一人暮らし/人を呼べるインテリアのコツ

一人暮らし女性のマンション購入&リノベのお金の話

一人暮らしでマンションを購入することや、その部屋をリノベーションして住みやすくすること。憧れはあっても、自分には到底無理な話…と思っている人もいるかもしれません。今回は30代でマンションを購入、10年後にリノベーションを行った一人暮らし女性に詳しくお金の話を聞いてみました。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

マンション購入やリノベーションをするに当たって最も気になるお金のことを聞いてきました

マンション購入&リノベーションで作るインテリア実例』では、30代でマンションを購入し、その10年後にリノベーションをして新たに暮らしやすい部屋作りをしている一人暮らし女性・kuraさんのインテリアをご紹介しました。

都内の人気地区にあり、50m²を越えるスタジオタイプの広々とした一室。それを一人暮らしの女性が買うなんて、「さぞかし高収入なのでは!?」と思うかもしれませんが、「決して特別稼いでるわけではなく、ごく普通の会社員です」と言うkuraさん。そこで今回は、マンション購入やリノベーションにかかったお金について、より詳しくお話をお伺いしました。

■お話を伺った人
kuraさん
会社員
一人暮らし歴 12年

■Room Data
購入年:2006年
リノベーション実施年:2015年
築年数:約30年
場所:都内の人気エリア
間取り:スタジオタイプ(55m²)
管理費:月額約2万円

マンション購入にかかったお金のこと

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

窓が広く、その向こうには緑が広がる都心のマンションの一室は、掘り出し物件でした

―マンションを購入するときに考えいた部屋の条件はどんなものでしたか?

まずは物件価格ですね。

それからJRが使えるような、終電が遅くまである便利な場所で、駅の近くが希望でした。あとは治安が良さそうな街というのも条件のひとつでした。古くても新耐震基準制定2年後以降竣工の物件であることにもこだわって探しました。

―実際に、このマンションはその条件に合いましたか?


マンションの購入価格は予算を少しオーバーしましたが、無理のない範囲でした。

実は、この階下の物件が数年前に売りに出ていて、リフォームされていないにも関わらず、この部屋より800万円高かったんです。この立地と広さから考えると信じられないくらい安い値段でしたが、最初の売り出し価格で、値引き交渉は一切受け付けないという条件でした。あまりにオトクだったので、事故物件だったり、何かいわくつきなのかと調べたのですが、特にわからず、今日まで住んでいます。売主さんができるだけ早く売りたかったのかもしれません。

ここは駅から徒歩10分くらい歩くので、駅近くという条件は当てはまらなかったのですが、それ以外は納得のいく部屋でした。

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

長期間のローンを抱えることは不安だけれども、毎月の支払金額は家賃とそれほど差がありませんでした

―ローンは返済し終わったんですか?

はい、リノベーションを始める前に完済しています。マンションを購入するまで約10年間実家で暮らしていたため、普通の収入ですが貯金をすることができました。頭金を多く積むことができ、比較的短期間の20年間のローンを組みました。

毎月の支払額は管理費も含めて、月8万円程度。決して払えない額ではなかったのですが、ローンを抱えているというのは、どこか追いつめられる感覚があって、賞与はほとんど繰り上げ返済にあてるなどして、早めに返済することができました。終わった直後はすごく開放感があって、奮発して北欧旅行などに出かけました。このあとの支払うのは固定資産税や管理費、修繕積立金などがあるにせよ、それほど負担になる額ではないので、身軽になった気分です。

―購入する際に大変だったことなどはありますか?

銀行のローンを組む際に、どんな会社に勤めているのか、また年収や勤続年数なども審査されます。その当時転職をしたあとで、まだ勤続年数が2年に満たず、そうなるとローンを組むのが難しいと聞きました。幸いなことに、勤務先と取引のある銀行から借りることができたのですが、その際に会社の人に話をせざるをえなくなったことは嫌でしたね。取引先の人にも伝わったりして…。

一人暮らし女性でマンションを買うというと、若い人だと「いいねー」と言われるんですが、同世代からそれより上の世代だと、抵抗がある人が多いようで、いろいろと言われるのは厄介でしたね。

リノベーションをしようと思ったきっかけは?

