航空券/空港・機内の過ごし方

到着した空港でトラブルを避けるために(2ページ目)

飛行機が目的の空港に到着しても、すぐに旅を始められるわけではありません。その国に入国するにはいくつかの手続きが必要になります。入国までの流れと、空港でのトラブルを避けるための注意点を説明しましょう。

執筆者:秋本 俊二

“ロストラゲッジ”を避けるために

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荷物にはネームタグを忘れずに
出発の際に預けた荷物が、どこへ行ってしまったのか、到着地の空港で出てこない──そんな“ロストラゲッジ”を経験者はきっと少なくないはずです。でも、万が一預けた荷物が出てこなくても、慌てなくて大丈夫。「Lost&Found」などの表示がある専用カウンターで控えのラゲッジタグと利用した便の航空券を提示し、荷物を宿泊予定のホテルに届けてもらうように頼めば、たいていは1日か2日で無事に手元に戻ってきます。

稀に荷物が見つからなかったり、旅行中に届かなかったりというケースもありますが、次のことを守っていればまず安心。ぜひ実践してみてください。

■荷物には必ず「ネームタグ」を付ける。
表に名前が見える「ネームタグ」は、空港到着時にそっと覗かれて声をかけられ、詐欺事件に遭うケースがありますので、タグはできるだけカバーのあるものに。そして、スーツケースの内部には名刺と「Itinerary(旅程表)」と書いた封筒などに目的地での滞在先、携帯番号などを明記して入れておくと、たとえ荷物が迷子になっても速やかな返却が行われます。

■ぎりぎりのチェックインは避ける。
時間ぎりぎりにチェックイン手続きを行うと、ロード漏れ(積み忘れ)の原因に。やむをえず空港到着が遅れそうな場合は、あらかじめ荷物を少なめに整理し、機内持ち込み手荷物のみでチェックインしたほうが安全でしょう。

■バッグは突起物の少ないものを選ぶ。
突起物のあるバッグは、ベルトコンベアで高速で運ばれる際に、引っかかって飛び出してしまう可能性が高いようです。また、スーツケースの表側にぐるっと巻く布製バンドも、運搬中に緩んでコンベアに引っかかってしまうことが多いため、航空会社ではすすめていません。

■古いラゲッジタグは外しておく。
過去のフライトで付けられたラゲッジタグは、到着時に外しておきましょう。大きなものの他に、いくつか必ず貼られるバーコードの小さなシールも、乗り継ぎの場合に違う接続便に積み込まれてしまうといった間違いの原因になります。すべてバーコードで読んでいるので、スーツケースにあれやこれやのシールを貼るのも本当は避けたいところです。

一晩分の着替えと多少の現金を

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最近はロストラゲッジは減ってきたが……
以上のことを守っていれば、仮に海外の空港で“ロストラゲッジ”に遭っても、そんなに慌てることはありません。また、ラゲッジタグの控えはパスポートに必ずはさみ、ターンテーブルで自分のスーツケースをピックアップするまで無くさないようにしましょう。

最近はどのエアラインも荷物を管理するコンピュータシステムが発達し、ロストラゲッジも少なくなってきました。しかしそれでも、ゼロというわけにはなかなかいきません。前の出発地からの機の到着が遅れて荷物の積み替えが間に合わなかったり、別の荷物にまぎれてどこか他の国に運ばれてしまったり──ということは必ず起こります。

自身も年に20回は海外へ出るというあるヨーロッパ系エアラインの広報担当者は、こうアドバイスしてくれました。

「私の場合は、いつどこでロストラゲッジに遭っても慌てないで済むように、一晩分の下着と洗面道具、貴重品、仕事の道具、書類などは必ず手荷物として機内に持ち込むようにしています。あとは、多少の現金ですね。100ドルか200ドルくらいのドル札は、常に財布に入れて海外へ。渡航先によっては、カードが使えないという場所もまだまだ多いですから」
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