お金について最初に確認するのが望ましい
仕事の受発注の際、お金の話をしない人がいます。しかしこれはトラブルのもとになるので、フィーやギャラはいくらか、最初に確認するのが仕事のやり方として望ましいと思います。お金の話は先にしないとトラブルのもとに
発注側はなぜ「今回のギャラは○○円です」と言えないのか。安いギャラだとわかったら仕事を引き受けてくれないかもしれないと恐れて言わないのか。あるいは仕事が終わったあとにギャラを言えば、値段がいくらでも相手はのむしかないだろうと足元を見ているのか……。
受注側はなぜ「今回のギャラはいくらですか?」と聞けないのか。お金にうるさいと思われるのがイヤだからか。もしギャラが安いとわかったとき、迷う自分を見せるのがイヤだからか。それによって次の仕事が来なくなると恐れるからなのか……。
しかしお金のトラブルは、親兄弟でも裁判沙汰になることがあるように、人間関係を破壊します。ちょっとした約束の違いは謝罪などで解決できることはあっても、お金でもめると関係修復はほぼ不可能です。
だからこそ、最初にお金の話をするのは相手に対する礼儀であり、思いやりでもあります。逆にお金の話をしないで仕事を進めるのは、礼儀も思いやりもない、身勝手な行為と言えるのではないでしょうか。
ノーギャラで信用とチャンスを買う方法もあり
と言いながら、それとは逆のことも言えます。ボランティアではない通常の仕事であれば、人間が動く以上はそこには必ずコストが発生します。そういう意味でもお金の話は最初にすべきですが、そうでない場面もあります。たとえば自分がまだ「駆け出し」「新人」「教えてもらう立場」の場合、ノーギャラでもやることでチャンスを掴む可能性が高まります。
「ギャラに関係なく仕事は受けます!」という姿勢を見せることが「こいつは貪欲でチャレンジ精神旺盛だ」「見どころがある」などと思われ、信用度が高まる場面もあります。
私の知人で営業コンサルティングをしている女性がいますが、彼女も駆け出しのころは、大手企業に無料で企業研修を試してもらい、実績作りをしていたと言っていました。これはつまり、自分の労働コストを使って「信用を買う」という行為。あるいは広告宣伝費とも言えるでしょう。
私自身も、講演を始めた初期のころは、無料で講師を引き受けていました。無名な私を使ってくれること自体が光栄でしたし、とりあえず自分を使ってもらい、もし内容が良ければまた声をかけてもらえる期待があったからです。そうやって知名度が高まってきたら、ちゃんとお金を払ってもらえるようになったし、自分でやるセミナーも、有料でも集客できるようになりました。
これが最初から「ノーギャラではやらない」という姿勢だったら、今の私はなかったかもしれないな、と思っています。
というふうに、ギャラの話をするかどうかは、自分のステージ、その仕事が後々与えるインパクト、相手との関係性などによって変わりますから、戦略的に使い分けることです。
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