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

もともとが築20年のマンション。年月の経過とともに、特に水回りの劣化が気になるようになりました

―なぜリノベーションをしようと思ったんですか?

買った時点で築20年の中古マンションだったので、もともと古くて、その時点でも使いにくくなった設備があったし、今時ではないような間取りの部屋でした。ただ、そのときにはマンションのローンを抱えながら、同時に行えるお金の余裕がなかったので、ローンの支払いが終わった時点でリノベーションを考え始めました。どうせローンになるなら、もしかしたら一緒に払ってしまった方がトクだったのかもしれませんが…。

ただ、約10年前マンションを購入した時点だと、まだリノベーションという言葉も浸透していなかったころだと思います。その当時だとリフォームと言われていたような。私が依頼したリノベーション会社も、その当時にはありませんでした。この10年間でリノベーションの文化も進んだし、自分が実際に生活をしてみて、どこが良くてどこが悪いのか熟知することができたので、満足度は高いように思います。

―リノベーション会社はどのようにして選んだのですか?

SUVACO(スバコ)』というリノベーションの事例を紹介したサイトがあるんですが、そこで複数のリノベーション会社がプレゼンテーションをしてくれるというイベントを知り、参加しました。それがとても勉強になる会で、そこに出ていた興味のある2社に連絡をしました。

最初に自分の予算であった450万円を提示し、プランを立ててきてもらったんですね。1社はその金額を提示したにもかかわらず、600万円くらいのプランだったんです。リノベーションに伴って、他にお金の支払いが発生する可能性も考えると、それは無理だな、と。

もう1社が実際に施工をお願いした『空間社』だったんですが、きちんと予算に収まるプランで、しかもお会いしたときに、とても話しやすかった。この先自分が女性一人でいろいろなことを決断していかなければならないとなると、ささいなことでも話しやすい人でないと無理だと思ったんですよね。

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

予算を最初に提示すること。それに合わせて、自分のやりたいことをリノベーション会社とすり合わせていきました

―最終的にお値段はいくらぐらいかかったんでしょうか?

リノベーション会社への支払いと施主支給品、それから別会社へ依頼した窓工事の代金を合わせると、約500万円程度かかりました。大きくは変えたところは浴室と洗面所、キッチンと窓周りです(それ以外に変えたところは、kuraさんの運営するブログ『ながめのいいワンルーム』で詳しく紹介されています→こちらの記事)。

施主支給品というのは、一部設備や資材をリノベーション会社ではなく、施主である私自身が仕入れたもののことです。手間はかかるんですが、リノベーション会社が用意するよりも、インターネットなどで売られているものを買った方が安いこともあって、すすめてくれるリノベーション会社も多いようです。ガスコンロやレンジフード、給湯器などは、リノベーション会社と相談しつつ、自分で選んで用意しました。

ただ、リノベーションのことを詳しく調べる前は、300万円くらいでできるのかなと考えていたので、思っていたよりは高かったですね。そんな私の金銭感覚もリノベーション会社には打ち明けました。でも、事例をたくさん見ていると、もっと高くかかっているものも多いので、これでも安くついた方ではないかと今は思っています。

―ちなみに、お支払いはもう済んでいるんですか?

ギリギリではありましたが、再び借り入れをしたくなかったので支払いました。快適さを手に入れるのに必要なお金だったと思っています。

一人暮らしでマンション購入やリノベーションをすること

一人暮らしのマンション購入&リノベーション

決してたくさん稼いでいなくても、自分の気に入る部屋を作ることは不可能ではないと思います

―一人暮らしでマンションを購入したり、リノベーションをしようと考えている人にアドバイスはありますか?

自分で支払える予算を立てることが大切ですね。背伸びして支払うプランだとせっかく家は整ってもその後の暮らしを圧迫してしまうので慎重に考えました。

こういうことをしていると、高収入なのではないかと思われることがありますが、私、この年代の女性のごく普通の年収だと思います。それでも無理をせずに買うことができるんだよ、ということは伝えたいです。
ちょっとでも気になる方は、ぜひ一度自分の収入や貯金を把握して検討してみると、意外と実現可能なことかもしれませんよ。

■今回お話くださったkuraさんが運営するブログ
ながめのいいワンルーム - http://kurarino.blog.jp/

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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