タマゴのチョコレートがあふれるイースターシーズン!
ちょうど今の時期、ヨーロッパのチョコレート店はどこも大忙し。店先には卵やヒヨコやウサギの形のチョコレートが所狭しと並び、ショコラティエたちは、連日沢山の可愛らしいチョコレートを作り続けます。ヨーロッパでは、イースターは春の訪れとともにやってくる、チョコレートのシーズンです。以前、フランスのイースターシーズンについて書いた記事はこちら。
イースターの素敵なチョコレート!フランス編2014
(写真を眺めているだけでも楽しいのでぜひご覧ください)
日本でもイースターにチョコレートを楽しむ文化が、年々浸透してきています。2017年も出会った途端に微笑んでしまうような、楽しい新作チョコレートがいっぱい!
今回は、私が毎年イースターシーズンの新作に注目する、フランスのショコラティエによるイースターチョコレートをご紹介します。
ジャン=ポール・エヴァン
ジャン=ポール・エヴァンのイースターのチョコレート。何と言っても楽しいのです!実は私は、ジャン=ポール・エヴァンのクリスマスケーキのコレクションと同じくらい、イースターのコレクションも楽しみにしているのです。2017年もタマゴやニワトリ、海の生き物をモチーフにしたチョコレートが勢揃い。どれも、くすっ、と微笑んでしまうチョコレートばかりですが、私が注目したのはこのイースターエッグのチョコレート。
最初、茄子かと思いました。が、しかし、イースターですから茄子ではありません。タマゴです。タマゴが可愛い帽子をかぶっているのです。
一見、全くわかりませんが、このチョコレートの由来になっているのは「ウフ ア ラ ネージュ」。卵白に砂糖を加えて泡立てたメレンゲを使ったフランスのお菓子です。
ウフ(œuf)=卵、ネージュ(neige)= 雪。雪、といえば、雪の日はこういうお帽子をかぶったりしますよね、そういえば!エヴァン氏が、「ウフ ア ラ ネージュ」を解釈したのがこのチョコレートというわけです。そして中には、小さなタマゴ形のショコラが入っています。
こちらはミモザの花のデザインできれいですね。
でもお花のモチーフ以上に、実はエヴァン氏はもう一歩踏み込んでいます。フランスには「ウフ ミモザ」というゆで卵の黄身を細かくしてミモザの花に見立てたオードブルがポピュラーです。そうです。タマゴとミモザつながりなのです!(私は、卵白、卵黄、両方がフィーチャーされているところが、見逃せませんでした……)
ショコラでできたタマゴと巣のセットです。こちらは巣の上に、タマゴが1個ですが、2個のせたものもあります。
春のジャン=ポール・エヴァンのブティックはたくさんのイースターのチョコレートが溢れていて楽しいですよ。ぜひ訪れてみてください。
DATA
ジャン=ポール・エヴァン
2017 イースター期間限定コレクションは、3月25日(土)~4月30日(日)まで販売予定
ジャン=ポール・エヴァン公式サイト
ラ・メゾン・デュ・ショコラ
ラ・メゾン・デュ・ショコラのイースターコレクションは、もはや、チョコレートの精巧なアート。私は、毎年、美術館で「作品」を見るのと同じ感覚で、チョコレートに見入っています。2017年、ニコラ・クロワゾーシェフ(シェフ・パティシエ・ショコラティエ)は、一体どんなチョコレートを作られたかしら……と待っていたところ、ニュースが届きました!
