壁を使っているので家具を置くスペースがいりません。ベッドや机などが必要な子ども部屋にとっては有効な収納法。明日着る服、持っていくカバンなどを用意しておけば、朝の支度がスムーズです。

また、横パイプが天井近くまであるため、成長して背が伸びたら上のほうまで収納として使えます。


寝室や廊下の壁を活用した収納

部屋の四方にある垂直面は、窓や扉がある以外は壁になっています。その壁を使えば、収納家具を買い足す必要がありません。とりわけ廊下には未利用の壁が残っていることが多いので、そこにフックを取り付けると、上着やバッグを掛けておくことができます。
フック吊り下げ収納

北欧には横長の連続フックがある。吊り下げるモノに応じてフックの取り付け位置を決める(左:フィンランド 右:IKEA)

また、寝室ではベッドと壁の間が空いていませんか? 移動の動線スペースを残しておかなければいけないエリアではありますが、フックを付けて小物を吊るしておく程度なら問題ないはず。

メイク用品やアクセサリー、ベルト、ネクタイなど、バラバラになっては困るアイテムをカゴにまとめて吊るしたり、ウォールポケットに入れて下げたりしておくというやり方もあります。


壁に棚を付ける

ふだんの暮らしで散らかりやすいアイテムは、意外と小さいモノや細かいモノが多いのです。たとえばスマートフォンや財布、キーホルダー、郵便物など。一方、大きめのモノとしては本、雑誌、プリントといったところ。こういったモノのほとんどは、「また使う」「あとで見る」といった傾向があるので、戸棚や引き出しにしまうとそのまま忘れてしまいがちです。
壁の棚収納

棚を取り付けるときには、壁の下地がある箇所にネジ止めをするのが鉄則。棚受けと棚板の耐荷重の確認を忘れずに(画像:IKEAの棚)

そのため、部屋のどこかで片付けるとしたらどうする? という答えを見つけることになります。小さな収納家具を置くのも一案ですが、場所をふさぎたくないときには、小さな棚を取り付けるのがお勧めです。

ホームセンターやインテリアショップに行くと、実用的で見た目にもいい商品が見つかります。ソファやテーブルのすぐ脇にある小さな壁を使えば、場所をとることなく、その場ですぐに片付く仕組みがつくれます。


棚プラスαで便利な収納に

北欧では、古い家でも長く住み続けるために収納を工夫しています。旧式の戸棚はあるけれど、システム収納のような気の利いたスタイルのものがないといった家庭もあるのです。

そのため、毎日行う家事作業のしやすい収納ではないといった悩みもあるようです。そんなときに収納を設ける大掛かりな工事で解決をするのではなく、自分のできるやり方を見つけるのが北欧流です。
イケアの収納

棚とフックのデザインでクラシック、カジュアルといったイメージの演出ができる(画像:IKEA)

たとえばキッチンでは壁に棚を設けて食器や鍋を置き、さらにフックを取り付ければ調理ツールやカップなどを吊り下げることができます。いつも使うアイテムなら埃を気にするまでもなく、使って洗って清潔な状態に保てます。また、使いたいときと片付けたいときには、ササっと手際良くこなせるのです。

日本では洗面所に洗濯機を置く家庭が多く、そこで洗面、入浴前の着替え、洗濯といった行為が行われています。それなのにスペースに余裕がないため、散らかりを予防する収納が必要です。とは言え収納棚で床をふさぎたくないときには、壁に棚と吊り下げ用のパイプを取り付けておくのがお勧め。

着替えなどの動作に差し支えがないよう棚の奥行きを浅めにして、天井近くの棚だけ奥行きの深い棚にしておくとストック品がしまえます。


壁を片付けコーナーにする

壁際にはすでに収納家具を置いているという家庭もあることでしょう。その家具の背丈が低いタイプの場合には、家具の上に残っている壁スペースを活用するのも良い手です。小さな箱型の収納を壁に取り付けることで、小物を整理する片付けコーナーになります。
イケアと無印良品の収納

6畳の和室にダブルベッドとベビー家具を置いて、壁の箱収納には小さなベビー用品を(左:IKEA)。壁に棚やミラー、ボックス収納を配置してメイクコーナーに(右:無印良品)

たとえばキッチンでは調味料やスパイス、寝室や洗面所ではスキンケアとメイク用品、玄関では鍵やハンカチとティッシュといった具合に、よく使う細々したアイテムが迷子にならずに助かります。


実用重視のチョイ掛け収納

北欧の布巾やタオルには吊り下げ用のタブが付いていて、フックに引っ掛けるだけでいいスタイルになっているのですが、日本ではパイプやハンガーに掛けておかないと、臭いやカビの気になる季節があります。

日本の気候は高温多湿な時期があるため、カビ対策が欠かせません。濡れたら早く乾かすということを優先すると、水まわりでは吊るし掛けにするのがベスト。水切りと乾燥を兼ねて、浴室内ではスポンジやブラシ、スクイージーを吊るします。
梅雨時の片付け収納

清潔に片付けやすい収納は日本スタイルで

洗面所の限られたスペースでは、ヘアドライヤーの置き場所に悩むという声もよく耳にします。毎日洗髪してヘアースタイルを整えるというのは、入浴習慣だけではなく髪質やオシャレ意識が反映されているのかもしれません。乾かすためのドライヤーとスタイリング用のものを毎日使うのなら、パイプやハンドルに吊り下げておくのが合理的です。


賃貸でも気軽にフック掛け

分譲住宅に住んでいても壁に傷を付けたくないという家庭があります。それでも気軽にモノを吊り下げて、片付けやすい部屋にしたいという要望もあります。その場合には、ドアの上に挟むだけでいいフックや、壁に取り付けても針先ほどの穴しか残らないフックを使いましょう。
無印良品の壁に付けられる収納家具

ドア用ハンガーに帽子やベルトなどを吊るす(左:IKEA)。家族全員の上着やカバンを吊るす(右:無印良品)

玄関、廊下、部屋の扉まわりは、毎日行き来を繰り返す所になるので、帰宅や外出のついでに片付けることができます。また、トイレのような小さな空間に取り付けておくと、ハンドタオルやペーパー類のストックをカゴや袋に入れた吊り下げ収納に役立ちます。


北欧インテリア&収納のファンが増えています。ただ単にシンプルなだけではない、心地よく過ごすために工夫を重ねている様子が魅力的。「狭いから」「片付けが苦手だから」と諦めたくありません。北欧流収納で今から片付けましょう。


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