ドイツのSIMカードを使うには現地の住所が必要!?
海外でも日本のスマートフォンやタブレットを普段どおりに使うことがもはや当たり前の時代。お店を調べたり地図や時刻表を見たりできる端末はガイドブックにも変わる海外旅行の必需品となりましたが、気になるのが通信料金ですよね。以前は日本の携帯電話のほとんどがSIMロックされていたため、海外で使用する際にはやむなく高額の国際ローミングサービスを利用していたという人も少なくないはず。それだけに、2015年に日本でもSIMロック解除が義務化されたことは喜ばしいこと。SIMロックフリー端末が普及したことで、海外旅行先でも現地のSIMカードを利用して格安にデータ通信ができるようになりました。では、ドイツの事情はといいますと……じつは数年前の法令改正で大きく変わってしまったので、旅行者は注意が必要なんです。2017年7月以降、テロ対策のため電気通信法により規制が強化され、ドイツのSIMカードを使うにはドイツでの住所が必要となりました。SIMカードを購入することはできても、アクティベート(開通作業)の際の本人確認が厳格化されたため、居住者以外が使用することが難しくなったのです。
<目次>
- ドイツ短期旅行の場合はレンタルWifiがおすすめ?
- ドイツ在住者がSIMカードを購入・使用する場合は?
- ドイツで格安SIMカードを購入できる場所
- ドイツのSIMカードにはどんな種類がある?
- ドイツのWifi事情
ドイツ短期旅行の場合はレンタルWifiがおすすめ?
では、ドイツ旅行中の通信はどうすればよいのでしょう? 結果からいいますと、短期旅行の場合はドイツで使えるモバイルWifiをレンタルするか、日本のキャリアが提供する国際ローミング、またはドイツで使用できるSIMカードを日本で購入することをおすすめします。一昔前に比べるとずいぶん安くなり選択肢も増えました。じつのところ、ドイツでもキャリアや店舗、担当者によっては対応が違うこともあり、住所確認がホテルの住所などでもOKのこともあるらしいのですが……せっかくの旅行中にそれだけのリスクと時間と手間をかけるのはおすすめできません。
では、ドイツ在住や長期滞在の場合はどうでしょう?
ドイツ在住者がSIMカードを購入・使用する場合は?
ドイツに住所がある人は、もちろんドイツのSIMを購入し使用することが可能です。ですが2017年7月の法令改正後、ビデオチャットでの本人確認が必要だったりと身元確認が厳しくなっているので、以前に比べて面倒に感じられるかもしれません。とくにドイツに引っ越したばかりでドイツ語が理解できない場合は、自力で開通までこぎつけるのは至難の業といえます。それでは実際に、ドイツ在住者がSIMカードを購入・使用する方法をみていきましょう。
ドイツで格安SIMカードを購入できる場所
ドイツではSIMプリペイドカードを利用したデータ通信がごく普通に行われているので、あらゆる場所で購入が可能です。ドイツの玄関口となるフランクフルト空港やミュンヘン空港ほか主要空港や駅構内、街中のいたるところに携帯電話のショップがあるので、SIMカードを購入できる場所は簡単にみつけることができるでしょう。家電量販店(SaturnやMediamarktなど)や本屋さん、スーパーマーケット、ドラッグストア、キオスクなどでもSIMカードを販売していますが、初めてドイツのSIMカードを使う場合はキャリアショップで購入し、その場でスタッフに初期設定をしてもらうことをおすすめします。MVNO(格安SIMを提供する事業者)が販売する格安SIMカードならさらに安いデータ通信も可能ですが、基本的にすべて自分で登録作業をしなければならないので慣れている人向け。後でチャージする場合も同様、自信がない人はキャリアショップでチャージしてもらうのが無難です。
※ドイツでSIMカードを購入する際は、現住所のわかる滞在許可証やIDカードなど身分証明書をお忘れなく。
※追記:2017年7月以降、SIMカード購入の際にはドイツでの住所が必要となっています。
ドイツのSIMカードにはどんな種類がある?
ドイツには多くの携帯キャリアが存在します。大手ではTelekom(T-mobile) 、Vodafone、O2、E-Plusの4社が有名で、なかでも一番の知名度を誇るのがテレコム(Telekom)。元国営なだけに回線が安定しているとの定評があり評判は上々です。それ以外のMVNOではFONIC 、congstar、blau、スーパーのALDI、Lidl、REWEなどが格安SIMプリペイドカードを提供しています。どこの会社も容量や通信速度などを細かく分けた多種多様な通信プランを設定しておりどれを選べばいいのか迷うところですが、各社を比較してもそれほど大きな違いはないといっていいでしょう。パッケージには価格やデータ量など各プランのセールスポイントとなる情報が目立つように表記されているので、いくつか見比べながら自分にあったものを選ぶといいでしょう。ドイツ語でSIMカードはSIM-Karteといいますが、パッケージには大きく表記されていない場合もあるので購入の際にはSIMカード付きのパッケージかどうか確認を忘れずに。また、ドイツでもSIMカードのサイズは標準(MiniまたはStandard)、マイクロ(Micro)、ナノ(Nano)の3種類があり、最近は3種類ともに対応できるように切り取り式になっている場合が多いです。
ドイツのWifi事情
ドイツで無事に格安SIMを入手して携帯を使えるようになったらひと安心。ですが、データ通信量の上限にはご注意ください。無料Wifiを使える場所ではそちらに切り替えるようにして、できるだけ通信量を抑えるようにしましょう。ドイツでは空港、ドイチェ・バーンの駅や列車内、地下鉄、ホテル、観光施設など公共の場での無料Wifiスポットがあちこちにあって便利。街自体でフリーWifiを提供したり、レストランやカフェ、ショップなどでも使えるところがどんどん増えてきています。「Free-WIFI」の表示を掲げていないところでも使える場合があるので、お店の人に聞いてみてくださいね。【おすすめ記事】