え!なになに??今回は四角い……(→私の心の声)
毎年、想像もできない世界へと誘われる、ラ・メゾン・デュ・ショコラのイースターコレクション。参考までに、2015年のイースターはこんなコレクションでした。
ラ・メゾン・デュ・ショコラのイースター 2015
今年も私のイマジネーションを優に超えていました。
2017年のイースターに向けて、ニコラ・ クロワゾーシェフが作ったのは、ウシ、ヒツジ、ニワトリ、ウサギのチョコレート。可愛らしい動物たちをモチーフにした4種類で、大きさは10センチ×10センチ正方形。厚さは約2.5センチです。
春のカントリーサイドで遊ぶ、動物のファミリーが主人公。
ニコラシェフの手にかかると、ウサギさんはこんなチョコレートに。「ムッシュー ラパン」は、キャラメリゼしたココナッツ入りアーモンドプラリネを着ています。大好物をみつけて、飛び跳ねる時をねらっているかのよう!
「ミス ヴァッシュ」はおしとやかな表情。ホワイトチョコレートの小さな角が可愛いですね。アーモンドプ ラリネムースのブシェにミルクチョコレートのプレートを重 ね、ホワイトチョコレートに牛の柄を。白地に、チョコレート色の牛、ですね。
ニワトリの「マド モワゼル プリュム」は、キャラメリゼしたビスキュイ入りのアーモンドとヘーゼルナッツのプラリネ。ヒツジの「ミスター ムトン」は、クレープダンテル入りのヘーゼルナッツプラリネムースのブシェ。
春は、ラ・メゾン・デュ・ショコラのチョコレートでファンタジーの世界へ!この精巧さは必見です。ぜひ、店頭で実物をご覧くださいね。
DATA
ラ・メゾン・デュ・ショコラ
2017年イースター コレクションは3月中旬から販売、オンラインブティックでも販売有
問い合わせ:ラ・メゾン・デュ・ショコラ 丸の内店
TEL:03-3201-6006
ラ・メゾン・デュ・ショコラ 公式サイト
フレデリック・カッセル
今年のフレデリック・カッセルのイースターチョコレートはとびきりハッピー!イースターを象徴する「ウサギ」が、まるでSNSのスタンプのように様々な表情で描かれています。フレデリック・カッセルシェフは、お目にかかってお話するたびに、明るい笑顔が素敵。人を楽しませたい、幸せにしたい、という思いを常にお持ちの、カッセル氏のお人柄が表れているかのようなチョコレート。
オリジナルのエモーティコン(絵文字)がデザインされた、ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートには、それぞれウサギたちがにっこり笑ったり、いたずらな表情だったり。
エモーティコン(絵文字)はSNSでも、送る側の気持ちを伝えてくれるものですよね。お相手への気分をウサギさんの表情に託して、プレゼントするのも楽しいですし、お子さまへのプレゼントにもふさわしい可愛らしさです。
思わず笑顔がうつります! 眺めているとくすぐったいようなハッピーな気持ちに!
この大きなエッグの中には、味わいの異なる色とりどりの小さな卵型のチョコレートが入っています。タマゴを結んだ、黄色のリボンも華やか。美味しいチョコレートとともに、幸せな春が訪れそうです。
DATA
フレデリック・カッセル
イースターエッグ”エモーティコン”
3月22日~4月16日まで販売予定(なくなり次第販売終了)
販売店舗:フレデリック・カッセル三越銀座店
tel. 03-3562-1111(代表)
フレデリック・カッセル 公式サイト
2017年のイースターは4月16日
イースターは移動祝祭日で、今年は4月16日、日曜日にあたります。キリストの復活を祝う日であるとともに、春の訪れをみんなでお祝いする幸せなイースターシーズン。日本でも子どもたちが小さなタマゴ型のチョコレートを探す「エッグハント」をはじめ、ご入学、ご就職のお祝いに、ウサギやタマゴ型のチョコレートをお贈りするなど、日本独自の形で楽しむ人が年々増えています。
みなさんも、ご自分らしいスタイルで、イースターのチョコレートを楽しんでくださいね。
INFOMATION
2017年3月29日~4月2日まで、代官山ヒルサイドテラスで、イースターを楽しむイベント「はじめよう、ショコラ deイースター!」が開催されます。日本やフランスの人気パティシエたち46名によるイースターチョコレートの展示は一見の価値あり!です。
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