アクティブシニア向けマンションが完成
世界一位の長寿国である日本において、老後の住まいのあり方も今後大きく変わっていくことが予想されます。健康寿命が伸びる中で、高齢者の単独世帯はこの10年でも大きく増加。昭和58年から平成25年 まで の30年間で高齢者の単身世帯の数は5.6倍に、高齢者夫婦世帯も4.0倍となっており(総務省 内閣府発表データ)、今後さらに高齢者世帯の増加が見込まれます。そうした環境のなか、コスモスイニシアは2006年にシニア事業推進室を発足し、シニア世代に向けたアンケートやグループインタビューを実施。その結果を受けてシニア向け分譲マンションのプロジェクトチームを発足し、第一弾となる「グランコスモ武蔵浦和」の販売を2015年にスタートしました。
開発面積約19,000平米にも及ぶJR武蔵野線・埼京線 武蔵浦和駅の再開発事業で、「一般ファミリー向け(武蔵浦和SKY&GARDEN)」と「アクティブシニア向け(グランコスモ武蔵浦和)」分譲マンションが一体で整備されるとともに、商業施設やオフィス棟、約7,500平米もの庭園がつくられます。
「グランコスモ武蔵浦和」は武蔵浦和駅西口から徒歩4分の総戸数160戸、44.00平米~73.54平米のプランニングです。すでに120戸(2016年5月末時点)が契約済みとなっており、今春から入居がスタートしています。
通常の分譲マンションと異なり、購入層はアクティブシニア向けならではの特徴があります。
- 年齢:40代以下 4%、50代 15%、60代 29%、70代 40%、80代以上 12%
- 入居人数:1人 59%、夫婦2人 33%
- 資金:現金 81%、自宅売却 4%、ローン 15%
- 居住地:さいたま市 38%、その他埼玉 20%、東京都 20%、その他地域 21%
注目したいのが60代以上の年齢層が8割以上を占める点と、キャッシュでの購入が多いこと。また単身層のうち約8割が女性の単身層が占めるとのことで女性主導の購入が多いようです。子供世帯が、遠方の親を呼び寄せるケースも目立つとのこと。
2016年5月末時点の資料請求件数は約4,000件あり、来場件数は1050件を超えるとのこと。多くのシニア層が関心を持った理由は、施設ではなく住宅で暮らしたいというアクティブシニアのニーズを捉えた、24時間見守りサービスなどの「将来の安心・安全」、コミュニティ・サークル活動支援による「同年代コミュニケーション」、商業施設直結の「フットワーク性能と日常性」が評価されてのものと思われます。
麻雀教室や体操教室でコミュニケーションを促進
「グランコスモ武蔵浦和」のプランニングの注目点は、各階に共用施設を設けたパブリックスペースの豊富さと外部の施設やサービスとの連携です。ラウンジは、気軽に会話が弾むようにあえて仕切りを設けず、利用しやすいつくりに。アトリエや麻雀ルームは、趣味を通じてのコミュニケーションの活発化を促します。見学させていただいた当日も麻雀ルームは全卓が埋まるほど人気で、会話も弾んでいました。サウンドルームなどもあり、既にマンション内でのサークル活動もいくつか始まっているようです。
1階には、大浴場も設置。介助対応型の浴室もあり、日々の暮らしを充実させる施設が揃っているのは、大きな魅力になっています。こうした、サービス面のサポートは、100%子会社であるコスモスライフサポートを設立し運営。生活サポートからコミュニティサービス、医療・健康サポートやレストラン運営を行います。
感心したのが、1階の直営レストラン。駅に近いロケーションを活かして外部の方の利用も可能。入居者は、奥の専用スペースでゆっくり食事を採ることが可能です。価格がリーズナブルなこともあり、街の人にも好評のようでお昼時は多くの人で賑わうようです。
「武蔵浦和」駅徒歩4分ということもあり、駅前には多くの飲食店が建ち並んでいるので食事のメニューも豊富。また、スーパーなどの買い物施設も身近にあり生活の選択肢が多いこともこの場所で暮らすメリットになっています。
高齢者の使いやすさに配慮した専有部分。年齢に関係なく、暮らしやすさを追求
「グランコスモ武蔵浦和」のプランニングには、高齢者でも暮らしやすい配慮が随所に感じられます。例えば、共用通路は、内廊下方式で共用部内の移動がストレスなく出来ること。専有部は、高齢者でも暮らしやすいよう引き戸を用い、浴室やトイレに入るのも安心です。
バルコニーも段差がないなど、細やかな配慮が感じられます。各住戸内の洋室、トイレ、浴室に緊急コールボタンを設置。ボタンが押された場合にスタッフが急行し、必要に応じて家族や病院に連絡が取られることも安心につながっています。
そのほかにも、電球や浄水器のカートリッジ交換(一部有償)や食事のルームサービス(有償)、食品宅配取次など生活サポートサービスが充実しています。管理費、修繕積立金の他にサービス費がお一人入居の場合19,000円、2人目は11,000円(60歳以上の場合)がかかりますが、安心と便利を手に入れると思えば、適正な費用ではないでしょうか。
「グランコスモ武蔵浦和」を見学して感じたのは、やはり立地は重要だということ。時間を上手に使うには、ライフスタイルを豊かにするための選択肢が豊富なことが大切です。そのためには、「グランコスモ武蔵浦和」のような交通利便性が高く便利な街が好適です。アクティブに過ごしたいシニア層にとっては魅力的なステージであったと言えるかも知れません。
高齢になってからの引っ越しは厳しいとも言われますが、元気な70代にとって余生をおくる最適な場所を見据えた上で、物件を探す時代になってきているのかも知れません。