1000BASE-T試用記(3)
1000BASE-Tの実効速度II
先回は、とりあえず1000BASE-Tのスループットを掲載しましたが、今回はその再検証を行ってみたいと思います。
Page1:ハードディスクの実効速度は?
Page2:Microsoftネットワークでの実効速度は?
Page3:FTPでの実効転送速度は?
Page4:Nulデバイスでの検証は?
Page5:Linuxでの検証結果!
■ハードディスクの実効速度は?
ここで、まず今回の調査に利用するハードディスクのデータ転送速度を計測してみることにしました。利用したハードディスクは以下の通りです。 コンピュータは、1.33GHzのAthlon(メモリ256M)です。
・富士通:MPG3409AT-E (40.9G U100 5400)
・IBM:IC35L040AVVA07-0 (40G U100 7200)
上記のハードディスクをマスターとスレーブに設定して今回のスループット調査に利用したbench.dat(約100Mbyte)のファイルをドライブ間でコピーしてみました。FドライブがIBMで、Cドライブが富士通です。
環境は、共に「DMAはウルトラDMAモード5」になっています。
(注)写真はクリックすると大きく表示されます。
さて、ファイルをドラッグして転送します。
結果ですが、以下の通りです。
・転送ファイルbench.dat 104857600Byte
1回目調査:9.58秒-->
83.5Mbps
2回目調査:9.53秒-->
83.9Mbps
双方ともATA100のハードディスクですが、このような状況です。ATA100というのは、 100MByte/秒すなわち800Mbpsという規格です。とはいっても、これはバスの規格なので、ATA100のハードディスクでそれだけの転送速度が保証されているという訳ではありません。それにしても、この速度は驚きです。
先回の調査で1000BASE-Tの転送速度が100Mbsp程度であったのは、ここに原因がありました。
1000BASEの転送速度がハードディスクの転送速度より少々速いのは、異なるCPU間のデータ転送であったからでしょう。上記のハードディスクの調査は、当然1つのCPUで行っています。
皆さんも一度ご自分のハードディスクの実効速度を計測してみませんか?びっくりする数値がでるかも知れません。 計算方法は、以下の通りです。8を掛けるのは、byteをbitに直す必要があるからです。
(ファイルサイズbyte/秒)*8/1024/1024=実効速度(Mbps)